バイオ/抗体医薬品における特性解析と生物活性評価・免疫原性評価のコツ
(2013年11月26日 10:30~16:00)
第1部 抗体医薬品における特性解析と生物活性評価・免疫原性評価
(2013年11月26日 10:30〜12:30)
抗体医薬品の開発において、その特性解析は申請上必須とされており、その中でも標的抗原に対するアフィ二ティー (親和性) 測定は生物活性評価の中心となる。分子間相互作用解析 (Surface Plasmon Resonance) 法は、親和性解析法として最も国際的に普及しているが、研究開発の現場での利用には様々な条件検討や工夫が求められるのが現状である。本セミナーでは効率的で安定な親和性評価手法の詳細について解説する。また、抗体医薬の免疫原性評価においても有用なツールであり、事例等を紹介する。
- 抗体医薬分子の概説
- 抗体医薬の種類
- 抗体医薬分子の構造と機能
- 抗体医薬の特性解析
- 特性解析の種類と解析法
- 生物活性評価における親和性解析
- 反応速度論的解析について
- 分子間相互作用解析 (SPR) 法について
- SPR法 (Biacoreシステムを例に)
- SPR解析内容による手法選択
- SPR解析の安定化法
- 高親和性分子の解析における注意点
- 免疫原性評価への利用について
- 事例紹介
第2部 申請をふまえたバイオ医薬品 (糖蛋白質性医薬品) の構造・特性解析
(2013年11月26日 13:20〜16:00)
糖蛋白質性医薬品の申請に必要な特性解析のうち、構造解析・構造確認及び物理的科学的性質の測定方法について、ノウハウや実例を交えながら紹介する。
- バイオ医薬品の構造、特性解析について
- 物理的化学的特性解析及びガイドライン (Q6B) について
- バイオ医薬品の構造について
- 物理的化学的性質
- CDスペクトル
- 分子量測定
- キャピラリー電気泳動 (等電点電気泳動)
- たん白質部分の構造解析
- アミノ酸組成分析
- N末端アミノ酸配列解析
- ペプチドマップ及び全アミノ酸配列解析
- C末端アミノ酸配列解析
- ジスルフィド結合位置の解析
- 糖鎖部分の構造解析
- 糖蛋白質の糖鎖について
- 糖組成分析
- 糖鎖構造解析
- 糖鎖マップの再現性
- 糖鎖結合位置の解析
抗体生産技術開発におけるコンフォメーション変化への対応と凝集体・会合体を防ぐ方法・戦略
(2013年12月17日 10:30~16:30)
第1部 抗体医薬品のコンフォメーション変化の問題点とその対応
(2013年12月17日 10:30〜13:00)
- 抗体医薬品のコンフォメーション変化、会合形成とその要因
- 解析例:酸性コンフォメーション、サブクラス、不均一性、低温変性
- 解決法:予測と変異導入、溶媒・添加剤
第2部 タンパク質製剤の会合・凝集体の発生メカニズムと検出方法・防ぐ方法
(2013年12月17日 13:45〜16:30)
タンパク質製剤において凝集体発生は大きな課題である。本講座では、会合・凝集体の発生メカニズムと凝集体の検出方法を基礎から理解し、効果的な凝集体発生防止法の習得をゴールとする。
- タンパク質の安定性と会合・凝集メカニズム
- タンパク質の安定性
- コロイド安定性と構造安定性
- コロイド安定性とDLVO理論
- 構造安定性と自由エネルギー変化
- タンパク質の凝集メカニズム
- Lumry-Eyring理論
- 物理ストレスによる凝集体発生
- タンパク質製剤と凝集体
- タンパク質製剤に含まれる凝集体研究の現状
- 凝集体の分類
- タンパク質製剤の凝集体の検出方法
- 粒子サイズに応じた分析法 IVPサイズ
- HPLC-SEC
- 超遠心沈降速度法 (AUC-SV)
- フィールドフローフラクショネーション (FFF)
- 動的光散乱法 (DLS)
- 粒子サイズに応じた分析法 SVP/VPサイズ
- 濁度測定
- FFF
- 電気的検知法 (コールターカウンター)
- マイクロフローイメージング (MFI)
- パーティクルカウンター (光遮蔽法)
- その他の方法
- タンパク質製剤の凝集を防ぐ方法
- 第2ビリアル係数
- タンパク質の安定性と溶媒組成、添加剤の効果
- 溶液のpHとタンパク質の安定性
- 塩によるタンパク質の安定化・不安定化
- 選択的溶媒和
- 糖によるタンパク質の安定化
- 糖を添加する場合の注意点
- 界面活性剤によるタンパク質の安定化
- 界面活性剤を添加する場合の注意点