技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

製薬企業・医療機器企業におけるFDAが要求するCAPA導入の留意点

製薬企業・医療機器企業におけるFDAが要求するCAPA導入の留意点

~FDA対応のためのCAPA手順書サンプル配布~
東京都 開催 会場 開催

「製薬・医療機器企業におけるリスクマネジメントセミナー」との同時申し込みで特別割引にて受講いただけます。

概要

本セミナーでは、初心者にもわかりやすいようにCAPAの基本から解説を行います。またCAPAシステムを導入するにあたっての留意点について解説いたします。

開催日

  • 2016年5月16日(月) 10時30分 16時30分

修得知識

  • CAPAの基礎
  • FDAが要求するCAPAの7ステップ
  • CAPA発行のワーニングレター

プログラム

 CAPA (是正・改善措置) の考え方は、医薬品業界の査察のために米国FDAが開発し、その手順は品質に関する査察規制が適用となる品質システムの中で最も重要なものとなりました。これに伴い、CAPAに関する査察が強化されました。すなわちCAPAは、FDA査察準備の最大のポイントと言えます。
 CAPAは重要な査察項目の1つとして上げられています。CAPAを見ることで企業の製品に対する品質改善や法遵守の姿勢が見えてくることになります。
 CAPAを導入することにより医薬品製造企業における不適合の発生率を確実に減少させることが出来ます。
 CAPAは逸脱管理のみならず、品質情報 (苦情処理、顧客満足度) 、内部監査、変更管理、自己点検、国内外行政当局査察、監査などで発見されたり、指摘された問題点、課題について対応していくためのシステムです。
 当局査察では必ずCAPA SOPの提示を求められます。またその記録も厳重に調査されます。
 CAPAは導入すれば終わりではなく、継続的に運用することが重要です。
 欧米の医薬品・医療機器業界ではCAPAの概念の導入、検討が盛んに行われています。しかしながら、本邦においては、CAPAの情報管理が、手作業ベース (Excel、Word) で行われ、関連する資料と共に紙ファイルで保存されているため蓄積したデータの利用効率が悪く、CAPAの品質向上への効果が十分に得られないといった状況が見受けられます。
 FDAの要求事項であるCAPAでは、顧客苦情のみならず生産工程等での不適合にも適切な対応が求められていますが、既存システムでは顧客苦情のみを対象にしているケースが多く見られます。さらに自社開発を行うなどにより、21 CFR Part 11に適合していないシステムも多く存在しています。
 本セミナーでは、初心者にもわかりやすいようにCAPAの基本から解説を行います。またCAPAシステムを導入するにあたっての留意点について解説いたします。

