技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

治験薬GMPへの対応実務と品質管理 (全3回)

治験薬GMPへの対応実務と品質管理 (全3回)

~リスクベースアプローチによる治験薬の品質一貫性確保 / 医薬品GMPとの違いとは? 治験薬の開発段階とリンクした、適切な変更・逸脱管理とは? / 法的要件の基礎から変更管理の実務的ポイントまで~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年6月26日(月) 12時30分16時30分
  • 2023年7月4日(火) 12時30分16時30分
  • 2023年7月14日(金) 12時30分16時30分

プログラム

第1回: 治験薬GMPの基本的要件と対応のポイント

(2023年6月26日 12:30〜16:30)

医薬品の有効性、安全性および品質の確保を目的として、米国行政府は、世界で最初にGMPを法制化している (1963年) 。治験薬GMPについてFDAは、「GMPは、人又は動物に投与される全てのDrug Productに適用されるものであって、いまだ研究過程にあるもの (治験薬) も含まれる。すなわち、開発過程で製造されるDrug Productが、充分に文書化され管理されることによって、後に行われる試験及び最終的には市販するために製造される製品の再現性を保証することは妥当なことである。」 (1978年) と明確に述べている。以来、治験薬に対しても医薬品GMPが同等のレベルで適用されることになり、1991年「 (ヒトおよび動物用) 治験薬製造に関するガイドライン」がFDAから発出され、医薬品GMPが治験薬に適用されるに至った。第1回セミナーとして、治験薬GMPの基本的要件と対応のポイントを解説する。

  1. 治験薬とは
    • はじめに
      1. 新薬の開発について
      2. 治験薬と医薬品との違いとGCPとの関係
      3. 治験薬GMP
      4. 治験薬と医薬品品質の品質同等性について
      5. WHO治験薬GMP改定ドラフト:COVID-19治療薬についての新しいガイドラインの必要性と重要性
        • Quality Managementの導入及びQuality Risk Managementの導入
  2. 最近の新薬開発状況と日欧米における承認状況
    1. 新薬開発と承認システム
  3. 医薬品開発と治験薬 – 治験薬GMPの三極の相違 –
    1. 日本の治験薬GMP
    2. ICH Q7第19章「臨床試験に使用する原薬」
    3. PIC/Sおよび「PIC/S GMP Guide Annex13」
    • 質疑応答

第2回: 治験薬の製造・品質管理の具体的実務

(2023年7月4日 12:30〜16:30)

 日本の治験薬GMPは2008年7月「治験薬の製造管理、品質管理等に関する基準 (治験薬GMP) について」 (治験薬GMP省令) が局長通知され、FDAによる「 (ヒトおよび動物用) 治験薬製造に関するガイドラインと同様、治験薬に対しても医薬品GMPが同等のレベルで適用されることになり現在に至っている。
 他方、2021年年8月「改正GMP省令」が施行され、日本の医薬品GMPはPIC/Sで合意されたグローバルなGMPガイドラインとの一層の整合が図られることになった。第2回セミナーとして、治験薬GMPの実務と運用の留意点につき2021年施行された改正GMP省令との整合を踏まえながら、治験薬製造、品質管理の重要ポイントとなる品質一貫性確保、変更管理、バリデーション・ベリフィケーション、出荷判定、製造設備の適格性評価、自己点検、教育訓練、文書管理等につき、事例を交え解説を行う。

  1. 治験薬製造、品質管理上の留意点
    1. 治験薬の製造管理・品質管理 (目的と考え方)
    2. 治験薬品質の一貫性確保と同等性
    3. 開発段階での変更管理
    4. 治験薬製造における留意点
    5. 治験薬のバリデーションとベリフィケーション
    6. 治験薬GMPのポイントと対応策
  2. 治験薬GMP組織と出荷判定について
  3. 自己点検及び教育訓練の必要性
  4. 治験薬の文書及び記録の管理
  5. 治験薬受託製造の留意点
  6. 治験薬製造設備の適格性評価
  7. 治験薬製造設備の洗浄バリデーション
  8. 治験薬GMPに関するQ&A
  9. 生データ、実験ノート管理の留意点
  10. 治験薬のGDP (Good Distribution Practice) について
    1. 適切な温度・湿度管理、輸送クオリフィケーション、振動・衝撃リスク回避
    • 質疑応答

第3回: 実際的な治験薬GMPの運用、開発段階に応じた変更・逸脱管理

- 改正GMP省令を踏まえたリスクベースアプローチによる治験薬の品質一貫性確保 –

(2023年7月14日 12:30〜16:30)

