技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医薬品製造設備の洗浄バリデーション実施と設備共用・専用化に関する判断基準

医薬品製造設備の洗浄バリデーション実施と設備共用・専用化に関する判断基準

~GMP省令改正「交叉汚染防止規定」新設を踏まえた対応ポイントを解説~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、医薬品製造設備の洗浄バリデーションについて取り上げ、最新の規制動向、リスク管理、DHT・CHTの評価方法、サンプリング及び分析法など3極での査察の指摘事項からポイントを解説いたします。

開催日

  • 2021年9月15日(水) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 洗浄バリデーションのリスク管理の重要性
  • 医薬品製造における3極の洗浄バリデーションの概要
  • PIC/S GMP Annex 15の改定に規定されるダーティーホールドタイム・クリーンホールドタイムのデータ取得・設定・評価方法
  • 3極のGMP規制の差異
  • 洗浄バリデーション当局指摘事例や、実践事例・業務の進め方
  • 洗浄バリデーションを通した「設備共用に関する規定」

プログラム

 cGMPに「医薬品の製造装置は、製品の安全性、本質、力価、品質または純度を劣化させるような汚染を防止するため、適切に洗浄されたければならない。」とある。ICH Q7 12章にも、「共用設備の品目切り替え時には完全に洗浄すること、専用設備であっても望ましくない物質や微生物汚染を防ぐため、適切なインターバルで洗浄するべきこと。」と医薬品設備洗浄の基本的な考え方が示されている。2021年8月に改正GMP省令が改正されその中で「交叉汚染防止規定」が日本のGMPで初めて新設されたが、洗浄バリデーションはGMP3原則の一つである「交叉汚染防止」を達成するための最も有力な手法である。
 洗浄バリデーションでは、適切な洗浄手順を構築するすることはもとより洗浄後残留物許容基準値を、安全性の上から論理的且つ科学的な根拠に基づき設定しなければならない。また洗浄バリデーションに用いる試験やサンプリング方法も、残留物を確実に検出することのできるよう、特異性及び感度を有する妥当なものでなければならない。
 本講演では、医薬品製造における洗浄バリデーションに関する最新の規制動向、改正GMP省令での「交叉汚染防止規定」新設の背景を踏まえながら、EMA、PIC/S GMPに対応した洗浄バリデーションの実施とその残留許容基準値及びDHT、CHTの設定等、更には洗浄バリデーションによる製造設備共用/専用化の判断基準をFDAによる見解を含め解説する。

  1. 洗浄バリデーションの実施関する法規制について
    1. 海外の洗浄バリデーションに関わる法規制
    2. PIC/S GMP Annex 15の改定に対応した洗浄バリデーション
    3. cGMPにおける洗浄バリデーション
      「FDA Guide to Inspections of Validation of Cleaning Processes」
    4. ICH Q7 (原薬GMPガイドライン) における洗浄バリデーション
    5. 改正GMP省令 (H25 年8月30日) における洗浄バリデーション
    6. 改正GMP省令 (R3年8月1日施行) 第8、9条「交叉汚染防止規定」新設とその背景
  2. EMA及びPIC/S GMPに対応した洗浄バリデーションのリスク管理
    1. 洗浄工程のリスク管理と交叉汚染のリスクアセスメント
    2. 残留許容値の設定方法
      • 0.1%基準、10ppm基準、目視限度基準 (Eli Lilly社残留基準値の設定根拠)
      • PDE (一日暴露許容量) の算出、ICH Q3A, Q3C, 元素不純物Q3D,M7各ガイドラインとの関連
      • EMA暴露限界値設定に関するガイドラインとリスクアセスメント
      • NOAEL (無毒性量) ,NOEL (無作用量) ,PDE (一日暴露許容値) からの閾値設定
      • TTC (毒性学的閾値) 及びOEL (職業暴露限界) 原薬製造工程、製剤包装工程における残留許容限度の算出方法 (事例)
      • 洗浄剤の残留許容基準回収率の設定方法
    3. 手洗浄のバリデーション、洗浄バリデーションで基準外だった場合の対応
    4. 情報量の少ない治験薬、ケミカルハザード物質の洗浄バリデーション
    5. 閾値設定が出来ない場合の留意点
    6. 改正GMP省令案に提示された「設備共用の禁止 (案) 」への考察
  3. PIC/Sの求めるダーティーホールドタイム (DHT) ・クリーンホールドタイム (CHT) の設定と評価方法
  4. 洗浄バリデーションにおけるサンプリング及び分析法の留意点
    1. スワブ法、リンス法と他の方法 (PHなど) の併用
    2. サンプリング法の妥当性とバリデーション
    3. 分析法バリデーション及び回収率の評価方法
  5. 3極GMP 洗浄バリデーション査察指摘事例と対策について
    • PMDA
    • cGMP (FDA Warning Letter)
    • PIC/S (EU) GMP
    • ICH Q7 指摘事例と対策
  6. 洗浄バリデーション関わる手順書 (SOP) 及び報告書作成上の留意点
  7. 医薬品ライフサイクルにおける洗浄手順の構築
    • ワーストケースアプローチとグルーピング
  8. 高度な封じ込め設備を必要とする高生理活性医薬品の洗浄バリデーションと設備共用・専用化に関する判断基準
    1. 固形製剤設備の洗浄バリデーション (事例1)
    2. マルチパーパス製造設備における高生理活性化合物製造時の洗浄バリデーション及び設備共用/専用設備化の可否について
      (事例2:FDAへの質問と回答)
  9. まとめ

