技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

PIC/S GMP Annex 15 適格性評価とバリデーション改定とAnnex11・13・Qトリオとの関連性

徹底解説

PIC/S GMP Annex 15 適格性評価とバリデーション改定とAnnex11・13・Qトリオとの関連性

~Annex11 (コンピュータ化システム) , Annex13 (治験薬) , ICH-Q8, Q9, Q10との関連性を詳細に解説~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2015年9月25日(金) 10時30分16時30分

修得知識

  • EU GMP Annex 15の改定によって何が変わるのか
  • バリデーションとベリフィケーションの違いとは
  • CSVと適格性検証とプロセスバリデーションの違いとは
  • コンピュータ化システム (Annex11) に関する要点とは
  • 治験薬 (Annex13) におけるバリデーションはどう実施すべきか
  • ICH-Q8、Q9、Q10、Q11の要点とAnnex15改定の関連性とは
  • リスクベースドアプローチとは

プログラム

PIC/S – GMP Annex 15「Qualification and Validation」の改定版が発出されました。施行は2015年10月からとなりました。
改定版では、2013年1月1日から改定されたAnnex11 (コンピュータ化システム) 、Annex13 (治験薬) との整合性や、ICH – Q8、Q9、Q10との整合性を考慮されました。
Annex15の改定により、いったい何が変わるのでしょうか。また製薬企業や構造設備等の供給者にとってどのようなインパクトがあるのでしょうか。
プロセスバリデーションについては、2011年のFDAのガイドラインの改定以降、大きな変革がありました。
製薬企業におけるコンプライアンスコストの上昇は、最終的に患者負担になるため、バリデーション実施に対する負荷を軽減する必要がありました。
そこでベリフィケーションという概念が導入されています。
バリデーションとベリフィケーションはいったい何が違うのでしょうか。またそれぞれの特徴やメリット、デメリットは何でしょうか。
また適格性評価とプロセスバリデーションの関係はどのようなものでしょうか。
さらにコンピュータ化システムバリデーション (CSV) と適格性検証とプロセスバリデーションの関係はどのようなものでしょうか。
Annex15に記載されている用語はその理解が難しく、新しい用語も増えています。
用語の定義を正しく理解することは、極めて重要です。
現在の製薬工場における施設・設備・装置・機器・ユーティリティのほとんどはコンピュータ化 (自動化) されています。
PIC/S GMP Annex11 コンピュータ化システムは、2013年1月1に改定版が施行されました。
コンピュータ化システムにおいての要件にも留意しなければなりません。
また治験薬に関しては、 2013年1月1に改定版が施行されたAnnex13にも留意する必要があります。
Annex15では、ICH – Q8で新たに盛り込まれたQbD (Quality by Design) 、FDAが提唱しているPAT (Process Analytical Technology) 、デザインスペースといった概念を導入しています。
またICH – Q9と整合し、品質リスクに関する考慮も含まれました。
Annex15は、FDAが2003年頃から提唱した「リスクベースドアプローチ」を採用しています。
しかしながら、リスクアセスメントをはじめとするリスクマネジメントは、難解です。
具体的にはどのように実施すれば良いのでしょうか。
本セミナーでは、難解なAnnex15をわかりやすく解説します。またPIC/S GMP Annex11 コンピュータ化システム、Annex13 治験薬やICH – Q8、Q9、Q10の要点についても解説を行います。

