技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

半導体封止材・放熱シートの高熱伝導化と開発動向

半導体封止材・放熱シートの高熱伝導化と開発動向

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、放熱シートについて基礎から解説し、フィラー配向制御技術、絶縁、粘・接着、柔軟性の要求特性を満たすポイントについて詳解いたします。

開催日

  • 2024年11月29日(金) 10時30分 16時00分

受講対象者

  • 半導体封止材用原材料メーカーの方
  • 半導体後工程関係の方
  • 窒化ホウ素などの異方性材料の研究者
  • フィラーの形状、表面処理、配合技術などを考慮した配合技術に関心のある方
  • TIMの熱物性評価に関心のある方
  • 電気機器及び材料開発の放熱設計技術者

修得知識

  • 半導体封止材の基礎知識
  • 半導体封止材の最近の開発動向
  • 封止材向けエポキシ樹脂の要求特性
  • 要求特性へのアプローチ方法
  • 講師所属企業の封止材向けエポキシ樹脂材料
  • TIMに対する基本的な知識
  • フィラーの形状、表面処理などを考慮した配合技術
  • TIMの熱物性評価技術
  • 窒化ホウ素配合TIMの配向制御技術
  • 樹脂材料の放熱材料設計指針
  • パワーモジュールの放熱構造

プログラム

第1部 半導体封止材の基礎技術と最近の開発動向

(2024年11月29日 10:30〜11:30)

 本講座では、半導体封止材の基礎技術及び弊社における最近の開発動向に関して、固形封止材を中心に派生製品に関する内容も含み講演させていただきます。パワー半導体向け封止材、高熱伝導の以外にも、先端向けや派生製品の開発方針に関して講演させていただきます。基礎技術に関してもわかりやすく解説いたしますので、封止材にあまりなじみがない方や初心者の方にもご理解いただける内容化と存じます。

  1. レゾナックの封止材事業のご紹介
  2. 封止材の基礎技術
    1. 封止材の役割
    2. 固形封止材の基礎技術
    3. 液状封止材の基礎技術
  3. パワー半導体向け封止材
    1. パワー半導体向け封止材の設計方針
    2. パワー半導体向け封止材の評価技術
    3. パワー半導体向け封止材の材料技術
  4. 高熱伝導化技術
  5. 封止材の最近の進歩
    1. 成型方式:トランスファー成形とコンプレッション成形
    2. 先端パッケージ用封止材
  6. 封止材技術を転用した派生製品
    1. LED用白色封止材
    2. インダクター用磁性封止材
    • 質疑応答

第2部 半導体封止材向けエポキシ樹脂の設計

(2024年11月29日 12:30〜13:30)

封止材料の様々な要求特性に対して、弊社のエポキシ樹脂と共に、そのアプローチ方法を紹介する。

  1. 会社紹介
  2. エポキシ樹脂とは
  3. 封止材向け機能性エポキシ樹脂
    1. 高Tg
    2. 耐熱分解性
    3. 高熱伝導
    4. 低吸水
    5. 低誘電
    6. 柔軟性
    7. 透明性
    8. 高電気信頼性 (低塩素)
  4. 最後に
    • 質疑応答

第3部 六方晶窒化ホウ素を用いたシリコーン系高熱伝導シートの開発

(2024年11月29日 13:45〜14:45)

 TIMについての概要を紹介し、その後、TIM開発者の視点で熱伝導性フィラー選定の考え方、TIMの製造工程、TIMの熱物性評価方法を紹介する。また、TIMの開発事例として、六方晶窒化ホウ素を用いたシリコーン系低比重熱伝導性シートの開発を例に、フィラー配合を決定するに至るまでの検討プロセスを、1) 市場ニーズを元にした製品アイデアの立案、2) 製造方法の検討、3) 試作品の試作と評価 3点に分けて紹介し、開発から得られた技術的な知見について報告する。

  1. 富士高分子工業 会社紹介
  2. 放熱材 (TIM) の概要
  3. 弊社シリコーン系TIMの紹介
  4. TIMの構造
  5. 熱伝導性フィラーの材質
  6. 熱伝導性フィラーの形状
  7. 熱伝導性フィラーの表面処理
  8. フィラー配合率と熱伝導率の関係
  9. フィラーのパーコレーション
  10. TIMの製造方法
  11. TIMの熱物性評価方法
  12. TIMの利用分野
  13. TIM低比重化のニーズについて
  14. 六方晶窒化ホウ素について
  15. 六方晶窒化ホウ素を用いたシリコーン系低比重TIMの開発事例
    • 質疑応答

第4部 高熱伝導絶縁シートを利用したパワーモジュールの高放熱化技術

(2024年11月29日 15:00〜16:00)

