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両利きの経営によるイノベーション創出と組織体制の構築

両利きの経営によるイノベーション創出と組織体制の構築

~「知の深化と探索」を両立させる組織、カルチャー、仕組みをどう作るか / 両者のバランスは?リソースの配分は?求められる組織、変革のポイントに迫る~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年8月21日(月) 10時30分 16時15分

プログラム

第1部 両利きの経営 = 持続的成長の要件 =

(2023年8月21日 10:30〜12:00)

 皆さんの企業ではリスクに対してどのように行動する組織文化がありますか。挑戦しますか、それとも回避しますか。技術革新のスピードが速くなり、破壊的イノベーションの発生頻度が高まってきた近年、既存事業が衰退する危機に直面し、自らイノベーションを起こし持続的成長の道を模索しようとする企業が増えています。しかし、日本が高度経済成長期に築き上げてきた、新卒一括採用・年功序列・終身雇用という制度は、人材を同質化して異端を排除、決められたことをミスなく継続させるマネジメントを強化し、新たなことに挑戦しない・できない組織を確立してしまいました。
 現在、持続的成長を実現する方法として、両利きの経営が注目されていますが、本講演を通じて、その実現方法の糸口を見出していただくことを期待しています。

  1. 両利きの経営が必要とされる背景 (Why)
    1. 技術革新の歴史
    2. 技術革新と日本企業
    3. 現在の日本企業
  2. 両利きの経営の定義 (What)
    1. 一般的な定義
    2. 企業の経営環境・経営方針による分類
  3. 両利きの経営の実現方法 (How)
    1. 障壁とその背景
    2. 経営陣、リーダーの役割
    3. 仕組みとKFS
  4. 持続的成長の事例
    1. 富士フイルム
    2. AGC
    3. Amazon
  5. 持続的成長の要件
    • 質疑応答

第2部 基幹事業の成長とイノベーション事業創出を 両立させるための協創イノベーション戦略と実践

(2023年8月21日 13:00〜14:30)

 ダイキン工業は2000年以降、飛躍的な事業成長を実現してきた。空調事業のグローバル化を軸に、海外事業比率が80%以上、海外での従業員比率も80%を超えているグローバル企業である。今後、2050年に向けて空調機器市場はまだ3倍に拡大すると言われており (IEA) 、空調事業の益々の成長を図ると共に、DX・GXといった時代の変化に対応した事業構造変革、イノベーション事業創出を加速していかねばならない。基幹事業の成長に必要な、グローバルにおける様々なポジションでの人員・リソースだけでも相当な強化が必要であり、併せてイノベーション事業の創出を実現していくためには、リソース配分における様々な戦略が必要である。
 そこで、自前主義を脱却した、外部機関との協創戦略の実践を進めると共に、さらに今後必要な加速策について議論させて頂きたい。

  1. ダイキン工業の経営・事業環境
    1. 過去20年間での飛躍的な成長
    2. 事業・組織のグローバル化
    3. テクノロジー・イノベーションセンターの設立
  2. 基幹事業の成長戦略
    1. グローバル空調事業、暖房・給湯事業、冷凍冷蔵事業
    2. フッ素化学事業
  3. イノベーション事業の創出
    1. カーボンニュートラルの実現への挑戦
    2. 顧客視点でのソリューション事業拡大
    3. 「空気の価値化」による事業創出
  4. 資源配分の状況、今後の戦略
    1. 現状の資源配分
    2. 今後の強化・配分策
  5. 基幹事業の成長とイノベーション事業創出を 両立させるための協創イノベーション
    1. 自前主義を脱却した外部との協創イノベーション
    2. 外部協創をイノベーション事業創出に繋げる課題
  6. イノベーション事業創出の加速に向けたさらなる打ち手
    • 質疑応答

第3部 両利きの研究開発組織の実践体制構築とそのDX化

(2023年8月21日 14:45〜16:15)

 2019年に出版されたC・A・オライリーらによる書籍『Lead and Disrupt』は、ここ日本でも『両利きの経営:「二兎を追う」戦略が未来を切り拓く』というタイトルで翻訳され、10万部を超えるベストセラーとなりました。両利きの経営は、「イノベーションのジレンマ」を克服するための処方箋として提示された経営戦略論で、「大企業だからこそできる、資産・経験を活かしたイノベーションモデル」として注目されています。
 本講演では、両利きの経営に必要な組織の基本要件は、これからの研究開発組織にもそのまま通ずるものであることを紐解き、「両利き」の概念を研究開発マネジメントに当てはめた「両利きの研究開発組織」の具体的な構築方法とこれに必要なDX化の進め方について解説します。

  1. 「両利きの経営」の基本要件の振返り
  2. これからの研究開発組織に求められること
  3. 研究開発は、なぜ「両利き」である必要があるのか
  4. 「両利きの研究開発組織」の体制イメージと構築方法
  5. 両利きの研究開発組織の2つの活動領域
    1. 「イノベーションの”探索”活動」
    2. 「イノベーションの”深化”活動」
  6. 両利きの研究開発組織の活動とDX化の関係
  7. イノベーションの探索活動のDX化
    1. イノベーションの探索を目的とした研究開発活動の要諦
    2. 探索活動のDX化
    3. 事例
  8. イノベーションの深化活動のDX化
    1. イノベーションの深化を目的とした研究開発活動の要諦
    2. 深化活動のDX化
    3. 事例
  9. イノベーションの探索と深化を加速するDX人材とは
  10. DX人材を育てる組織マネジメントを目指して
    • 質疑応答

講師

  • 後藤 孝浩
    富士フイルム株式会社 バイオサイエンス&エンジニアリング研究所
    研究主幹
  • 河原 克己
    ダイキン工業株式会社 テクノロジー・イノベーションセンター
    執行役員, 副センター長 (産官学連携担当)
  • 鈴木 健二郎
    株式会社テック・コンシリエ
    代表取締役CEO

主催

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