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医薬品QC/QA担当者エキスパート養成講座

医薬品QC/QA担当者エキスパート養成講座

~コース3,4 (全6コース)~
東京都 開催 会場 開催
  • コース3: 逸脱/OOS・OOT事例から原因究明・判断基準を学び現場での改善 (CAPA含む) 方法を考える
  • コース4: SOP/指図書/記録とヒューマンエラー事例を学び現場で問題を未然に防ぐ方法を学ぶ

開催日

  • 2015年12月9日(水) 10時30分 16時30分
  • 2015年12月10日(木) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 逸脱・OOS/OOTの理解
  • CAPAの理解
  • 医薬品の品質トラブルと対策
  • 逸脱のケース・スタディから、どのように広がり・原因調査を行い判断するか

プログラム

コース3 2015年12月9日 逸脱/OOS・OOT事例から原因究明・判断基準を学び、現場での改善 (CAPA含む) 方法を考える

 逸脱、OOSは査察においても重要視されよく見られるところである。つまり、トラブルが起きた時の対応が適切にされているかは、医薬品の品質確保にとって重要になる。多くの実例を学ぶことから、どのように対応するかを会得する。品質保証は知識だけでなく、経験が必要な業務である。実例を学ぶことで経験知を身に付ける。

  1. 第1部:医薬品製造所における逸脱/異常の判断・調査・対応のポイント
    1. 逸脱/異常について
      1. 逸脱/異常の考え方
      2. 逸脱/異常の仕組み
    2. 逸脱の初動調査で行うこと
      1. 逸脱の品質への大きさの確認
      2. ロット内、他のロット、他の製品への広がり確認
      3. 発生頻度の推定
      4. ロットの処置&対応
      5. 改善/是正処置
    3. 実際の事例でケース・スタディ
      1. バラ包装のキャップを開けたら虫があった (製品苦情)
      2. ドリンク剤の使用期限と製造番号の捺印が逆になっている (製品苦情)
      3. 注射剤の粉末充填品をろ過したらフィルターに多くの異物 (大学病院薬剤部からの苦情)
      4. 原薬の中に,ガラス異物が何個か見つかった (逸脱)
      5. 注射剤のバイアル瓶の個装箱への包装時に他社製品のフリップキャップが見つかった (逸脱)
      6. 注射剤のバイアル瓶の不溶性異物試験で繊維が幾つか見つかった (OOS)
      7. 注射剤の溶解液の経年品でフレークスが見つかった (安定性試験)
      8. 品質再評価の試験方法が,1/12個アウトにでている (新規試験方法設定)
      9. 他社製品の自社への販売移管時の品質評価 (導入時の品質評価)
      10. ドリンク剤 (食品) の栄養成分表示ミスが見つかった (問い合わせ)
      11. 逸脱により原薬がなくなり,次ロットが製造できない (変更管理時の在庫の手当)
      12. 中国査察時に製造販売承認書に記載されていない原薬製造所で異物除去 (製造販売承認書からの逸脱)
      13. 製造販売承認書からの逸脱 (一変事項の個所だが品質には影響しない)
      14. 注射剤委託製造所で不溶性異物試験が適合しない (欠品のリスク)
      15. 仕入れ品の製造業の更新時に品目漏れがあり,製造所のある県の監視指導が製品回収を示唆している
        (仕入れ品先の品質保証)
      16. 処方成分でないものを製造工程で使用していることが判明 (レギュレーション厳格化への対応)
      17. ある製品のOOSが何度も発生している (当局査察時のリスクと収去時のリスク)
      18. 研開から移管された注射剤の新製品の不溶性異物の不良率が高い (研開からの移管時の品質保証)
      19. 注射剤の海外製造所が買収され,注射剤棟とそれ以外に分離される (海外買収時の対応)
      20. 新規申請中に製造所がFDA483Formを受け,自主操業停止決断/承認後1年後に欠品 (新規申請中の安定供給について)
  2. 第2部:試験検査室におけるOOS/OOT判断・調査・対応のポイント
    1. OOS/OOTについて
      1. OOS/OOTの考え方
      2. OOS/OOTの仕組み
      3. OOTの導入について (CpとCpkの活用)
    2. ラボエラー調査
      1. ラボエラーチエックシート活用
      2. 試験器具、溶液の試験終了時まで保管
      3. 明確なラボエラーが断定できない時
    3. 製造工程の調査
      1. 該当ロットの逸脱確認
      2. 最近のロットの試験結果の確認
      3. 最近のインプロデータの確認
    4. 再試験実施の問題点
      1. 再試験のための調査
      2. 試験者数と試験数
      3. 再試験の判定
    5. 再サンプリング時の問題点
      1. サンプリング時の問題有無
      2. 再サンプリングのための調査
      3. 再サンプリングの根拠
      4. OOSを考慮して最初にどの程度サンプリングするのか
    6. OOSが棄却できなかった時の対応
      1. 原因究明
      2. 是正対応 (CAPA)
    7. OOSで頭を悩ました事例
      1. 事例1 A顆粒
      2. 事例2 Bカプセルの溶出試験
      3. 事例3 品質再評価
      4. 事例4 Cバルク (原薬)
    • 質疑応答・名刺交換