  1. はじめに
    • 品質が良いとは?
    • ICH (International Conference on Harmonization:日米EU医薬品規制調和国際会議)
    • PIC/S GMPの有機的な繋がり
    • PIC/S GMPの構成
  2. Annex 15改定の経緯とポイント
    • PIC/S GMP Annex 15改定の経緯
    • PIC/S GMP Annex 15改定の目的
    • 現行Annex 15と改定版の目次の比較
    • PIC/S GMP Annex 15改定のポイント
      1. 適格性評価とバリデーションのステージ
      2. プロセスバリデーションアプローチ
      3. 適格性評価、バリデーション、ベリフィケーション
  3. バリデーションとは
    • バリデーションの定義
    • 医薬におけるバリデーションとは (FDA Guidelines on General Principles of Process Validation – 1987)
    • プロセスバリデーション (PV)
  4. 適格性評価とは
    • GMPにおけるハードとソフト
    • GMPハードとGMPソフト
    • CSV、適格性評価、バリデーションの関係
    • 適格性評価とプロセスバリデーション
    • 設備および製造支援システム (つまりGMPハード) についての適格性評価が必要
    • 適格性評価 (Qualification)
    • 据付時適格性評価 (IQ)
    • 運転時適格性評価 (OQ)
    • 性能適格性評価 (PQ)
  5. ICH Q8 QbD
    • サプライヤの活用 構造設備のバリデーションは製薬企業が行うべきか?
    • ASTM E2500とGAMPの改定
    • GAMPの改定 ~GAMP 4からGAMP 5へ~
    • PATによるパラダイムシフト
  6. ICH Q9 品質リスクマネジメント
    • 品質リスクマネジメントとは
    • ICH Q9とは何か?
    • ICH Q9を実践することによる望ましい状態
    • ICH Q9 序文
    • ICH Q9 序文 ~患者やユーザ (消費者) にフォーカスする~
    • ICH Q9 序文 ~品質リスクマネジメントの原則~
    • リスクとは
    • リスク評価の実際 (R – Map法)
    • 航空機はなぜ飛ばせることができるのか?
    • 許容可能なリスク (「安全」の定義)
    • 一般的な品質リスクマネジメントプロセス
    • ハザード、危害、リスク
    • リスクマネジメント
    • FMEAによる詳細なリスクアセスメント
  7. リスクベースドアプローチ
    • コンプライアンスコストの増大
    • 受容可能なレベルまでのリスクの低減
    • コンプライアンス・コスト・マネジメント
    • 規制コストの増大
    • FDA cGMPs for the 21st Century Initiative
    • リスクベースドアプローチとは
    • リスクベースドアプローチの効能
    • cGMPの改革と21 CFR Part 11の改定
  8. ICH Q10 品質システム
    • ICH Q10とは
    • QM、QA、QCの関係
    • ICH Q10とは
    • 品質システム (Quality System) とは
    • ICH Q10とCAPA
    • 是正処置とは
    • 修正処置とは
    • 修正処置と是正処置の違い
    • 予防処置とは
    • 応急処置→修正処置→是正処置→予防処置
  9. PIC/S GMP Annex 11
    • EU GMP Annex 11 Computerised System改定版 2011.1.13
    • コンピュータ化システムとは
    • GMPにおけるコンピュータ化システム
    • ANNEX 11改定版目次 (EU GMP 2011.6.30、PIC/S GMP 2013.1.1)
    • ANNEX 11改定版 (2013.1.1より施行) Principle (原則)
      1. Risk Management リスク管理
      2. Personnel 要員
      3. Suppliers and Service Providers サプライヤ及びサービスプロバイダ
      4. Validation バリデーション
      5. Data データ
      6. Accuracy Checks 正確性チェック
      7. Data Storage データ保管
      8. Printouts 印刷物
      9. Audit Trails 監査証跡
      10. Change and Configuration Management 変更およびコンフィグレーション管理
      11. Periodic evaluation 定期評価
      12. Security セキュリティ
      13. Incident Management 障害管理
      14. Electronic Signature 電子署名
      15. Batch release バッチリリース
      16. Business Continuity 業務の継続性
      17. Archiving アーカイブ
  10. PIC/S GMP Annex 13
    • 原則
    • QUALITY MANAGEMENT 品質マネージメント
    • PERSONNEL / 職員
    • PREMISES AND EQUIPMENT / 施設と設備
    • DOCUMENTATION / 文書化
      1. Specifications and Instructions / 規格書と指図書
      2. Order / 発注
      3. Product Specification File / 製品規格ファイル
      4. Manufacturing Formulae and Processing Instructions / 製品標準書と製造指図書
      5. Packaging Instructions / 包装指図書
      6. Processing,Testing, and Packaging Batch Records /加工、試験、包装のバッチ記録
    • PRODUCTION / 製造
      1. Packaging Materials / 包装材料
      2. Manufacturing Operations / 製造作業
      3. Principles Applicable to Comparator Product / 対照薬に適用可能な原則
      4. Blinding Operations / 盲検化作業
      5. Randomisation Code / 無作為化コード
      6. Packaging / 包装
      7. Labelling / ラベリング
    • QUALlTY CONTROL / 品質管理
    • RELEASE OF BATCHES / バッチの出荷
    • SHIPPING / 発送
    • COMPLAINTS / 苦情
    • RECALLS AND RETURNS / 回収と返却
      1. Recalls / 回収
      2. Returns / 返却
    • DESTRUCTION / 破棄
    • TABLE 1. SUMMARY OF LABELLlNG DETAILS (sections 26 to 30)
  11. ANNEX 15 逐条解説
    1. ORGANISING AND PLANNING FOR QUALIFICATION AND VALIDATION/適格性評価、バリデーションに対する 組織と計画
    2. Documentation including VMP/VMPに含まれる文書化
    3. QUALIFICATION STAGES FOR EQUIPMENT, FACILITY AND UTILITIES/設備、施設、ユーティリティーの 適格性評価段階
    4. RE – QUALIFICATION/再適格性評価
    5. PROCESS VALIDATION/プロセスバリデーション
    6. VERIFICATION OF TRANSPORTATION/輸送のベリフィケーション
    7. VALIDATION OF PACKAGING/包装のバリデーション
    8. VALIDATION OF UTILITIES/ユーティリティーのバリデーション
    9. VALIDATION OF TEST METHODS/試験法バリデーション
    10. CLEANING VALIDATION/洗浄バリデーション
    11. CHANGE CONTROL/変更管理
    12. GLOSSARY/用語

