技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

製薬企業における品質リスクマネジメントセミナー

ライブ配信対応セミナー

製薬企業における品質リスクマネジメントセミナー

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年11月20日(水) 10時30分 16時30分

プログラム

 製薬企業にとって、リスクを管理することは非常に重要です。しかしながら、リスクマネジメントは難解です。医療機器業界では、欧州が先行し、90年代からISO-14971が制定されました。しかしながら、医薬品業界は、2005年にICH-Q9「品質リスクマネジメントに関するガイドライン」が合意され、翌年から本邦においても施行されています。つまり20世紀は製薬業界において品質リスクマネジメントの概念がないまま、要員の経験と勘でリスクが管理されてきました。
 品質リスクマネジメントは、特定の部署だけが対応したり、手順書を作成するだけではありません。研究開発、臨床開発、製造販売後、流通、申請、査察にいたる製品のすべてのライフサイクル全般について、すべての部署がそれぞれの手順にリスクマネジメントの概念を取り込まなければなりません。そのためには、品質リスクマネジメントの基本的な考え方と規制当局の期待を十分に理解しなければなりません。
 本セミナーでは、難解なリスクマネジメントを初心者にもわかりやすく解説いたします。またリスクマネジメントに関するSOPのサンプルを配布し、具体的に説明いたします。

  1. はじめに
    • FDAが査察を行う理由
    • 患者やユーザ (消費者) にフォーカスする
    • スイスチーズモデル
    • ソフトウェアに起因した医療機器事故 (1985年〜1987年 Therac – 25)
    • 宇宙ステーション補給機「こうのとり」 (HTV)
    • 日航ジャンボ機墜落事故
  2. リスクとは
    • 「リスク」って何でしょ?
    • リスクに関するテスト #1
    • リスクに関するテスト #2
    • リスクとは
    • 航空機はなぜ飛ばせることができるのか?
    • リスク評価の実際 (R – Map法)
    • 危害の程度
    • 発生頻度のゼロレベル
    • 発生頻度の確率的表現
    • 許容可能なリスク (「安全」の定義)
    • 誤使用・不注意に分類された事故例
    • 誤使用・不注意事故とヒューマンエラー
    • 製品の使用条件とリスクアセスメントの範囲
    • ヒューマンエラーの一般例
    • どうやって安全にするのか?
    • 一般的なリスクマネジメントプロセス
  3. ISO/IECガイド51
    • Definition of “Risk”
    • 機械安全の国際規格
    • ISOとIEC
    • ISO/IECガイド51について
    • 機械安全の国際規格 ISO/IEC
    • ISO/IECガイド51について
    • 本質安全設計方策 Step 1
    • 本質安全設計方策 Step 2
    • 使用上の情報 Step 3
    • ISO/IECガイド51 2014の構成
    • ISO/IECガイド51:2014の主な改正点
    • ISO 12100
  4. 用語解説
    • 一般的なリスクマネジメントプロセス
    • リスクとリスクマネジメント
    • 用語の定義
    • ハザード (hazard) の例
  5. 一般的なリスクマネジメントプロセス
    • ハザード、危害、リスク
    • リスクアセスメント、リスクコントロール、リスクレビュ
    • 一般的な品質リスクマネジメントプロセス
  6. 品質リスクマネジメントプロセスの開始
  7. リスクアセスメント
  8. リスクアセスメント 「リスク特定」
  9. リスクコントロール
  10. リスクコントロール 「リスク低減」
  11. リスクコントロール 「リスク受容」
  12. リスクレビュ
  13. リスクコミュニケーション
  14. リスクマネジメント手法
  15. リスク分析手法
    • 欠陥モード影響解析 (FMEA:Failure Mode Effective Analysis)
    • FMEAによる詳細なリスクアセスメント
    • 詳細なリスクアセスメントの実施
    • FTA : Fault Tree Analysis
    • HAZOP : Hazard and Operability Study
  16. リスクベースドアプローチとは
    • コンプライアンスコストの増大
    • 受容可能なレベルまでのリスクの低減
    • コンプライアンス・コスト・マネジメント
    • 規制コストの増大
    • FDA cGMPs for the 21st Century Initiative
    • リスクベースドアプローチとは
    • リスクベースドアプローチの効能
    • cGMPの改革と21 CFR Part 11の改定
    • 製薬企業のコンピュータ化システム関連リスク
    • 製品とプロセスの理解
    • リスクのとらえ方
  17. ICH Q9 「品質リスクマネジメントに関するガイドライン」解説
    • PIC/S GMPの有機的な繋がり
    • ICH (International Conference on Harmonization:日米EU医薬品規制調和国際会議)
    • 品質リスクマネジメントに関するガイドライン (2006年9月1日)
    • ICH Q9とは何か?
    • ICH Q9を実践することによる望ましい状態
    • 序文
    • サイエンスベースの品質リスクマネジメント
    • 重大性と確率 は単純な概念か?
    • どうやってリスクを定義するべきか
    • 適用範囲
    • 品質リスクマネジメントの原則
    • 付属書 I:リスクマネジメントの方法と手法
    • 付属書 II:品質リスクマネジメントの潜在用途
  18. GAMP5におけるリスク管理
    • GMPにおけるコンピュータ化システム
    • GAMP5ガイドライン 目次 (Main Body)
    • 品質リスクマネジメント
    • GAMP 5における5つのキーコンセプト
    • リスクマネジメントのプロセス
    • 初期、機能リスクアセスメントの実施時期
    • 初期リスクアセスメント
    • 詳細なリスクアセスメント
    • 影響の大きいシステムの例
    • さらなるアセスメントの必要性の判断
    • 初期リスクアセスメントチェックシートの作成例
    • カテゴリ3
    • カテゴリ4
    • カテゴリ5
    • リスクアセスメントに関する役割と責任
    • 初期リスクアセスメント実施手順
  19. GxPアセスメント
  20. 電子記録・電子署名に関するリスクアセスメント
  21. 製品とプロセスの理解
  22. システムの規模、複雑性、新規性に関する調査
  23. ハザード分析
  24. 危害分析
  25. 影響分析
  26. 不具合の可能性分析
  27. 不具合の検出可能性分析
  28. より詳細なリスクアセスメントの必要性判断
  29. リスクアセスメント報告書の作成
    • 詳細なリスクアセスメント実施手順
    • トレーサビリティマトリックスと機能リスク評価
    • 詳細なリスクアセスメント実施手順
  30. FMEA実習
    • GMPにおけるコンピュータ化システム
    • 自動倉庫システム概要
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 村山 浩一
    株式会社 イーコンプライアンス
    代表取締役