  1. はじめに
    1. FDAが査察を行う理由
    2. どんな企業がFDA査察官に安心感を与えるか
    3. なぜCAPAか?
    4. CAPAに関する動向 (医薬品、医療機器)
    5. 日航ジャンボ機墜落事故
    6. ハインリッヒの法則
    7. 六本木ヒルズの回転ドア死亡事故
    8. ブロークン・ウィンドウ理論
    9. 医療機器と医薬品の違い
  2. FDAによる法的措置の統計
    1. FDA Enforcement Statistics Summary Fiscal Year 2014
    2. FDAセンター毎の押収・没収 2014年度
    3. FDAによる押収・没収 2009 – 2014
    4. FDAセンター毎の法廷の差し止め命令 2014年度
    5. FDAによる法廷の差し止め命令 2009 – 2014
    6. FDAセンター毎のワーニングレター 2014年度
    7. FDAによるワーニングレター 2009 – 2014
    8. FDAセンター毎の全回収イベント数 2014年度
    9. FDAによる回収製品数 2009 – 2014
    10. FDAセンター毎の回収 ーすべてのクラスー 2014年
    11. FDAセンター毎のクラスⅠ 回収 2014年
    12. なぜCAPAが重要視されるのか
    13. PDCAのサイクルと再発防止
  3. CAPAとは
    1. 是正処置とは
    2. 修正処置とは
    3. 修正処置と是正処置の違い
    4. 修正処置、是正処置、予防処置の違い
    5. 予防処置とは
    6. 応急処置→修正処置→是正処置→予防処置
    7. 修正処置、是正処置、予防処置の違い
    8. 是正処置がなく予防処置のみ発生する事例
    9. ボーイング787型機の運航再開
  4. 是正処置とは
    1. 是正処置の考え方と実施
    2. 是正処置 (再発防止) のためには、根本的原因の特定が重要
    3. 周知徹底、教育訓練は是正処置にはならない
    4. 不適合発生の原因 ~システムの運用がなされていないこと (不実行) ~
    5. 不適合発生の原因分析フロー
    6. 根本的原因 (Root Cause) を見極める
  5. 予防処置
    1. 予防処置で大事なこと
    2. 予防処置の手順
  6. 品質システムとは
    1. コンプライアンス達成のための内部統制
    2. 品質システムとは
    3. 品質管理システム (QMS) とは
    4. 是正・予防の継続的改善のサイクル
    5. QSIT (Quality System Inspection Technique) とは
    6. QSITガイド
    7. Guide to Inspection of Quality Systems
    8. QM、QA、QCの関係
    9. 品質改善のための体系 (例)
    10. QMS (Quality Management System) 文書体系の構築
    11. 品質管理 (QC) 、品質保証 (QA) 、監査 (Audit) はそれぞれ違う
    12. QA担当者の要件 ~第三者レビュの重要性~
  7. 品質監査とCAPA
    1. 820.22 品質監査
    2. 監査担当者の要件
    3. 内部監査と是正処置
    4. 内部監査の是正処置・予防処置
    5. 内部監査の是正処置・予防処置 (内部監査の指摘分類)
    6. 内部監査と是正処置
    7. 内部監査~品質マネジメントシステムとして~
  8. 医療機器とCAPA
    1. FDAの医療機器企業に対する査察回数の推移
    2. 医療機器企業の品質システムに対するワーニングレターの推移
    3. 21 CFR Part 820 QSR
    4. FDA Form 483の指摘 (医療機器)
    5. 820.100 是正および予防処置
    6. FDA対応CAPAの要点
    7. CAPAにおけるFDA対応の留意事項
    8. FDAの査察の傾向
    9. Warning Letterの例
    10. QSIT (Quality System Inspection Technique) とは
    11. QSITガイド
      1. FDAの査察対応 ~4つの領域~
      2. Guide to Inspection of Quality Systems
      3. 是正措置および予防措置 (CAPA)
    12. Code of Federal Regulation (CFR) Title 21 Part 820
    13. グランドデザイン
    14. CAPAに関連するプロセス
    15. グランドデザイン (CAPA)
    16. CAPA情報源 (例)
    17. CAPA関連図
    18. CAPAの7段階
    19. ステップ1 問題の識別
    20. CAPA起票の判断基準 (抜粋)
  9. 医薬品とCAPA
    1. PIC/S加盟の審査状況
    2. ICH (International Conference on Harmonization:日米EU医薬品規制調和国際会議)
    3. PIC/S GMPの有機的な繋がり
    4. ICH Q10ガイドライン (医薬品品質システム) とCAPA
    5. ICH Q10とは
    6. CAPAの適用範囲 (医薬品製造)
  10. 品質システムからのアプローチ
    1. FDAガイダンス– 医薬品cGMP規則への品質システムからのアプローチ
      1. 品質システム (QS)
      2. 品質リスク・マネージメント
      3. CAPA (是正・予防措置)
      4. 傾向分析データ
      5. 内部監査の実施
      6. 是正措置
      7. 予防措置
      8. 改善の促進
      9. 結論
  11. CAPAの7段階
    • CAPAの7段階 (製薬)
      1. ステップ1 問題の識別
      2. ステップ2 原因調査
        1. 根本的原因の分析
        2. 根本的原因の追究
        3. 分析手法
          1. Whys
          2. FTA
          3. FMEA
          4. HAZOP
      3. ステップ3 処置の識別 (処置の計画)
      4. ステップ4 検証または妥当性確認 (処置の実施)
      5. ステップ5 記録 (処置の実施)
      6. ステップ6 責任者への伝達 (処置の実施)
        • 教育訓練
      7. ステップ7 報告
        • 有効性の確認
        • マネジメントレビュへの提出
      8. CAPAの手順
  12. CAPAシステムの導入
    1. CAPAの手順
    2. CAPAフォーム
    3. 電子による査察
    4. Part11は怖くない!?
    5. FDA対応をするとはどういうことか
    6. FDA対応のコンピュータシステムとはどういうものか
    7. FDA規制要件対応コンピュータシステム導入のための考察 (医療機器の場合)
    8. イベント管理とドキュメント管理が重要 (医療機器の場合)
    9. よくある課題
    10. CAPAシステム導入の目的
    11. 要求されるシステムの概要
    12. 総体的な要件
    13. CAPAシステムの運用上の留意点
    14. CAPA Workflowの例
    15. 苦情/逸脱管理、CAPA
      1. MRが苦情を登録
      2. 苦情の受付
      3. 苦情の分析
      4. CAPA登録
      5. 是正措置の実施
      6. 変更起案
      7. 変更の実施
      8. 教育の実施
      9. 確認
      10. 承認

