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世界のAIデータセンター用冷却技術・材料 最新業界レポート

世界のAIデータセンター用冷却技術・材料 最新業界レポート

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概要

本レポートでは、AIデータセンター用途での冷却技術・材料に焦点を合わせ、業界、及び市場動向を分析しております。

ご案内

 データセンター冷却業界では、生成AIの台頭により、AIモデルは高い計算能力を必要とするため、データセンターはより多くの熱を発生し、効率的な冷却システムに対する需要が高まっている。
 強制空冷による冷却性能は10kW/ラック程度で、一般的なCPUサーバーにも対応されている。他方で、近年需要の高まるAIデータセンターで使用されるGPUサーバーの消費電力量は1サーバーあたり、10kW以上となるため、強制空冷をもってしても対応できない。それゆえに、近年、国内外で液冷化が進み、それに合わせたデータセンターのファシリティ設計が進展している。
 新たな冷却方式としては、冷却液をサーバーに直接送り込み、コールドプレートで冷却する、「Direct Liquid Cooling (DLC) 方式」が普及している。特に大手ハイテク企業やクラウドサービスプロバイダーが運営するデータセンターでは、高密度に配置されたサーバーの熱負荷を管理するために、DLC方式の採用が増加している。
 また、「液浸冷却方式」は、長期的に熱管理への有力な対処方法として注目される。費用対効果の高い冷却剤 (単相液浸液など) や、チップメーカーとの協力による冷却ソリューションのカスタマイズが盛んに行われている。PUEは1.05まで低下し、従来の空冷と比べ、放熱効率は3倍以上向上する。AIスーパーコンピューティングなどの高密度環境で増加していく。
 短・中期的には、従来の空冷式と液浸冷却を両方使用する「ハイブリッド冷却方式」での導入が増加していくであろう。ただ、従来のインフラを利用する必要があるため、すぐにはコスト削減にはつながらないのが課題として残る。
 本レポートでは、AIデータセンター用途での冷却技術・材料に焦点を合わせ、業界、及び市場動向を分析した。今後の展開を見据えたうえでの次世代ビジネスにつながるレポートになっている。

(CMCリサーチ調査部)

目次

第I編 冷却システム

第1章 AIデータセンター用冷却システム
  • 1. 概要
  • 2. 空冷の種類と特徴
  • 3. 液体冷却の種類と特徴
  • 4. 冷却方式の比較
  • 5. 高性能サーバーの冷却
    • 5.1 概要
    • 5.2 サーバーのフォームファクタの種類と特徴
  • 6. 消費電力
    • 6.1 概要
    • 6.2 電力使用効率 (PUE)
    • 6.3 データセンターのコスト構造
    • 6.4 データセンターの消費電力を抑える3つの方法
  • 7. 空冷・液冷の市場予測
第2章 強制空冷
  • 1. 概要
  • 2. 業界分析
  • 3. 企業動向
    • 1 STULZ
    • 2 Ziehl-Abegg
    • 3 Boyd
    • 4 SUNON
    • 5 東洋熱工業
    • 6 E-SCAT
第3章 リアドア空調
  • 1. 概要
  • 2. リアドア空調方式の種類
  • 3. 業界分析
  • 4. 企業動向
    • 1 Motivair
    • 2 NTTファシリティーズ
    • 3 IDCフロンティア
    • 4 日東工業
    • 5 NTTデータ
    • 6 新晃工業
    • 7 新日本空調
    • 8 Motivair

