技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

バイオロジカルクリーンルームの維持管理・清浄化と作業員教育

バイオロジカルクリーンルームの維持管理・清浄化と作業員教育

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年11月29日(木) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • バイオロジカルクリーンルームに関連する技術者、担当者
  • 医薬品の作業員教育に携わる方

プログラム

第1部. バイオロジカルクリーンルームの設備要件と維持管理

(2018年11月29日 10:00〜12:00)

 バイオロジカルクリーンルーム (BCR) はライフサイエンスから食品まで幅広い産業分野において利用される。一方で、施設の目的によりクリーンルームとしての要件がそれぞれ異なることが理解されておらず、問題となることがある。また、施設があればよいのではなく、それぞれの特性を理解して維持運用することで初めてBCRとして機能する。
 本講演では空調設備を中心としてBCRの要件やメンテナンスのポイントについて解説する。

  1. クリーンルームの基本事項
    • クリーンルームとは
    • ICRとBCRの違い
  2. ユーザー要求仕様上のポイント
    • 清浄度規定とゾーニング機能
    • 汚染と交叉汚染
    • 空調与条件の設定における誤解
    • 産業分野毎のBCRの特徴
  3. クリーンルームのハード構成
    • 内装、クリーン機器
    • 空調システム
  4. 維持管理上のポイント
    • 除塵・殺菌・除染・滅菌
    • モニタリング
    • 維持管理におけるリスクマネジメント事例
    • 質疑応答

第2部. バイオロジカルクリーンルームにおける異物発生・混入防止の取り組み方と作業員教育

(2018年11月29日 12:45〜14:45)

 バイオ医薬品の製造に使用するクリーンルームにおけるGMP環境の維持・管理においては、製品品質に対するリスクを適切に認識し、これを踏まえて管理を行うことが重要である。この一環として異物発生の抑制と混入防止が図られることになるが、この達成には①計画面ではQbD観点からのプロセス構築や構造設備設計における品質の作りこみ、②運用面では品質システムの構築とその適用が基軸となる。 生産現場でGMP運用の主体を担うのは、製造業者職員である。このため、GMP作業に従事する職員においては、製品・製法を理解し、運用・手順の教育を受けこれを順守したうえで、継続的改善を図っていくことが基本となる。
 本講演においては、米国FDAによる製造承認を取得した設備の計画・運用実績と経験をもとに、バイオ医薬品生産に関わる表題の取り組みについて、GMP運用の着眼点・留意点をケーススタディや事例を用いてご紹介する。

  • 異物発生・混入のリスクと製品品質影響の評価について (QRM観点から)
  • 品質リスクに応じた生産プロセスとクリーンルーム構築の考え方
  • 動線の確保と混入防止対策
  • バイオ医薬品原薬製造における異物発生源の分類とリスク低減策
  • 作業員教育と継続的改善、自律的なマインドセットの醸成、経営陣の責任
    • 教育訓練の効果、適格性の評価
    • 逸脱、CAPA管理と実効性の確認
  • 清浄度モニタリングと評価、ライブラリ作成
  • 原材料とベンダーの管理、異物混入防止の観点から
  • 製品品質の体系的レビュー、異物混入事例の調査・評価
  • 質疑応答

第3部. バイオロジカルクリーンルームにおける洗浄・殺菌等の清浄化管理

(2018年11月29日 15:00〜17:00)

 医薬品等を製造するクリーンルームは、バイオロジカルクリーンルームと呼ばれ、清浄度管理として微粒子だけでなく微生物の管理も必要となる。微生物制御においては、人が最大の汚染源であり、人による微生物汚染をどのようにして低減するかが課題となる。特に、注射剤等の無菌製剤を製造するエリアは、例えエリアの滅菌を行ったとしても、ひとたび人が立ち入ると微生物汚染のリスクは避けられない。 そこで、クリーンルーム内を清浄に維持するためには、無菌衣の管理、持込物品の管理とともに、日常的な設備の清掃・消毒による清浄化を心掛けなければならない。
 本セミナーでは、バイオロジカルクリーンルームを維持するための人と設備の清浄化管理のポイントを解説する。