講師

  • 村山 浩一
    株式会社 イーコンプライアンス
    代表取締役

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第4講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり定価半額の 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
    • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
    • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
    • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
      申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
    • 他の割引は併用できません。

全2コース申込割引受講料について

  • 通常受講料 : 92,340円(税込) → 全2コース申込 割引受講料 61,560円(税込)
  • 通常受講料 : 85,500円(税別) → 全2コース申込 割引受講料 57,000円(税別)

2日間コースのお申込み

対象セミナー

本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/26 簡便化、抜け防止の観点をふまえたGMP SOP/製造指図記録書の形式・作成 (改訂) ・記入方法 オンライン
2024/12/26 再生医療等製品/細胞治療製品における規制要件の理解と申請書作成のポイント (入門講座) オンライン
2024/12/26 原薬GMP/ICH Q7・Q11の要件理解と原薬プロセスバリデーション実施時の注意点 オンライン
2024/12/27 設計・開発担当者向けの承認認証申請書作成のポイント オンライン
2024/12/27 医薬品製造現場におけるコスト削減と少人数体制のQC/QA業務効率化 オンライン
2024/12/27 英文メディカルライティング基礎講座 オンライン
2024/12/27 ICH品質関連ガイダンス視点から考えるCTD-Q記載要求事項と効率的申請資料作成法 オンライン
2024/12/27 医薬品製造施設 (バイオ、合成原薬、固形製剤、無菌製剤) の構造設備に関わるGMP講座 オンライン
2025/1/6 改正GMP省令、PIC/S DIガイドをふまえたGMP文書・記録の再点検 (データ改竄、捏造、隠蔽防止のための工夫) オンライン
2025/1/6 開発段階に応じた治験薬GMP対応とICH Q14 (分析法の開発) への取り組み オンライン
2025/1/6 EU規制をベースにしたPharmacovigilance監査の基礎 オンライン
2025/1/6 中小製薬企業のためのテーマ創出・研究開発・製品戦略の策定・推進 オンライン
2025/1/7 医薬品モダリティ (抗体/核酸/中分子/再生医療) の実用化とDDS技術の特許戦略 オンライン
2025/1/8 アレニウス式加速試験におけるプロット作成と予測値の取扱い オンライン
2025/1/8 GMP教育とQuality Culture醸成のポイント オンライン
2025/1/8 失敗成功事例から学ぶ原薬の各ステージでのスケールアップ製造のポイント オンライン
2025/1/8 ガンマ線、電子線滅菌の特徴と使い分け、並びに滅菌バリデーション、承認申請時の留意点 オンライン
2025/1/8 滅菌製品および無菌医薬品における微生物試験の実務とバリデーションのポイント オンライン
2025/1/8 薬価申請・原価計算方法の実際と交渉で有効なデータ取得・資料作成のポイント オンライン
2025/1/9 注射剤の異物検査の方法と基準設定及び異物低減方法 オンライン

関連する出版物

発行年月
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版) (製本版+ebook版)
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点)
2021/10/18 医療機器の設計・開発時のサンプルサイズ設定と設定根拠
2021/10/15 医療機器のプロセスバリデーション (PV) と工程管理
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)
2021/10/11 抗ウイルス薬
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価 (書籍版 + ebook版)
2021/8/31 創薬研究者・アカデミア研究者が知っておくべき最新の免疫学とその応用技術
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請 (製本版+ebook版)
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール (書籍 + ebook版)
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (製本版+ebook版)