第II編 液体冷却

第1章 Direct Liquid Cooling (DLC) ・コールドプレート
  • 1. 概要
  • 2. DLCサーバーの冷却方式の特徴
  • 3. コールドプレートの特徴
  • 4. 業界分析
  • 5. 企業動向
    • 1 Supermicro
    • 2 Compal Electronics
    • 3 ZutaCore
    • 4 Equinix
    • 5 三菱重工業
    • 6 NTTコミュニケーションズ (NTT Com)
    • 7 三菱重工業、NTTコミュニケーションズ、NECネッツエスアイ
    • 8 ソフトバンク
    • 9 Digital Realty
    • 10 Rittal
    • 11 LiquidStack
    • 12 NEC
    • 13 Hewlett Packard Enterprise (HPE)
    • 14 ASUS
    • 15 Valeo
    • 16 SUNON
    • 17 Carrier Global Corporation
    • 18 Motivair
    • 19 Dell
    • 20 Asetek
    • 21 Coherent
    • 22 JetCool
    • 23 NVIDIA
    • 24 DuPont de Nemours
    • 25 キヤノンITソリューションズ
第2章 液浸冷却
  • 1. 概要
  • 2. 液浸冷却の長所・短所
  • 3. 液浸冷却の種類
  • 4. GRC「ElectroSafe Fluid Partner Program」
  • 5. 業界分析
  • 6. 国内動向
  • 7. 企業動向
    • 1 Submer
    • 2 Stellium Data Center
    • 3 Intel
    • 4 Green Revolution Cooling (GRC) 、Intel
    • 5 Green Revolution Cooling (GRC)
    • 6 Iceotope、Meta
    • 7 Midas Immersion Cooling
    • 8 富士通
    • 9 NTTデータ
    • 10 篠原電機
    • 11 Alibaba
    • 12 Quantum Mesh
    • 13 LiquidStack
    • 14 KDDI、三菱重工業、NECネッツエスアイ
    • 15 ZYRQ
    • 16 Microsoft
    • 17 日本ケミコン
    • 18 Kelvion、Rosseau
    • 19 北浜キャピタルパートナーズ
    • 20 Ablecom Technology
    • 21 TDK
    • 22 日本板硝子、白山
第3章 液浸冷却液
  • 1. 概要
  • 2. 鉱物油 (石油系炭化水素)
    • 2.1 概要
    • 2.2 業界分析
    • 2.3 企業動向
      • 1 Exxon Mobil
      • 2 Exxon Mobil、Intel
      • 3 Shell
      • 4 ENEOS
      • 5 出光興産
      • 6 Lubrizol
      • 7 Castrol
      • 8 LiquidCool Solutions
      • 9 Arteco
      • 10 HF Sinclair
      • 11 HD Hyundai Oilbank
      • 12 TotalEnergies Fluids
      • 13 Amer technology
      • 14 SK Enmove (旧SK Lubricants)
  • 3. フッ素系不活性液体
    • 3.1 概要
    • 3.2 フッ素系不活性液体の性質と種類
    • 3.3 業界分析
    • 3.4 企業動向
      • 1 3M
      • 2 Solvay
      • 3 Chemours
      • 4 Navin Fluorine International
      • 5 ダイキン工業
      • 6 Zhejiang Noah Fluorochemical
      • 7 Honeywell
  • 4. バイオベースの冷却剤
    • 4.1 概要
    • 4.2 業界分析
    • 4.3 企業動向
      • 1 TotalEnergies Fluids
      • 2 Arteco
      • 3 Cargill
      • 4 Perstorp
      • 5 ALLESSA
      • 6 FUCHS Petrolub
  • 5. シリコーンオイル
    • 5.1 概要
    • 5.2 シリコーンオイルの特性
    • 5.3 業界分析
    • 5.4 企業動向
      • 1 Dow
第4章 ハイブリッド冷却システム
  • 1. 概要
  • 2. 業界分析
  • 3. 企業動向
    • 1 三菱重工業
    • 2 富士通
    • 3 ゲットワークス
    • 4 Schneider Electric
    • 5 インターネットイニシアティブ (IIJ)
    • 6 大林組
    • 7 Colt Technology Services (Colt DCS)

第III編 機器・装置

第1章 チラー (冷却水循環装置)
  • 1. 概要
  • 2. チラーと冷却塔の違い
  • 3. 水冷・空冷式
  • 4. チラーの構造
  • 5. 循環液
    • 5.1 概要
    • 5.2 水系循環液 (循環水) の種類と特徴
    • 5.3 低温用熱媒体の循環液の種類と特徴
  • 6. 業界分析
  • 7. 企業動向
    • 1 SMARDT
    • 2 三菱電機
    • 3 ダイキンアプライドシステムズ
    • 4 ダイキン工業
    • 5 LG Electronics
    • 6 オリオン機械
  • 8. ターボ冷凍機
    • 8.1 概要
    • 8.2 冷凍機とチラーの違い
    • 8.3 企業動向
      • 1 三菱重工サーマルシステムズ (MTH)
      • 2 Trane
      • 3 Johnson Controls
      • 4 Carrier
      • 5 荏原製作所
第2章 冷却塔
  • 1. 概要
  • 2. 冷却塔の方式
  • 3. 冷却塔の各部の名称と機能
  • 4. 充填材
    • 4.1 概要
    • 4.2 充填剤が汚れる要因
    • 4.3 充填剤の汚れによる発生する問題
  • 5. スライムコントロール剤による対策法
    • 5.1 概要
    • 5.2 スライムコントロール剤製品
  • 6. 業界分析
  • 7. 企業動向
    • 1 Evapco
    • 2 日本ビー・エー・シー
    • 3 Baltimore Aircoil Company (BAC)
    • 4 荏原冷熱システム
    • 5 大和太洋
    • 6 空研工業
第3章 熱交換器
  • 1. 概要
  • 2. 熱交換器 (構造別) の長所・短所
    • 2.1 空冷式熱交換器 (エアフィンクーラー)
    • 2.2 ファンコイルユニット (FCU)
    • 2.3 ブレージングプレート熱交換器
    • 2.4 ガスケットプレート熱交換器
    • 2.5 シェル&チューブ熱交換器
    • 2.6 投げ込み (浸漬) 式熱交換器
    • 2.7 ジャケットタンク式熱交換器
  • 3. 業界分析
  • 4. 企業動向
    • 1 Infosys Technologies
    • 2 Alfa Laval
    • 3 SWEP
    • 4 住友精密工業
    • 5 Kelvion
    • 6 Kaori
    • 7 MDI
第4章 CDU (Coolant Distribution Unit)
  • 1. 概要
  • 2. CDUのコンポーネントと求められる要件
  • 3. CDUの種類
  • 4. 業界分析
  • 5. 企業動向
    • 1 Boyd
    • 2 Vertiv
    • 3 CoolIT Systems (CoolIT)
    • 4 ニデック
    • 5 三桜工業
第5章 CFD (数値流体力学)
  • 1. 概要
  • 2. CFD技術の特徴
  • 3. 環境モニタリングの重要性
  • 4. 業界分析
  • 5. 企業動向
    • 1 Cadence Design Systems
    • 2 Siemens
    • 3 Boyd
    • 4 高砂熱学工業
    • 5 新菱冷熱工業
    • 6 大成建設
    • 7 NTTデータ

