技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

日米欧における食品包装規制の最新動向の把握と対応

日米欧における食品包装規制の最新動向の把握と対応

~2025年6月1日完全施行のポジティブリスト制度導入をふまえて / 国内での業界自主基準や食品衛生法の改正状況、今後の動向、欧米での容器包装の法規制、日・米・欧の比較~
オンライン 開催

アーカイブ配信で受講をご希望の場合、視聴期間は2025年9月16日〜30日を予定しております。
アーカイブ配信のお申し込みは2025年9月16日まで承ります。

概要

本セミナーでは、国内での業界自主基準や食品衛生法の改正状況、今後の動向、欧米での容器包装の法規制、日・米・欧の比較まで分かりやすく解説いたします。

開催日

  • 2025年8月28日(木) 10時30分16時30分

受講対象者

  • 食品に関連する技術者、品質担当者
  • 食品包装に関連する技術者、品質担当者
    • プラスチック
    • 紙・板紙
    • インク
    • フィルム
    • 印刷
    • 接着剤
    • 添加剤 など

修得知識

  • 食品衛生法の基礎
  • 各国の規制・関連情報
    • 日本
      • 食品衛生法の改正
      • ポジティブリスト制度
      • 情報伝達、器具又は容器包装を製造施設の衛生的な管理
    • 欧州
      • 食品に接触することを意図した食品包装規制 (プラスチック規則)
      • プラスチック規則ガイドライン
    • 米国
      • 食品包装規制 (FFDCA、連邦規則集)
      • 米国新規物質登録制度

プログラム

 日本のポジティブリスト制度は2020年6月1日施行され、施行後5年間の経過措置を経て2025年6月1に完全施行となった。2020年6月1日以前に使用実績のある器具容器包装の原材料がポジティブリストに収載された。ポジティブリストにない物質は新規申請が必要となる。2025年6月1以降使用合成樹脂は、新ポジティブリストでの適合確認及び各樹脂の構成モノマーの適合確認を行う必要がある。新ポジティブリストの収載物質名は、重合体の特徴に応じた物質名による名称に変更となり、各樹脂に定められた構成モノマーからなる合成樹脂のみが使用可能となった。新ポジティブリストへの適合手順について説明する。さらに、食品衛生法では、合成樹脂を一般規格と個別樹脂規格 (溶出量等) により管理しているので、新ポジティブリスト収載物質も、すでに制定されている個別樹脂の規格基準及び一般規格で管理される。ポジティブリスト物質と既存の規格基準値の対応について説明する。
 欧州では、プラスチック材料・製品の市場投入の要件として、枠組み規則、適正製造基準、プラスチック規則に適合し、適合宣言書を発行することが求められる。枠組み規則は、一般原則、表示、トレーサビリティ、適正製造基準規則は食品と接触する材料および製品を対象に定め、プラスチックチック規則は、ポジティブリスト対象物質 (主にモノマー) 、溶出量の規格・基準、多層材料の扱い、溶出試験方法等を定めている。適合宣言は、欧州輸出には必要になるので、適合宣言内容や事例について説明する。再生プラスチックを食品用容器に使用する条件がプラスチック規則に追加された (2025年2月) 。
 米国では、食品接触材は「間接食品添加物」とみなされ、連邦規則 (CFR) の第21条の規定に基づき管理されている。米国市場投入においては、使用包装材が連邦規則に適合していることを確認し、連邦規則にない食品接触物質はFDAに届出をする必要がある。連邦規則集により、接着剤・コーティング剤、紙・板紙の規格基準及び、プラスチックポリマー毎の個別規格、添加剤の規格を説明する。FDA登録制度、FCN届出制度、及び安全性の判断基準につい述べる。
 日本、欧州、米国のポジティブリスト制度における、対象物質、GMP、情報伝達、新規物質申請制度の比較を行い、安全性に関する考え方の違いについて説明する。

  1. 日本における食品用器具・容器包装規制
    1. 食品衛生法の改正
      1. 改正食品衛生法体系
        • 法律
        • 政省令
        • 告示
      2. ポジティブリスト制度概要
      3. ポジティブリスト制度での事業者の義務
        1. 器具容器包装の原材料をポジティブリスト収載物質に限定
        2. 器具又は容器包装を製造する営業の施設の衛生的な管理 (GMP)
        3. 情報伝達
    2. 旧ポジティブリスト (2025年5月31日まで)
      1. 一般規格
      2. ポジティブリスト規定方法・形式
      3. ポジティブリスト収載物質
        • ポリマー
        • コーティング材
        • 添加剤
        • 塗布剤
    3. ポジティブリストの改正
      1. ポジティブリストの収載物質 (合成樹脂) の範囲
      2. 基材の改正内容
        • 樹脂区分
        • 収載物質名
        • 制限の撤廃
      3. 添加剤の改正内容
        • 収載内容の整理
          • 消除
          • 移動
          • 統合
          • 制限の変更
    4. 新ポジティブリスト (2025年6月1日施行)
      1. 一般規格
      2. 第1表基材
  2. 新材質区分
  3. ポジティブリスト新形式
  4. 高分子構成モノマー
    1. 新旧ポジティブリスト高分子の対応
    2. 第2表添加剤
    1. ポジティブリスト収載物質と既存合成樹脂の規格基準との対応
      1. 既存規格基準
      2. ポジティブリスト収載物質と既存合成樹脂との対応
      3. ポジティブリスト収載物質の規格基準
      4. 器具・容器包装規格の改正案 (総溶出物規格の導入)
    2. 既存物質・新規物質申請の手続き
    3. ポジティブリスト対象範囲各論
  5. 欧州における容器包装の法規制
    1. 枠組み規則
    2. 食品と接触することを意図した材料および物品の適正製造基準 (GMP)
    3. プラスチック規則
      1. 適応範囲
      2. プラスチック材料および製品の欧州市場投入要件
      3. ポジティブリスト
        1. 認可されたモノマー、他の出発物質、微生物醗酵高分子
        2. 添加剤、製造助剤
        3. 化学物質のグループ規制
        4. プラスチック材料及び成形品に再生プラスチックを使用できる条件
      4. 材料及び製品への規制
      5. 多層材料及び製品のEU規則
      6. 適合性試験
        • 特定移行量試験
        • 総移行量試験
      7. ラベリング、適合宣言および文書化
        • 適合宣言内容、事例
        • 義務事業者
    4. 新規物質の申請ガイドライン
    5. 安全性評価
    6. 再生プラスチック材料および食品との接触を意図した製品の規則
  6. 米国における容器包装の法規制
    1. 連邦食品医薬品化粧品法
    2. 連邦規則集 (ポジティブリスト)
      1. 一般規則
      2. 適正製造基準
      3. 接着剤、コーティング材
      4. 紙・板紙
        1. 認可物質
        2. 溶出試験
        3. 食品分類・疑似溶媒
      5. ポリマー
        1. オレフィンポリマー
        2. ナイロン樹脂
      6. ラミネート品
      7. 添加剤、製造助剤
    3. FDA認可申請制度
      • 食品添加物申請制度
      • 規制の閾値を適用する制度
      • GRAS物質制度
    4. FCN届出制度
      1. FCN届出範囲
      2. 移行試験・推定1日摂取量
      3. 毒性試験
      4. 安全性評価
  7. 日・米・欧のポジティブリスト制度比較
    1. ポジティブリスト制度・GMP・情報伝達等
    2. 新規物質申請制度
    3. 再生プラスチックの容器包装使用規制

