技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

xEV用バスバー・接続と絶縁樹脂の技術動向

xEV用バスバー・接続と絶縁樹脂の技術動向

オンライン 開催

開催日

  • 2024年11月27日(水) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 バスバー設計の柔軟性がEVの可能性を拡げる – 事例と共に

(10:00〜10:40)

 数十年にわたり専門メーカーとして多様なバスバーを設計・製造してきたMETHODE Electronics。電車、エレベーターから航空宇宙まで広く”電動”を支えてきた配電部品のなんでも屋が、昨今のEVにおけるバスバー利用の最前線についてお伝えします。

  1. METHODE社におけるバスバーの歴史・用途
  2. バスバーの柔軟性と多様性
    • ラミネート/粉体塗装/その他絶縁方法
    • バスバーの形状・構造 (立体形状/複数レイヤードバスバー) など
  3. バスバーの可能性
    • バスバーの複合部品化
    • ”味”のあるバスバーに
    • アルミのバスバー、ある?
  4. バスバー設計:生々しいココだけの話

第2部 インバータにおける実装技術とバスバーの採用動向

(10:45〜12:15)

 車両の電動 (特にEV) 化において重要な役割を果たすのがインバータです。初期のインバータは各部品をまさにつなぐためにバスバーが存在しました。現在ではプラットフォーム (PF) 設計が当たり前となり、このPF設計に沿ったインバータの設計がなされています。
 本講義ではまず、様々な小型インバータの実装構造を紹介しながら、バスバーの使われ方と役割を確認します。さらに、最近進められている車両価値向上に対応したPF設計に沿ったインバータの事例を基に、バスバーの将来に向かって果たす役割を考察します。

  1. カーエレクトロニクスの概要
    1. クルマ社会を取り巻く課題
    2. 環境対応 (電動化) と安全性向上 (自動運転)
  2. 車載電子機器と実装技術への要求
    1. 車載電子製品へのニーズ
    2. 小型化が求められる背景
    3. 品質の確保
    4. プラットフォーム (PF) 設計への対応
    5. 小型化と熱設計の考え方
  3. パワーデバイス・モジュールの放熱・実装設計
    1. パワーデバイスの放熱性向上の動向
    2. 片面冷却方式
    3. 両面冷却方式
  4. インバータにおける実装構造とバスバーの役割
    1. インバータの放熱設計の分類
    2. 事例1:空冷の小型インバータにおけるバスバーの役割
    3. 事例2:両面冷却のインバータにおけるバスバーの役割
    4. 事例3-4:片面直接冷却のインバータにおけるバスバーの設計
    5. 事例5:両面直接冷却におけるバスバーの設計
  5. 最近のインバータにける実装構造の動向
    1. 軽量化を実現したインバータとバスバーの使い方
    2. 小型薄型化実現のためのバスバー設計の工夫
  6. 将来動向
    1. PF設計とインバータの関係
    2. インバータの小型化とe-Axleの実現
    3. 車両搭載形態とe-Axleの関係
    4. EV用パワートレインに求められる将来動向
    5. 実装技術と車両の付加価値向上を目指した製品開発

第3部 車載用FPC (フレキシブルプリント配線板) の技術開発動向

(13:00〜14:30)

 EV化及び5Gの加速で電子基板の中でもFPC (フレキシブルプリント配線板) を応用する電子モジュール採用が車載用途で増加している。大きく5つのカテゴリーで車載用FPCは採用される傾向がある。それらは1インフォテイメント2ライト3センサ4パワートレイン5スイッチ用途である。これらのモジュールはFPCを採用することによりコネクタレス実装や軽量化・薄型化が実現でき、結果実装信頼性も大幅に高くできる。更にEVの急拡大によりリチウムイオン電池制御のCVM用FPCの急拡大や5G無線通信 (いわゆる車のスマホ化) による透明FPCアンテナモジュールなどの新用途も出てきている。

  1. 車載用FPC技術について
    1. 車載用電子基板メーカー・用途別分析
    2. 車載用FPCの仕様 (耐熱性の必要性)
    3. 車載用FPCの5つのカテゴリーについて
      1. インフォテイメント
      2. ライト
      3. センサ
      4. パワートレイン
      5. スイッチ
    4. FPC実装例
  2. EV化/5Gで加速するFPCモジュール
    1. リチウムイオン電池監視用FPCモジュール
      • CVM (Cell Voltage Monitoring) FPC Module
    2. 5G通信透明FPCアンテナモジュール
    3. HUD (ヘッド・アップ・ディスプレイ) モジュール
    4. その他のFPCモジュール例
  3. まとめ

第4部 xEV向けバスバー絶縁用の熱可塑性樹脂

(14:35〜15:35)

 自動車産業は地球環境問題を背景に、エンジン車からxEVへのシフトを加速させている。近年、xEVでは高電圧・高電流化が進み、絶縁部材への要求特性も年々厳しさを増している。本講演では、PCUやバッテリーのバスバー絶縁部材の最新トレンドを紹介する。