講師

  • 村山 浩一
    株式会社 イーコンプライアンス
    代表取締役

会場

ゆうぽうと

5F たちばな

東京都 品川区 西五反田8-4-13
ゆうぽうとの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/8/18 ICH-GCPが要求する医薬品開発・臨床QMS入門と効果的かつ効率的運用 (2日間) オンライン
2025/8/18 ICH-GCPが要求する医薬品開発・臨床QMS入門 オンライン
2025/8/18 ICH-GCPが要求する医薬品開発・臨床QMSの効果的かつ効率的運用 オンライン
2025/8/18 GVP実践講座 オンライン
2025/8/18 バイオ医薬品 GMP入門講座 オンライン
2025/8/18 国内外の査察対応にむけた製造設備の適格性評価及びメンテナンスに関する文書化対策 オンライン
2025/8/18 日本特有の要求対応をふまえた海外導入品のCMC開発対応とCMC申請資料 (日本申請用) 作成 オンライン
2025/8/19 NPV (Net Present Value) 計算による医薬品事業性評価の基礎知識 オンライン
2025/8/19 研究所における医薬品を含む化学物質の管理と管理体制の構築 オンライン
2025/8/19 海外製造所に対して実施する監査のためのGMP英語表現 入門講座 オンライン
2025/8/20 逸脱・不備・不整合からのCAPA運用・手順・管理と逸脱防止対策 オンライン
2025/8/20 医薬分野における英文契約書の読み方入門講座 オンライン
2025/8/20 分析法バリデーションの統計解析入門 オンライン
2025/8/20 研究所における医薬品を含む化学物質の管理と管理体制の構築 オンライン
2025/8/20 体外診断用医薬品の臨床性能試験の進め方と薬事申請対応のポイント 東京都 会場
2025/8/20 効率的な医薬品開発を実施したい方のためのCMC安定性試験レギュレーション解説 オンライン
2025/8/20 開発・薬事担当者のためのeCTD v4.0適応にむけた重要ポイントと見直し事項 オンライン
2025/8/20 敗血症の病態・診断・治療の現状と求める診断・治療薬像 オンライン
2025/8/21 安定性試験のための統計解析 オンライン
2025/8/21 GMPをふまえた安定性試験データの統計解析とOOT対応のための統計的留意点 オンライン

関連する出版物

発行年月
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版) (製本版+ebook版)
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2022/3/10 改正GMP省令対応 QA (品質保証) 実務ノウハウ集
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点)
2021/10/18 医療機器の設計・開発時のサンプルサイズ設定と設定根拠
2021/10/15 医療機器のプロセスバリデーション (PV) と工程管理
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)
2021/10/11 抗ウイルス薬