会場

ビジョンセンター浜松町
東京都 港区 浜松町2-8-14 浜松町TSビル 4階,5階,6階 (受付6階)
ビジョンセンター浜松町の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 47,500円 (税別) / 52,250円 (税込)
複数名
: 40,500円 (税別) / 44,550円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様でお申込みの場合、1名あたり 43,000円(税別) / 47,300円(税込) で受講いただけます。
  • 3名様以上でお申込みの場合、1名あたり 40,000円(税別) / 44,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 47,500円(税別) / 52,250円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 86,000円(税別) / 94,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 120,000円(税別) / 132,000円(税込)
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/30 製薬業界で必要となる創薬企画の発想法とBeyond-the-pill/Around-the-Pillのトレンド オンライン
2025/1/30 敗血症の病態/診断/治療の現状と医療現場が求める新薬像 オンライン
2025/1/30 公差設計入門 オンライン
2025/1/30 特定臨床研究での求められる信頼性レベル・逸脱対応と監査実施 (事例をふまえ) オンライン
2025/1/31 GMP工場における設備・機器の維持管理 (保守点検) と設備バリデーションの実際 オンライン
2025/1/31 リスクベースのGCP監査 オンライン
2025/1/31 データインテグリティ (DI) における各手順書への落とし込み・作成と記載レベル オンライン
2025/1/31 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターコース (Bコース:非臨床安全性評価・臨床開発編) オンライン
2025/1/31 オーファンドラッグ開発における情報収集ノウハウと疾患選択基準 オンライン
2025/1/31 形骸化したFMEAを改善した実践演習セミナー (問題発見 + 問題解決) オンライン
2025/1/31 形骸化したFMEAを改善した実践演習セミナー (問題解決) オンライン
2025/2/3 成功例・失敗例を踏まえた適切な医薬品売上予測とデータ収集法 オンライン
2025/2/3 FDA査察対応セミナー 入門編 オンライン
2025/2/4 洗浄バリデーションにおけるリスク評価と残留許容値設定/運用 オンライン
2025/2/4 体外診断用医薬品の保険申請戦略と申請書の書き方 オンライン
2025/2/4 医薬品企業における英文契約書読み方基礎講座 オンライン
2025/2/5 基礎から学ぶ分析法バリデーション オンライン
2025/2/5 バリデーション入門講座 オンライン
2025/2/5 高効率を目的としたGVPにおける情報収集と自己点検、教育訓練 オンライン
2025/2/5 無菌医薬品の滅菌選択順位の考え方と無菌性保証における無菌試験の限界、並びにパラメトリックリリースの推奨 オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発
2017/8/31 きのこの生理機能と応用開発の展望
2017/6/21 体外診断用医薬品開発ノウハウ
2017/4/25 非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し
2015/10/22 FMEA・DRBFMの基礎と効果的実践手法
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書
2013/5/31 在宅でのCDTM(共同薬物治療管理)の実践と薬局・薬剤師の次世代モデル
2013/5/30 新薬開発にむけた臨床試験(第I~III相臨床試験)での適切な投与量設定と有効性/安全性評価