  1. エンジニアプラスチックの歴史
  2. 自動車の電動化とエンジニアリングプラスチック
  3. E-Axle (PCU) およびバッテリー用バスバーのトレンド
  4. xEV向けバスバー絶縁用に最適なポリプラスチックス製品紹介
  5. ジュラファイド ® PPS (ポリフェニレンサルファイド) の特徴
  6. ジュラファイド ® PPSの最新グレード紹介
    1. 耐ヒートショック性ジュラファイド ® PPS
    2. xEVバッテリー熱暴走時の温度域でも形状・絶縁性を維持できる「ジュラファイド ® PPS 6150T73」
    3. モノマテリアル化を可能とするPPS GF40%新グレード「ジュラファイド ® PPS 1140HS6」
    4. 高電圧部品向けジュラファイド ® PPS開発材

第5部 IH誘導加熱によるバスバーの絶縁塗装

(15:40〜16:25)

 IH誘導加熱によるバスバーの絶縁塗装技術は、均一で効率的な加熱と省エネルギー効果を兼ね備えたプロセスです。本セミナーでは、その技術的特徴とともに、生産性向上や環境負荷低減の観点から自動車業界への展開の可能性について解説します。

  1. IH誘導加熱の技術概要
  2. バスバー絶縁塗装におけるIH加熱の利点
  3. 環境負荷低減と省エネルギー効果
  4. 実用事例と今後の展望

第6部 車載バスバーにおける樹脂への要求特性と展望

(16:30〜17:00)

 車載バスバーは、用途をインバータ、ターミナル等から給電線用にと広げており、それに伴い車載バスバーの絶縁樹脂に求められる性能も、高耐熱化、高電圧化、大電流化へとより高度化している。本講演では、車載バスバーの絶縁樹脂に求められる特性と、現在使用されている絶縁樹脂とその使い分けを俯瞰、まとめるとともに、今後を展望する。

  1. バスバー使用時に絶縁樹脂に求められる性能
    1. 初期耐熱性
      • 強度
      • 絶縁性 等
    2. 長期耐熱性 (強度、絶縁性の経時劣化等)
  2. バスバー製作時に絶縁樹脂に求められる性能
    1. プレス加工後に絶縁被覆の場合
    2. 絶縁被覆後にプレス加工の場合
    3. 熱硬化性樹脂 (浸漬) のメリットと課題
    4. 熱可塑性樹脂のメリットと課題
      • インサート
      • 粉体塗装

講師

  • 保科 洋介
    METHODE ELECTRONICS, Inc. 日本事務所
  • 神谷 有弘
    名古屋大学
    特任准教授
  • 松本 博文
    フレックスリンク・テクノロジー株式会社
    代表取締役
  • 荒井 博樹
    ポリプラスチックス株式会社 研究開発本部 研究開発センター
    主任研究員
  • 竹島 昭博
    Mipox株式会社 環境ソリューション事業部
    課長
  • 伏見 勝夫
    有限会社カワサキテクノリサーチ
    主席コンサルタント

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

案内割引・複数名同時申込割引について

S&T出版からの案内をご希望の方は、割引特典を受けられます。
また、4名様以上同時申込で全員案内登録をしていただいた場合、3名様受講料 + 3名様を超える人数 × 22,000円(税込)でご受講いただけます。

  • Eメール案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,000円(税別) / 73,700円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 87,000円(税別) / 95,700円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 107,000円(税別) / 117,700円(税込)
  • Eメール案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 200,000円(税別) / 220,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 250,000円(税別) / 275,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/10/23 電気機構部品・電子部品の主要故障モード100とその故障発生機構・対策 東京都 会場・オンライン
2024/10/29 電子部品の特性とノウハウ (2日間) オンライン
2024/10/29 電子部品の特性とノウハウ (1) オンライン
2024/10/31 超微小部品における信頼性と品質の確保 会場・オンライン
2024/10/31 伝熱の基礎とExcelによる熱計算演習講座 オンライン
2024/10/31 自動車の脱炭素化/EV化の最新動向と関連システム・製品の今後の展望 オンライン
2024/10/31 TIM (Thermal Interface Material) 活用のための基礎知識と実際の使用例 オンライン
2024/11/1 電子部品の特性とノウハウ (2) オンライン
2024/11/5 実務に役立つ現場のモータ技術 … 必須6項目 オンライン
2024/11/11 電気自動車 (EV) 向けパワートレインの振動・騒音の発生要因と改善手法 オンライン
2024/11/13 TIM (サーマルインターフェースマテリアル) の選定、活用方法と各種機器での使われ方 オンライン
2024/11/14 Eモビリティ駆動モータにおける巻線・絶縁技術と絶縁評価試験方法 オンライン
2024/11/14 自動車業界 (部品・材料メーカー等) における環境/化学物質規制対応のためのJAPIAシート作成の必須知識 オンライン
2024/11/15 電気自動車 (EV) 向けパワートレインの振動・騒音の発生要因と改善手法 オンライン
2024/11/19 自動車の電子制御システムとセンサの動作原理、その応用 オンライン
2024/11/21 車載用半導体の動向・要求特性と信頼性認定ガイドラインの概要 オンライン
2024/11/26 モータシステムに活かすCAE解析の基礎と応用 東京都 会場・オンライン
2024/11/26 リチウムイオン電池のリサイクル・リユース技術と市場の動向 オンライン
2024/11/26 欧州のサーキュラーエコノミー政策と自動車産業 オンライン
2024/11/27 自動車の電子制御システムとセンサの動作原理、その応用 オンライン

関連する出版物