コース4 2015年12月10日 SOP/指図書/記録の取扱いとヒューマンエラー事例を学び現場で問題を未然に防ぐ方法を学ぶ

 ヒューマンエラーによる大事故について学ぶことでどこに問題があったかを知る。ヒューマンエラーが何故起きるか、ヒューマンエラー防止について学ぶ。そして、ヒューマンエラー防止のためのSOP/指図書/記録の取り扱いや書式について紹介する。品質保証で重要な異物対策について、実際の事例からいかに削減するかを学ぶ。

  1. ヒューマンエラーを考える (本より紹介)
  2. 大災害事例から学ぶ (事例紹介)
  3. SOP/指図書/記録の注意事項
  4. 異物対策には検査方法の確立
  5. 異物改善 (事例紹介)

  1. 第1部:ヒューマンエラーとSOP/製造指図書作成の留意点と事例紹介
    1. ヒューマンエラーはどうして起きるか
    2. エラーの具体例紹介
    3. エラー違反の違い
    4. SOPと記録
      1. SOPと製造指図記録書
      2. MPR/BPR
    5. SOP/製造指図記録書の目的
      1. 定められた方法でミスなく作業できる (手順)
      2. 製造に必要な項目のトレーサビリティが可能である確認を盛り込む (記録)
    6. SOP/製造指図書作成の注意点&事例紹介
      1. 重要な項目はダブルチェック
      2. ダブルチェックする項目を明確にしサインをすることにより責任を明確にする
      3. 記録は必ずダブルチェックする
      4. 記録はその都度記入する
      5. 計量などの重要な項目はプリントアウトさせる。かつ記録のすぐ近くに貼付欄を設ける
      6. 重要な項目はレ点ではなく記入させる
      7. 表示物の計数管理は引き算をしない
      8. ラベルなどは廃棄するものを台紙に貼付して後日問題があった時にトレースできるようにする
      9. 現場の作業者に計算させるようなSOPにしない
      10. 現場の計測器の単位とSOPの単位は一致させる
      11. 現場の作業指示書/作業カードも文書管理を行う
      12. 作業カード等に写真など視覚情報を掲載する 等
    7. SOP/製造指図記録書の改定の重要性
      1. SOP/製造指図記録書は生き物であり常に改善を繰り返す
      2. 改定時は作業者に無理を強いない
      3. 作業者の声を反映させる
  2. 第2部:異物の拳さ・外観検査と対策事例
    1. 異物による製品回収事例
      1. 異物による製品回収
      2. 当局の査察における製品回収
    2. 異物の検査と外観検査方法と限度
      1. 品質管理部の異物試験/外観検査方法
        • 異物試験 ・外観検査
      2. 製造における全数異物・外観検査/全数選別方法
        • 人による方法 ・機械による方法
      3. 異物・外観限度見本の設定
      4. 異物の同定方法
        • 顕微拡散反射IR ・X線マイクロアナライザー
      5. 検査者の訓練と認定
      6. 異物検出の確率と母不良率との関係
      7. 外観検査のセンサーの役割
    3. 異物対策の考え方
      1. 入れない (原料/資材の異物対策)
      2. 出さない (取り除く)
      3. 造らない (異物を製造中に入れない)
    4. GMP基準への上乗せ基準 (製造で品質を造り込む)
      1. ラインで薬機法違反を造らない
      2. 表示資材はラインでバーコード管理
      3. 金属は粉と成形で二度検査
      4. 直接薬剤に接する資材の異物対策
      5. 師過可能な原料は師過/ろ過する
      6. 外観のビデオ検査
      7. 異種品のラインでの検出
    5. 虫/毛髪対策
      1. 虫対策
      2. 毛髪対策
    6. 虫苦情における調査と対策事例
      1. 虫の同定
      2. 対策
      3. 苦情先への説明
    7. 製品苦情発生時の範囲の特定
      1. 製造時の系外排出品の確認 (製造レベルの把握)
      2. 製品苦情時の範囲の特定
    8. 原料メーカーの異物対策/指導/取決め事項
      1. 原料メーカーの異物対策
      2. 原料/資材メーカーの査察/指導
      3. 資材の段階での全数選別
      4. 微生物汚染の防止