  1. バイオロジカルクリーンルームとは
    1. ICRとBCR
    2. HEPAフィルター
  2. 遵守すべき省令・指針
    1. 微粒子&微生物管理
    2. 微粒子&微生物制御に影響を及ぼす因子
  3. 滅菌・殺菌・消毒の違い
    1. 定義
    2. 無菌保証の考え方
  4. 人の管理:人は最大の汚染源である
    1. 更衣室管理
      1. 更衣室管理項目
    2. 入退室管理
    3. 作業者の管理
      1. 職員の健康管理
      2. 職員の監督 (行動制限)
      3. 職員による汚染防止
    4. 衛生教育
  5. 設備の管理: 設備の清掃・保守・洗浄
    1. 清掃手順書
    2. 清掃の基本
    3. 消毒剤の効果と作用機構
    • 質疑応答

講師

  • 中澤 賢
    三機工業 株式会社 建築設備事業本部 エンジニアリング統括室 設計支援センター
    副長
  • 小川 敦嗣
    株式会社UNIGEN 戦略渉外本部
    取締役 本部長
  • 新井 一彦
    C&J
    代表

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/14 入門者のための基本から学ぶGMP オンライン
2024/5/14 診断薬業界に求められるビジネスモデルと事業・製品戦略 オンライン
2024/5/15 外観目視検査員教育法と見逃し・バラツキ低減技術 オンライン
2024/5/16 医薬品ライセンス契約のドラフティングと紛争回避・解決のポイント オンライン
2024/5/16 Computer Software Assuranceセミナー オンライン
2024/5/17 クリーンルームの基礎とクリーン化対策 オンライン
2024/5/17 データインテグリティを踏まえたGMP文書・SOP・記録の作成と管理 オンライン
2024/5/17 医薬品製剤の生物学的同等性とその定量的な予測方法の現状 オンライン
2024/5/20 改正GMP省令を踏まえたGMP適合性調査対応 効率的なGQP/GMP - QA連携とQA/QC業務範囲の明確化 オンライン
2024/5/20 無菌・滅菌製品、滅菌プロセス、滅菌バリデーション業務者教育コース (初級・入門 Aコース + 中・上級 Bコース) オンライン
2024/5/20 滅菌バリデーションの深堀と見落としがちな滅菌バリデーションの留意点、最新米国FDA等EO環境問題と代替滅菌プログラム動向、無菌性保証とパラメトリックリリース (PIC/S ANNEX17) とその推奨 オンライン
2024/5/20 バイオ医薬品開発を目的としたタンパク質溶液の安定化と添加剤の効果/選定 オンライン
2024/5/21 GMP工場の設備設計および維持管理のポイント オンライン
2024/5/21 新規モダリティ分野における各事業性評価手法と不確実性要素の注意点 オンライン
2024/5/21 医薬品開発におけるグローバルマーケットを見据えた知財戦略と出願・権利化選定/評価 オンライン
2024/5/21 FDA査察対応セミナー 入門編 オンライン
2024/5/22 実務で使える製造販売後調査等 (GPSP) 実施における留意点 オンライン
2024/5/22 診断薬業界に求められるビジネスモデルと事業・製品戦略 オンライン
2024/5/23 希少疾患の臨床開発・承認申請戦略 戦略構築への活用 オンライン
2024/5/23 FT-IRの基礎と異物分析事例およびスペクトル解析のポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/2/26 核酸医薬・mRNA医薬の製造分析の基礎と基盤技術開発
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/10/26 バイオ医薬品の製剤安定化/高品質化のための不純物の規格設定と評価・管理手法 (製本版 + ebook版)
2022/10/26 バイオ医薬品の製剤安定化/高品質化のための不純物の規格設定と評価・管理手法