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放熱/冷却技術の最新動向

AIサーバー、データセンターへ向けた

放熱/冷却技術の最新動向

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、データーセンターでの空冷/液冷/液浸の課題や求められる基板の特性、基板放熱を活用した放熱対策と熱設計手法、新しい冷却手法について詳解いたします。

開催日

  • 2025年6月27日(金) 10時30分 16時30分

プログラム

 ChatGPTに端を発し、AIの活用が急激に広がっています。AIのディープラーニングには多くのコンピュータ処理量が必要なため、AIチップと呼ばれるNVIDIAのGPUの発熱量は1kW超に達しています。このため、システム構築においては冷却が最大の課題となっています。AIサーバーはラック当たりの消費電力が膨大になり、空冷から液冷、沸騰冷却へと熱対策が移行しつつあります。一方、ユーザが利用するスマホやパソコンなどのエッジ機器や常時接続車 (コネクティッドカー) も高速化が進み、ネットワークや基地局の負荷が増大します。5G通信も現在のサブ6から高周波のミリ波帯へと移行し、さらには6G (光電融合) など新たな熱課題に直面しています。このように情報通信ハードウエアは全階層で熱問題が深刻化し、熱を制することが喫緊の課題となっています。
 本講ではこれらの新しい冷却手法について、伝熱の基礎から熱対策の実践方法まで幅広く解説します。

  1. データ処理量の増加による冷却へのインパクト
    1. 各分野の今後の動向
      • サーバー
      • 通信
      • 自動車
      • 家電
      • 生産
    2. CASEやエッジコンピューティングによるエッジ機器の発熱増加
    3. 5G機器は多様な冷却技術を駆使
      • 伝導冷却
      • 冷却デバイス
      • 空冷・水冷
    4. なぜ熱対策が重要か? 〜熱を制しないと機能・性能が発揮できない時代に 〜
  2. 熱設計に必要な伝熱知識
    1. 熱移動のメカニズム
      • ミクロ視点とマクロ視点
      • 熱の用語と意味
    2. 熱伝導・対流・輻射のメカニズムと基礎式、パラメータ
    3. 4つの基礎式から熱対策パラメータを導く
    4. 機器の放熱経路と熱対策マップ
  3. 高性能サーバーの冷却
    1. ラックマウントサーバ/ブレードサーバ/タワー型サーバ
    2. 高発熱半導体デバイスの放熱経路と放熱ボトルネック
    3. 半導体内部の熱抵抗/半導体から冷却器への接触熱抵抗
    4. ヒートシンクの熱抵抗/拡がり熱抵抗
    5. ファンによる冷却とその限界
    6. NVIDIAのAIチップ冷却構造
    7. コールドプレート (間接液冷) の冷却性能と課題
  4. 放熱機構を構成する冷却デバイスとその使用法
    1. ヒートシンクの進化と製造方法の多様化
    2. 冷却デバイス (ヒートパイプとベーパーチャンバー) の種類と動作
    3. ヒートパイプの種類と使用事例、使用上の注意
    4. 空冷ファンの種類と使い分け
    5. 強制空冷ファンの特性と選定方法、使い方
    6. PUSH型PULL型の選定とメリット・デメリット
  5. データセンタの熱問題と取り組み
    1. PUE目標 (エネ庁)
    2. コールドアイル・ホットアイル
    3. 水冷INRow / 水冷リアドア
    4. 最新冷却技術とその課題
    5. 浸漬冷却、沸騰冷却の現状と今後、冷媒の課題
  6. エッジ機器 (スマホ・基地局) の筐体伝導冷却
    1. スマホ (iPhone/Pixel) の構造と放熱ルート
    2. グラファイトシートとべーパーチャンバーの活用
    3. 基地局 (スモールセル) の構造と放熱 (RRHとBBU)
  7. 放熱材料 (TIM) の特徴と選定法
    1. TIMの種類と特徴
    2. TIMの選定における注意点、評価方法、ポンプアウト対策
    3. 新しい材料のトレンド
      • ギャップフィラー
      • PCM
      • 液体金属
  8. 今後の熱問題
    1. チップレットや三次元実装によるインパクト
    2. 光電融合/シリコンフォトニクス
    3. 垂直給電 など
    • 質疑応答

講師

  • 国峯 尚樹
    株式会社 サーマル・デザイン・ラボ
    代表取締役

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 180,000円(税別) / 198,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 210,000円(税別) / 231,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
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