 改正GMP省令 (2021年8月施行) では、第14条 (変更の管理) として、「変更マネジメント概念の導入」、第15条 (逸脱の管理) 関係として、逸脱管理の強化、製造販売業者等への連絡の徹底、変更後の確認 (PQS、QRM導入に伴う変化) が強化された。近年、変更・逸脱管理への対応の甘さに起因する、データ改竄や隠蔽を含めた重大なGMP違反や不祥事が多く発生し、社会的な問題になっている。逸脱処理及び逸脱を起因とする変更管理の適切かつタイムリーな処置は、業務停止命令など最悪な事態を発生させないために非常に重要である。
 第3回セミナーとして、治験薬についても商用医薬品と同様なGMP管理が求められるが、改正GMP省令を踏まえ、治験薬の変更管理・逸脱管理の留意点をリスクマネジメントと関連付けて説明する。また、治験薬GMPについて、ICH Q8,9,10 (ICH Qトリオ) を基本とするリスクベースアプローチを踏まえ、開発段階に応じた変更・逸脱管理を中心に治験薬とって最も重要である「品質一貫性確保」の観点から考察する。

  1. 実際的な治験薬GMPの運用
  2. 開発段階に応じた変更・逸脱管理
    1. ICH QトリオとPQS (ICH Q10) によるライフサイクルマネジメント
    2. QA (治験薬QA) 部署の設置
    3. 治験依頼者との連携
    4. 変更・逸脱管理
    5. 逸脱管理
    6. OOS/OOT (試験規格逸脱) への対応
    7. 品質リスクマネジメント
  3. ICH Q12 医薬品のライフサイクルマネジメント
  4. 開発段階に応じたPQSの運用
  5. まとめ
    • 質疑応答

講師

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 70,000円 (税別) / 77,000円 (税込)
複数名
: 62,045円 (税別) / 68,250円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 62,045円(税別) / 68,250円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 70,000円(税別) / 77,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 124,090円(税別) / 136,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 186,135円(税別) / 204,750円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2026/2/27 HBEL (健康ベース曝露限界値) に基づいた洗浄評価基準とその運用 オンライン
2026/2/27 GMP教育訓練の体制構築と実施のポイント オンライン
2026/2/27 脂質ナノ粒子 (LNP) におけるLNP設計と製造プロセス・スケールアップ オンライン
2026/2/27 バイオ医薬品工場建設およびスケールアップ、バリデーションのポイント オンライン
2026/3/2 わかりやすい製造指図書およびSOP作成のポイント オンライン
2026/3/2 バイオ医薬品工場建設およびスケールアップ、バリデーションのポイント オンライン
2026/3/2 相分離生物学の基礎と創薬への応用に向けた先駆的研究事例/展開 オンライン
2026/3/3 医薬品開発の停滞・手戻りを防ぐCMC開発戦略と開発ステージ間連携 オンライン
2026/3/3 海外販売も見据えた薬価算定ルール・薬価妥当性判断と当局交渉/戦略立案/シナリオ策定のポイント オンライン
2026/3/4 GMPをふまえた安定性試験の統計解析と規格設定・サンプリング・劣化リスク評価 オンライン
2026/3/4 医薬品製造工場・試験室におけるデータの完全電子化とDI対策 オンライン
2026/3/4 mRNA-LNP医薬品における製剤化・製造・品質管理と品質審査の論点 オンライン
2026/3/5 一変申請・軽微変更の具体的理解と齟齬発見時の対応 オンライン
2026/3/5 原薬CMCにおける製造方法・不純物管理の記載方法 オンライン
2026/3/6 GMPにおける出荷不適品 (OOS) の管理と不適品 (原材料、製品) 発生防止策 オンライン
2026/3/6 バイオ医薬品原薬工場建設プロセスおよびバリデーションのポイント オンライン
2026/3/6 GMPにおける (製造・試験) 外部委託業者管理・監査の留意点とチェック項目 オンライン
2026/3/9 医薬品製造で起こるヒューマンエラー/インシデントへのGMP対応と現場改善 オンライン
2026/3/9 再生医療等製品におけるバリデーション実務 オンライン
2026/3/9 バイオ医薬品原薬工場建設プロセスおよびバリデーションのポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/8/31 創薬研究者・アカデミア研究者が知っておくべき最新の免疫学とその応用技術
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請 (製本版+ebook版)
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール (書籍 + ebook版)
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (製本版+ebook版)
2020/7/28 紙データの電子化プロセスとスプレッドシートのバリデーション/運用/管理
2020/6/30 米国での体外診断用医薬品の開発/審査対応 実務集
2020/4/27 各国要求及び治験環境と現地の実情
2020/3/30 当局要求をふまえたデータインテグリティ手順書作成の要点
2020/2/27 海外データ (試験施設) /海外導入品の信頼性基準適用と効率的なデータ利用・CTD申請
2019/11/21 医療機器企業におけるリスクマネジメントセミナー (オンデマンド)
2019/11/21 医療機器企業におけるリスクマネジメントセミナー (DVD)
2019/8/1 データインテグリティ規程・手順書
2019/6/27 EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用
2019/6/27 FDAが要求するCAPA導入の留意点
2019/5/31 医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向
2019/4/24 洗浄バリデーション実施ノウハウと実務Q&A集
2018/11/30 希少疾患用医薬品の適応拡大と事業性評価