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人工知能による異常検知技術とその導入、実用化のポイント

人工知能による異常検知技術とその導入、実用化のポイント

オンライン 開催

開催日

  • 2023年5月19日(金) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 人工知能による異常検知技術と軸受の欠陥検出への応用

(2023年5月19日 10:00〜12:00)

 本セミナーでは、人工知能、特に機械学習による異常検知の理論や実装方法を基本から分かりやすく解説します。また、Python機械学習ライブラリとして有名なscikit-learnを用いた実装の解説し、実際の異常検知の利用方法に関する理解を深めます。さらに、軸受の振動データを対象とした機械学習による欠陥検出に関する講演者の具体的な研究事例紹介ならびに関連するコード解説も行います。機械学習による異常検知に関してこれから本格的な勉強もしくは導入を始める前に概要と雰囲気を掴むには最適です。

  1. 機械学習による異常検知
    1. 異常検知の基本的な考え方
    2. 性能評価の方法
    3. ホテリング理論による異常検知
    4. 主要な異常検知法
      1. One-class Support Vector Machine
      2. Local Outlier Factor
      3. Isolation Forest
      4. ディープラーニングによる異常検知
    5. 各種異常検知法の比較 (Python解説)
  2. 軸受の振動データを対象とした機械学習による欠陥評価
    1. 軸受の微小欠陥検出 (事例紹介)
    2. Pythonコード解説
    • 質疑応答

第2部 正常時の波形データのみで異常を検知するAIの開発とその使い方

(2023年5月19日 12:45〜14:45)

 近年、インフラ設備や製造装置にセンサを取り付けて、波形データをとおしてAI技術により機器の異常や状態の変化を検知する機会が増えている。このような機器は殆どの場合正常に稼働しており異常が測定されるのは稀である。そのため、正常データだけでAIを学習することが求められる。また、専門家は波形データと機械的な現象との関係を専門知識として保有している場合が多い。そのため、AIの判定根拠を専門家に提示できることも求められる。
 本講演では、異常検知や時系列波形データに関する基礎知識を説明したのち、我々の開発した正常波形データのみで異常を検知するAI技術を解説する。また、それらをインフラ設備の変電所開閉装置に適用した結果を紹介する。

  1. 一般的なクラス分類
    1. 問題設定
    2. 簡単な機械学習によるクラス分類のアプローチ
    3. 古典的なクラス分類手法 (サポートベクトルマシン;SVM)
  2. 時系列波形データ分析手法
    1. 時系列波形データの特徴や課題
    2. 説明性の高い時系列波形クラス分類手法 (Shapelets学習法)
  3. 異常検知手法
    1. 異常データが少ないという課題
    2. 異常データが少ない場合のアプローチ
      • オーバー/アンダーサンプリング及びコストセンシティブ学習
    3. 異常データを学習時に必要としない異常検知手法
      • 1クラスSVM;OCSVMなど
  4. 異常データが少ない場合の評価指標
    1. 再現率
    2. 適合率
    3. F値
    4. ROC曲線
    5. AUC
  5. 正常波形データのみで学習する説明性の高い異常検知手法OCLTS
    1. 利用方法
    2. 学習アルゴリズム
    3. 公開時系列波形データセット
    4. 変電所開閉装置へのOCLTSの適用
    5. OCLTSの改良と変電所開閉装置への適用
    • 質疑応答

第3部 未知の異常、故障を検出するインバリアント分析と導入の仕方

(2023年5月19日 15:00〜17:00)

 近年、AIxIoTを活用した「設備の故障検知、故障予兆検知」は大規模プラントから小規模なプラントや組み立て/加工設備へも広がりを見せています。その手法の多くは「教師あり学習」であり、過去に発生した異常を教えることで同様の事象を見つけ出そうというものです。しかし、生産現場での困りごとは「未知の異常」、つまり対策がとられていない異常の発生にあります。またその手法も現場作業者の五感を使ったものもあります。
 本講座では、IxIoTの生産現場活用に利用されているインバリアント分析を取り上げ、エッジでのAI活用や音による異常検知など、非破壊検査を中心とした保全での適用について事例をまじえて説明します。また、現場目線で考えたセンシングの技術や、新しい分析手法に加え、実際にこのような現場のデジタル化 (DX) プロジェクトを進めていくうえでのポイントなど、良く聞かれる悩みについて講師の現場経験をもとに紹介します。

  1. 工場へのデジタル技術導入と現場の課題
    1. 生産現場のデジタル技術導入の動向
    2. 保安現場におけるDX導入の推進体制をめぐる課題
  2. IoT×AI技術と現場活用技術
    1. AI/IoTを現場に適用するときの考え方と注意点
    2. AI技術の特徴
  3. インバリアント技術と導入事例
    1. インバリアント分析技術とは
    2. インバリアント分析導入事例
  4. 音による異常検知
    1. インバリアント分析を利用した音による異常検知の手法
    2. 音による異常検知の事例
  5. 学習モデルを作らない異常検知技術と導入事例
    1. モデルフリー分析技術とは
    2. 導入事例
  6. 特徴的なセンサーデバイスの紹介
    1. 音響解析ゲートウェイ
    2. 光ファイバーセンシング
    3. Wi-Fi振動センサ
    4. その他計測デバイス
  7. 現場導入のポイントと注意点
    1. 現場導入時に注意するポイント
    2. 失敗する原因
    3. データ収集のポイント
    4. 進め方の手順
    • 質疑応答

講師

  • 福井 健一
    大阪大学 産業科学研究所 知能アーキテクチャ研究分野
    准教授
  • 山口 晃広
    株式会社 東芝 研究開発センター 知能化システム研究所 システムAIラボラトリー
    エキスパート
  • 相馬 知也
    日本電気 株式会社 デジタルテクノロジー開発研究所
    シニアマネージャ

主催

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お問い合わせ

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受講料

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: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
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  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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