技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

査察指摘事例にもとづくデータインテグリティ不適合原因と対策セミナー

査察指摘事例にもとづくデータインテグリティ不適合原因と対策セミナー

~FDA、WHO、MHRAのガイダンスをふまえ~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年8月31日(水) 10時15分 16時45分

修得知識

  • 監査証跡の定期的レビューを行う方法・タイミング
  • 監査証跡機能がない場合の対応
  • 試験関係者がシステム管理者になると指摘を受ける理由
  • HPLCのプリントアウトを生データとすると指摘を受ける理由
  • 電子生データを管理・運用する方法
  • データインテグリティ査察の実際
  • データインテグリティの取り組みの実際

プログラム

 海外当局のGMP査察およびメガファーマのオーディットにおいて、データインテグリティ不適合指摘が増加している (2013年〜2015年 PIC/S:16件 FDA:33件) 。MHRA (英国医薬品庁) が2015年1月~10月にかけ実施したGMP査察において指摘したデータインテグリティ不適合は339件であった。その内の121件がMajor指摘であり、20件のMajor指摘は出荷停止等の規制措置となった。
 このような中、MHRA (英国医薬品庁) は2015年1月に「データインテグリティの定義とガイダンス」を発出し、WHO (世界保健機関) はより詳細なガイダンスを本年5月に発出した。さらに、FDAも本年4月にドラフトガイダンスを発出するにいたった。HPLCの試し打ちもFDAおよびPIC/Sの査察においてよく指摘されるが、FDAのドラフトガイダンスにはその対応方法が記載されている。
 本講座では、海外当局のデータインテグリティ査察指摘事例を交えながら、データインテグリティ対応を具体的に説明する。ERESやCSVに馴染みのなかった方にも十分理解していただけるよう、ERESとCSVの基礎から説明する。

  1. 電子記録・電子署名の基礎
    1. ERES指針、Part 11、Annex 11の位置づけ
    2. 真正性、見読性、保存性、監査証跡
    3. オープンシステム、デジタル署名
  2. 生データの電子化対応
    1. 紙生データHPLCに対するFDAコンピュータ指摘
    2. 生データと監査証跡対象の規定
    3. バックアップとアーカイブ
  3. CSVの基礎
    1. バリデーションのVモデル
    2. DQとリスクアセスメント
    3. トレーサビリティマトリクス
  4. GAMP 5のポイント
    1. カテゴリ混在時のバリデーション
    2. 基盤ソフトウエアのバリデーション
  5. コンピュータ化システム適正管理ガイドライン
    1. コンピュータ査察の基本方針
    2. 既設システムのバリデーション
    3. 機器/装置のバリデーション
  6. FDA Part 11 規則とガイダンス
    1. FDAのコンピュータ指摘方法
  7. FDAのコンピュータ指摘107件の紹介
    1. スプレッドシート (エクセル) をバリデートしていない
    2. サンプル数をエクセルで管理しているがその真正性を証明できない
    3. クロマトグラム生データを削除できてしまう
    4. 監査証跡をレビューした記録がない
    5. HPLCの電子生データが残されていない
    6. 共有ID/パスワードによる運用となっている など
  8. PIC/SとFDAのデータインテグリティ不適合指摘
    1. IDとパスワードを共用している
    2. 良い結果が出るまで試し分析を繰り返している
    3. 試し分析結果のクロマト生データを削除している
    4. 試し分析を機器使用台帳に記録していない
    5. メソッドをだれでも変更できてしまう
    6. 電子記録の変更を監査証跡により監視していない など
  9. PIC/Sのコンピュータ要件
    1. 監査証跡の規則的レビュー (Annex 11)
    2. 生データとする電子記録を規定 (PIC/S GMP)
    3. 監査証跡対象の記録を規定 (査察官向けガイダンス)
    4. カテゴリ3に対するDQ (Annex 11)
    5. 待避データの見読性維持 (Annex 11)
    6. エクセル・スプレッドシートの管理 (EMA Q&A) など
  10. MHRAのデータインテグリティ・ガイダンス
    1. 監査証跡のレビュー
    2. データレビュー
    3. 共通ログイン
    4. システム管理者
    5. フラットファイルとリレーショナルデータベース
    6. 監査証跡のバリデーション
    7. データインテグリティの自己点検 など
  11. WHOのデータインテグリティ・ガイダンス (ドラフト)
    1. 帰属性
    2. 判読性、履歴追従性、恒久性
    3. 同時性
    4. 原本性
    5. オリジナル記録と完全性保証複製
  12. FDAのデータインテグリティ・ガイダンス (ドラフト)
    1. 動的データと静的データ
    2. コンピュータへのアクセス制限と共通ログイン
    3. 記録用紙の管理
    4. 監査証跡のレビュー頻度とレビュー者
    5. 手書き生データをスキャンした電子記録
    6. FT-IRのプリントアウト
    7. 内部告発された品質課題の処理 など
  13. HPLC試し打ち指摘への対応
    1. MHRAの対応ガイダンス
    2. FDAの対応ガイダンス
    • 質疑応答

特典付録CDに収載する解説文書と資料 (全140ファイル)