講師

  • 藤井 均
    藤井包装技術事務所
    所長

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,200円 (税別) / 42,020円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,200円(税別) / 42,020円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

ライブ配信またはアーカイブ配信セミナーのいずれかをご選択いただけます。

ライブ配信セミナーをご希望の場合

  • 「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

アーカイブ配信セミナーをご希望の場合

  • 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
  • 視聴期間は2025年9月16日〜30日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/6/30 品質管理試験室にむけたQC点検と信頼性確保 / 分析法バリデーションに必要となる統計解析 / 基準値設定・分析法変更/技術移転時の同等性評価 (3コース) 東京都 会場・オンライン
2025/6/30 品質管理試験室にむけたQC点検と信頼性確保の対応 東京都 会場・オンライン
2025/7/4 製薬用水入門講座 オンライン
2025/7/4 ポリウレタンフォームの材料設計と機械特性の解析、予測 オンライン
2025/7/8 アメリカの医療機器ビジネス (保険制度・商慣習・審査制度・最新情報) FDA医薬品・医療機器の査察対応 オンライン
2025/7/9 食品衛生法と海外における容器包装の法規制動向 オンライン
2025/7/9 プラスチックリサイクルの最新技術動向と実務に役立つ実例・技術・連携ポイント オンライン
2025/7/11 食品衛生法と海外における容器包装の法規制動向 オンライン
2025/7/14 品質管理試験室にむけたQC点検と信頼性確保 / 分析法バリデーションに必要となる統計解析 / 基準値設定・分析法変更/技術移転時の同等性評価 (3コース) オンライン
2025/7/14 品質管理試験室にむけたQC点検と信頼性確保の対応 オンライン
2025/7/16 2025年制度改正をふまえた機能性表示食品の届出実務ノウハウ オンライン
2025/7/16 ポリウレタンの基礎とアミン触媒の構造および開発動向 オンライン
2025/7/17 ポリウレタンの基礎とアミン触媒の構造および開発動向 オンライン
2025/7/17 (陸上) 養殖ビジネスの参入・組成における法制度と実務対応 東京都 会場・オンライン
2025/7/18 2025年制度改正をふまえた機能性表示食品の届出実務ノウハウ オンライン
2025/7/22 海外当局査察にむけた準備すべき翻訳文書 (SOP/CAPA/SMF) の具体的な英訳の実践・査察対応事例 オンライン
2025/7/23 アメリカの医療機器ビジネス (保険制度・商慣習・審査制度・最新情報) FDA医薬品・医療機器の査察対応 オンライン
2025/7/24 ISO 11607 滅菌医療機器の包装に関する法的要求事項解説 (2日間コース) オンライン
2025/7/24 設計プロセスに基づいたバリアシステム要求事項抽出と対応、開封時のユーザビリティ評価 オンライン
2025/7/24 食品賞味期限の科学的根拠のある設定手法プロセスと事例 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/15 欧州のリサイクル 総合分析
2023/10/20 食品賞味期限設定における商品別事例と官能評価対応ノウハウ
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2022/12/31 容器包装材料の環境対応とリサイクル技術
2022/11/21 食品添加物 (CD-ROM版)
2022/11/21 食品添加物
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2021/12/24 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例
2021/10/29 マイクロバイオームの最新市場動向とマーケティング戦略
2021/9/29 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの市場実態と将来展望 2020-2023 (書籍版)
2021/9/29 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの市場実態と将来展望 2020-2023 (書籍版 + CD版)
2021/9/29 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの市場実態と将来展望 2020-2023 (PDF版)
2021/6/30 日本と海外グローバルブランド40社のSDGs環境戦略
2021/4/26 包装・工業用PETフィルム&飲料・食品用PETボトルの市場分析
2021/2/10 食品包装産業を取り巻くマイクロプラスチック問題
2020/10/28 QMS/ISO関係をふまえた医療機器「プロセス」「滅菌」「包装」「ソフトウェア」バリデーションの進め方
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応