第IV編 国・企業・製品の動向分析

第1章 各国の動向
  • 1. 米国
    • 1.1 概要
    • 1.2 COOLERCHIPS
      • 1.2.1 ARPA-Eとは
      • 1.2.2 主要分野
      • 1.2.3 参画する企業、導入する技術・製品
    • 1.3 企業動向
      • 1 Amazon Web Services (AWS)
      • 2 Schneider Electric
      • 3 Crusoe Energy
      • 4 三菱重工業
      • 5 Energy Abundance
  • 2. 欧州
    • 2.1 概要
    • 2.2 環境対策の動向
      • 2.2.1 PFAS規制
      • 2.2.2 冷却水の消費
      • 2.2.3 データセンターの廃熱利用
  • 3. 中国
    • 3.1 概要
    • 3.2 東方データ、西方コンピューティング構想
    • 3.3 「海南陵水商用海底データセンター」プロジェクト
    • 3.4 企業動向
      • 1 Alibaba
      • 2 Schneider Electric
      • 3 Vertiv
      • 4 Danfoss
第2章 ビジネス戦略
  • 1 Boyd
  • 2 Auras
  • 3 MiTAC
  • 4 NTTファシリティーズ
  • 5 Stulz
  • 6 nVent
  • 7 Infineon
  • 8 CoolIT Systems
  • 9 Johnson Controls
  • 10 Phononic
  • 11 Frore Systems
  • 12 Schneider Electric
  • 13 ST Telemedia Global Data Centres (STT GDC)
  • 14 TMGcore
  • 15 Modine
  • 16 Delta Electronics
  • 17 Vertiv
  • 18 Nortek Air Solutions
  • 19 Microsoft
  • 20 Sugon (曙光)
  • 21 Engineered Fluids
  • 22 Arteco
  • 23 LG Electronics
  • 24 LG U+
  • 25 Samsung C&T
  • 26 Samsung Electronics
  • 27 Selectel
  • 28 SK Telecom (SKT)
  • 29 Giga Computing
  • 30 Aligned Data Centers
  • 31 Carrier Global Corporation
  • 32 Güntner
  • 33 Valeo
  • 34 ニデック
  • 35 Lenovo
  • 36 GIGABYTE
  • 37 住友精密工業
  • 38 エクストリーム-D
  • 39 MCJ
  • 40 櫻工業
  • 41 IDCフロンティア
  • 42 SCSK
  • 43 Google
  • 44 Park Place Technologies
  • 45 KDDI
  • 46 富士通
  • 47 Dell
  • 48 DataVolt
  • 49 Cデジタル・リアルティ
  • 50 アット東京
  • 51 DC ASIA
  • 52 Digital Edge
  • 53 Cloud&Heat Technologies
第3章 コンテナ型データセンター
  • 1. 概要
  • 2. コンテナ型データセンターの長所・短所
  • 3. 業界分析
  • 4. 企業動向
    • 1 Delta Electronics
    • 2 Schneider Electric
    • 3 ゲットワークス
    • 4 KDDI、三菱重工業、NECネッツエスアイ
    • 5 富士電機
    • 6 インターネットイニシアティブ (IIJ)
    • 7 Vertiv
    • 8 NTTデータ
    • 9 ミライト・ワン
    • 10 さくらインターネット
    • 11 日立システムズ
    • 12 ピクセルカンパニーズ
    • 13 オプテージ
    • 14 MCデジタル・リアルティ

出版社

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お問い合わせ

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体裁・ページ数

A4判 並製本 218ページ

ISBNコード

978-4-910581-67-5

発行年月

2025年7月

販売元

tech-seminar.jp

価格

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