  1. 適正管理ガイドライン コメント挿入版 (44ページ)
  2. カテゴリ分類とバリデーションアプローチ (24ページ)
  3. スプレッドシートの管理とバリデーション (14ページ)
  4. FDAのコンピ2016-08-31 10:15ュータ指摘107件 (66スライド)
  5. FDAのデータインテグリティ指摘ウォーニングレター (18件)
  6. PIC/SのGMP不適合報告 (コンピュータ指摘16件)
  7. MHRAデータインテグリティ・ガイダンス (v1.1) 対訳 (28ページ)
  8. WHOデータインテグリティ・ガイダンス (ドラフト) 要旨訳 (11ページ)
  9. FDAデータインテグリティ・ガイダンス (ドラフト) 対訳 (32ページ)
  10. FDAデータインテグリティ・ガイダンス (ドラフト) の解説 (27ページ)
  11. HPLC試し打ち査察指摘とMHRA査察官の提案
  12. HPLC試し打ち査察指摘に対するFDAガイダンス
  13. FDA Part 11対訳 (17ページ)
  14. FDAガイダンス Part 11 Scope and Application 対訳 (24ページ)
  15. Annex 11 対訳 (8ページ)
  16. Annex 11 に対するEMAのQ&A 対訳 (8ページ)
  17. PIC/S査察官向けガイダンス PI 011-3 抜粋対訳 (31ページ)
  18. 厚労省令第44号の解説・GMP編 (20ページ)
    • バリデーション文書例 (ワードファイル)
    • バリデーション計画書 (15ページ)
    • ユーザー要求仕様書 (10ページ)
    • トレーサビリティマトリクス (9ページ)
    • バリデーション報告書 (10ページ)
      ※その他、改正バリデーション基準、GMP事例集 (2013年版) など関連法令を多数収載

講師

  • 望月 清
    合同会社 エクスプロ・アソシエイツ
    代表

会場

大田区産業プラザ PiO

6F D会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/26 製薬企業における電子記録/MES・LIMS導入・連携の留意点と工夫点 オンライン
2024/11/26 製薬企業における電子記録/MES・LIMS導入・連携の留意点と工夫点 オンライン
2024/11/26 QMS構築によるオーバークオリティ判断と治験効率化にむけた活用 オンライン
2024/11/26 リポソームと脂質ナノ粒子の基礎・調製・評価および応用のポイント オンライン
2024/11/27 医薬品品質システム実践のためのバリデーション文書/サイトマスターファイル作成時の必修事項と記載例 東京都 会場・オンライン
2024/11/27 PIC/S GMPをふまえた医薬品のサンプリング基礎知識 オンライン
2024/11/27 治験薬GMP入門 オンライン
2024/11/27 バイオ医薬品の製造におけるプロセスバリデーションと注意点 オンライン
2024/11/27 無菌医薬品包装規制および完全性評価手順・各種漏れ試験方法のポイント オンライン
2024/11/27 医薬品開発に使えるタンパク質の理論的デザイン法とタンパク質のフォールディング予測法 オンライン
2024/11/27 医薬品の製品開発/薬事戦略策定と新規事業計画書作成のポイント オンライン
2024/11/27 医薬品開発における効率的な開発計画策定およびスケジュール管理のポイント オンライン
2024/11/28 医薬品品質試験における生データの取扱いとQC実施のポイント 東京都 会場・オンライン
2024/11/28 ICH Q12,Q14の要件と承認後変更管理 (PACMP) の具体的進め方 オンライン
2024/11/28 開発段階 (求められる要件) に応じたQbDによる製剤開発と品質規格・Validation実施範囲 オンライン
2024/11/28 安定性試験実施の留意事項と安定性試験結果の統計解析/安定性予測・評価方法および有効期間の設定 オンライン
2024/11/28 化粧品OEM/ODMにおける品質管理・保証とトラブル防止のリスクアセスメント オンライン
2024/11/28 炎症性腸疾患における治療・薬剤選択の実際と今後の展望 オンライン
2024/11/28 バイオ医薬品の原薬製造における外来性感染性物質のクリアランスと安全性試験 オンライン
2024/11/28 残留溶媒に関する規制と申請上の留意点、規格値設定の考え方 オンライン

関連する出版物

発行年月
2020/10/28 QMS/ISO関係をふまえた医療機器「プロセス」「滅菌」「包装」「ソフトウェア」バリデーションの進め方
2020/6/30 米国での体外診断用医薬品の開発/審査対応 実務集
2020/4/27 各国要求及び治験環境と現地の実情
2020/3/30 当局要求をふまえたデータインテグリティ手順書作成の要点
2020/3/24 リアルワールドデータの使用目的に応じた解析手法 - 各データベースの選択と組み合わせ -
2020/2/27 海外データ (試験施設) /海外導入品の信頼性基準適用と効率的なデータ利用・CTD申請
2020/1/30 凍結乾燥の最適な条件設定による品質の安定化 - ラボ機と生産機の性能の違いを反映させたスケールアップ -
2019/11/21 医療機器企業におけるリスクマネジメントセミナー (オンデマンド)
2019/11/21 医療機器企業におけるリスクマネジメントセミナー (DVD)
2019/8/1 データインテグリティ規程・手順書
2019/6/27 FDAが要求するCAPA導入の留意点
2019/6/27 EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用
2019/5/31 医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向
2019/4/24 洗浄バリデーション実施ノウハウと実務Q&A集
2018/11/30 希少疾患用医薬品の適応拡大と事業性評価
2018/10/30 高薬理活性医薬品封じ込めQ&A集 Part2
2018/9/28 腸内細菌叢を標的にした医薬品と保健機能食品の開発
2018/8/31 がん治療で起こる副作用・合併症の治療法と薬剤開発
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集