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
      h3. ライブ配信セミナーについて
  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/6 開発段階に応じた治験薬GMP対応とICH Q14 (分析法の開発) への取り組み オンライン
2025/1/6 中小製薬企業のためのテーマ創出・研究開発・製品戦略の策定・推進 オンライン
2025/1/6 EU規制をベースにしたPharmacovigilance監査の基礎 オンライン
2025/1/6 微生物が作るヌメリ (バイオフィルム) の形成制御、防止・洗浄技術 オンライン
2025/1/7 医薬品モダリティ (抗体/核酸/中分子/再生医療) の実用化とDDS技術の特許戦略 オンライン
2025/1/8 アレニウス式加速試験におけるプロット作成と予測値の取扱い オンライン
2025/1/8 GMP教育とQuality Culture醸成のポイント オンライン
2025/1/8 滅菌製品および無菌医薬品における微生物試験の実務とバリデーションのポイント オンライン
2025/1/8 薬価申請・原価計算方法の実際と交渉で有効なデータ取得・資料作成のポイント オンライン
2025/1/9 注射剤の異物検査の方法と基準設定及び異物低減方法 オンライン
2025/1/9 原薬GMP基礎講座 オンライン
2025/1/9 承認申請・メディカルライティングコース オンライン
2025/1/9 CTD/照会回答書作成のためのメディカルライティング オンライン
2025/1/10 NPV (Net Present Value) 計算による医薬品事業性評価の基礎知識 オンライン
2025/1/10 インド・中国における医薬品薬事戦略と現地対応ノウハウ オンライン
2025/1/14 日米欧当局のプロセスバリデーションにおける要求事項と承認申請にむけた準備について オンライン
2025/1/14 承認申請パッケージにおける海外データ利用と開発戦略 オンライン
2025/1/14 QA業務 (GMP監査・自己点検) 入門講座 オンライン
2025/1/14 医療機器プログラムにおける該当性判断のポイントと事業化への留意点 オンライン
2025/1/14 承認申請にむけた個別症例安全性報告 (ICSR) の取り扱いと評価 オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発
2017/8/31 きのこの生理機能と応用開発の展望
2017/6/21 体外診断用医薬品開発ノウハウ
2017/4/25 非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/9/30 液体または蒸気による洗浄技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/9/30 液体または蒸気による洗浄技術 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/5/30 コンタクトレンズ用洗浄・殺菌消毒剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/5/30 コンタクトレンズ用洗浄・殺菌消毒剤 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策