 パワーモジュール機器の小型・高性能化が進むにつれ放熱対策が重要な課題となっている。より高放熱が求められる機器においては、絶縁かつ放熱部材に樹脂に高熱伝導を有する窒化ホウ素 (h-BN) 粒子を充填した樹脂複合材料が用いられる。このh – BN粒子は、鱗片形状をしており、その熱伝導率に異方性を有する。そのためh – BN粒子を充填した樹脂複合材料を用いて放熱経路に沿って効率的に熱を逃がすためには、h – BN粒子の配向を制御する必要がある。
 本講演では、樹脂複合材料中でのh-BN粒子の配向とその熱伝導率の関係を明らかにし、パワーモジュール機器に適用した時の効果について紹介する。

  1. 電子機器の構造と高熱伝導樹脂材料のニーズ
    - パワーモジュール適用例を中心に –
  2. 高熱伝導複合材料の基礎と応用
    1. 樹脂/無機フィラー複合材料の熱伝導率
    2. モールド型パワーモジュールへの応用
  3. 複合材料の熱伝導率向上技術
    1. 高熱伝導フィラー (BN) の高充填化
    2. 高熱伝導フィラー (BN) の配向制御
  4. 高熱伝導複合材料のパワーモジュールへの適用に向けて
    • 質疑応答

講師

  • 中村 真也
    株式会社レゾナック エレクトロニクス事業本部 開発センター 封止材料開発部
    マネージャー
  • 太田 員正
    三菱ケミカル 株式会社 三重研究所 高機能化学・情電研究室 反応設計グループ
    主任研究員
  • 片石 拓海
    富士高分子工業 株式会社 開発部
    副主席部員
  • 三村 研史
    三菱電機 株式会社 先端技術総合研究所 マテリアル技術部
    主席技師長

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/13 TIM (サーマルインターフェースマテリアル) の選定、活用方法と各種機器での使われ方 オンライン
2024/11/13 先端半導体パッケージの開発動向と今後の展望 オンライン
2024/11/14 ヒートシールの基礎、接合のメカニズムと品質管理・不具合対策 オンライン
2024/11/14 Eモビリティ駆動モータにおける巻線・絶縁技術と絶縁評価試験方法 オンライン
2024/11/15 プラズマを用いたワイドギャップ半導体基板の研磨技術 オンライン
2024/11/18 ALD技術/ALE技術の基礎と半導体材料・デバイスへの応用展開 オンライン
2024/11/19 シール技術 オンライン
2024/11/19 EV / HEV用 主機モータとPCUの冷却・放熱技術 会場
2024/11/19 SiCパワー半導体の最新動向とSiC単結晶ウェハ製造の技術動向 オンライン
2024/11/19 三次元実装・集積化技術の基礎と応用 オンライン
2024/11/20 車載電装部品の絶縁信頼性評価試験、部分放電のAC/インパルス計測 会場
2024/11/21 電動化モビリティ電装品 (駆動モータ、インバータ、DC-DCコンバータ、バッテリーパック、バスバー等) の高電圧絶縁技術の基礎と樹脂材料の応用 会場
2024/11/21 車載用半導体の動向・要求特性と信頼性認定ガイドラインの概要 オンライン
2024/11/22 半導体洗浄の基礎と要点、困ったときの対策 オンライン
2024/11/22 プラズマを用いたワイドギャップ半導体基板の研磨技術 オンライン
2024/11/26 モータシステムに活かすCAE解析の基礎と応用 東京都 会場・オンライン
2024/11/27 xEV用バスバー・接続と絶縁樹脂の技術動向 オンライン
2024/11/27 車載用半導体の動向・要求特性と信頼性認定ガイドラインの概要 オンライン
2024/11/28 パワーモジュール実装の最新技術動向 東京都 会場
2024/11/29 半導体パッケージ技術の進化とそれを支える要素技術 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/9/13 世界のAIデータセンターを支える材料・デバイス 最新業界レポート
2024/8/30 次世代パワーデバイスに向けた高耐熱・高放熱材料の開発と熱対策
2024/6/19 半導体・磁性体・電池の固/固界面制御と接合・積層技術
2024/4/30 次世代半導体用の難加工結晶材料のための超精密加工技術
2024/2/26 EUV (極端紫外線) 露光装置 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/2/26 EUV (極端紫外線) 露光装置 技術開発実態分析調査報告書
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/9/29 先端半導体製造プロセスの最新動向と微細化技術
2023/4/28 次世代半導体パッケージの最新動向とその材料、プロセスの開発
2022/11/29 半導体製造プロセスを支える洗浄・クリーン化・汚染制御技術
2022/10/31 半導体製造におけるウェット/ドライエッチング技術
2022/6/17 2022年版 電子部品市場・技術の実態と将来展望
2022/6/13 パワー半導体〔2022年版〕
2022/6/13 パワー半導体〔2022年版〕 (CD-ROM版)
2021/11/12 レジスト材料の基礎とプロセス最適化
2021/7/30 電子機器の放熱・冷却技術と部材の開発
2021/6/18 2021年版 電子部品・デバイス市場の実態と将来展望
2020/12/25 次世代自動車の熱マネジメント
2020/7/17 2020年版 電子部品・デバイス市場の実態と将来展望
2019/7/19 2019年版 電子部品・デバイス市場の実態と将来展望