      5. 品質保証書への異物基準の盛り込み
    9. 海外製造所の異物対策の例
      1. 海外製造所に全数異物検査機導入
      2. 外観異物の削減
      3. 原薬の異物逸脱により、返品時の品質トラブル
    10. 異物/外観不良による逸脱発生時の範囲の特定
  3. 第3部:注射剤の異物検査・対策と改善事例
    1. 注射剤の異物対策の難しさ
      1. 欧米の異物検査と日本薬局方の異物検査の違い
      2. たやすく/明らかに検出できる異物の大きさとは
      3. 官能検査の観点から検査員のバラツキと評価
      4. なぜ、海外の製造所では注射剤の異物が問題にならないか
      5. 異物検出の確率と母不良率との関係
      6. 自動異物検査機検出力と目視検出力との関係
    2. 注射剤の異物検査
      1. 不溶性異物
        • 非破壊による異物のサイズ/形状測定
        • 限度見本の設定
        • 標準見本/限度内見本/限度外見本の違い
        • 標準粒子と実際の異物を用いる場合の違い
        • 官能検査の手法による標準見本の設定
        • 検査者の評価/訓練/認定
        • QC試験方法
        • 目視による方法 (観察方法と観察時間)
        • 観察機を用いる方法
        • 判定基準 (n数と欠点数Cの設定)
        • 凍結乾燥製品 (ゴム栓) の溶解
        • 凍結乾燥製品 (アンプル) の溶解 (ホールバーニング)
        • 製造の目視による全数選別
        • 凍結乾燥製剤
        • 溶液
      2. 不溶性微粒子
        • ろ過試験方法
        • 光遮蔽 (HIAC) 測定方法
        • 観察機を用いる方法
      3. 異物の同定方法
        • 異物の取り出す時の注意事項
        • 顕微鏡FTIRによる測定
        • 電子顕微鏡X線マイクロアナライザーによる同定
    3. 改善事例
      1. 繊維低減 (輸液剤など)
      2. アンプル成形時の異物対策
      3. グラスファイバー混入改善
      4. フレークス発生原因とその改善
      5. 処方成分によるフレークスの発生 (リン酸塩)
      6. 不溶性微粒子の改善Ⅰ (シリコン塗布ゴム栓、シリンジ)
      7. 不溶性微粒子の改善Ⅱ (輸液の経年での増加)
      8. 導入品の異物低減 (プラスチックアンプル)
      9. 不溶性異物の経年での増加 (原薬の出発物質の変更)
      10. 資材からの影響 (ポリ袋)
      11. 高額な製品の異物対策 (ガラス溶着している異物の除去)
      12. 開発段階の取組みⅠ (海外製造品 イタリア編)
      13. 開発段階の取組みⅡ (海外製造品 米国編)
      14. 開発段階の取組みⅢ (海外製造品 ベルギー編)
      15. 間違った改善事例の取組み (委託先との協同)
    4. 海外製造所の異物低減への方法
      1. 開発段階品の評価 (製造品と安定性試験品)
      2. 海外製造所への訪問
      3. 現状の理解
      4. 協力の取付け
    5. 注射剤の異物の変更管理時の注意事項
      1. 原薬の製造方法変更
      2. 直接容器の変更
      3. 製造方法の変更
    6. 注射剤の異物苦情を受けた時の対応
      1. どの段階で異物を認めたか
      2. コアリング
      3. 異物の同定
      4. 広がりの調査
      5. 製品回収の有無の判断
    7. まとめ
      1. 異物のモニターとして異物検査
      2. 注射剤の異物に対する正しい知識の重要性
      3. 正しく評価すれば、必ず異物は低減可能
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 研修室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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主催

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