現役の担当者がFDA/EMA査察官の査察方法と重視するポイントを解説する
3極局方・GMPの相違を踏まえた無菌性保証レベルと査察対応
~ICH Qトリオ、PIC/Sにおける欧米当局の査察基準~
東京都 開催
会場 開催
無菌操作指針改定を踏まえた日米欧での無菌性保証について、具体的な差異と適合方法を詳解!
開催日
-
2011年3月24日(木) 10時00分
~
16時30分
修得知識
- 無菌医薬品製造の考え方
- 無菌性保証実践のポイント
- 品質マネジメントにおける実施上の留意点
- 3極が要求する無菌性保証と査察対応
プログラム
第1部
3極の無菌医薬品製造の考え方に基づく無菌性保証
<品質マネジメントにおける実施上の留意点>
(10:00~12:00)
無菌医薬品製造において、特に注射剤や点眼剤などの無菌医薬品に対しては、改正GMP省令による規制当局からの通知等による要求事項がある。
また、三極各々の無菌医薬品製造に関する指針があり、合理的な根拠により医薬品の品質が確保されるようにそれらの適用を求めており、国内でも当該指針が改正されている。
さらに三局方における無菌試験法に関する国際調和に向けた努力がICH-PDGで議論され、ICH-Q4Bを参照し、日本薬局方16改正が2011年3月末に発出される。
また、2011年1月1日より加盟承認されたPICS (Pharmaceutical Inspection Cooperation Scheme:医薬品査察相互承認協定) に対して、日本の行政当局もこの組織への加入に向けた準備が開始され出している。
これらの状況を踏まえて、無菌医薬品の品質保証 (Quality Assurance) の側面から、無菌医薬品製造に関して必須な無菌性保証を、Quality Managementという広義の立場から、幾つかの留意点を解説する。
- 無菌性保証における滅菌の適否と無菌性保証水準の考え方:
“SAL=10-6” の由来と無菌性保証の指標
- 無菌医薬品製造GMP・ガイダンスにおける3極の比較における相違点
- 3局方での製薬用水及び品質管理の比較と適合
- 無菌製造と無菌操作法におけるリスクマネジメント
- クリーンルームの管理と除菌処理
- 無菌医薬品製造における逸脱管理とアラート・アクションレベルの限度値設定
- 日本薬局方第16改正に対応した無菌試験法と欧米GMPへの適合方法
- 国際調和の動向におけるICH Qトリオ (Q-8, 9, 10) の概念とその留意点
第2部
3極が要求する無菌性保証と査察対応
(12:50~16:30)
- 欧米当局の要求事項と査察傾向 (規制当局の海外査察動向)
- EMA
- EU GMPガイド改正案 (ICHQ10の取込み)
- Part 1 (Quality ManagementからQuality Management Systemへ)
- Part 2 (Key Management Personnelの新設)
- 査察結果 (指摘事項の推移) ~2006年
- MHRA
- ICH Q9, Q10への対応
- GMP compliance年次レポート
- 査察項目へのQ9追加
- 査察結果 (指摘事項) 2008年4月~2009年3月
- FDA
- FDA長官Margaret Hamburgの発言 (21世紀cGMPイニシアティブに基づく査察)
- 重要ガイダンスの改定
- Compliance Program Guidance Manual Program 7346.832
- Compliance Program Guidance Manual Program 7356.002
- 海外査察の結果 (2010年度)
- 日本
- 査察結果 (三極比較)
- 無菌施設での査察内容
- 今後の海外査察の動向と検討ポイント
- システム査察の重要性 (施設全体が対象)
- リスクに基づく査察施設の選定 (無菌製品はハイリスク)
- Qトリオ (特にQ10) の影響 (経営者責任とSupplier管理)
- EMA、FDAの合同査察
- Trans-Atlantic Administrative Simplification
- PIC/S
- 無菌医薬品製造施設に対するGMP要求ポイント (3極比較)
- 無菌製品に対する特異的要求 (無菌性と脱パイロジェン)
- 無菌性保証の必須要件
- 構造設備
- 清浄度区分と環境モニタリング
- “in operation” と“at rest”
- 0.5μmと5μmの微粒子
- 微生物モニタリング
- サンプリングポイント
- 巻締め工程
- HVAC
- HEPAフィルター (性能確認)
- 風速と喚起回数 (クラス100 (Grade A) の層流保証)
- 差圧 (緊急時の対応)
- 適格性確認
- URSとDQの重要性
- エンジニア専門家
- 製造用水
- サンプリングポイントと頻度
- メンテナンスプログラム
- 除染と消毒
- 芽胞菌、真菌 (カビ) への対策
- 菌汚染時の対応
- 滅菌
- 滅菌方法と管理パラメーター
- バリデーション (ローディングパターン)
- 作業者の資格認定 (汚染防止)
- 無菌操作区域での行動
- Process Simulation Test (緊急時の対応)
- QCラボ
- 品質システム
- Quality management Systemの状況
- CAPA,OOS,
- プロセスバリデーション
- FDA 新ガイダンス
- 査察準備 (初めてFDA査察を受けるときの対処法)
- 準備チームの結成 (経営層の参画)
- GAP分析の実施
- GAPについてのリスク分析とGAP解消プログラムの策定
- ドキュメンテーションのレビュー
- Mock査察 (委託先を含む)
- 質疑応答の訓練
- 査察時
- 査察準備のSOP
- 査察官との対応ポイント (PAREXEL事例研究)
- 査察官への対応の落とし穴
- 査察後
- 指摘事項への対応 (回答ポイント)
- 終わりに
講師
村上 大吉郎 氏
平原エンジニアリングサービス 株式会社
顧問
立石 伸男 氏
ノビオ コンサルティング合同会社
代表
会場
連合会館 201会議室
東京都
千代田区
神田駿河台三丁目2-11
主催
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お問い合わせ
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)
受講料
1名様
:
45,000円 (税別) / 47,250円 (税込)
複数名
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38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)
複数名同時受講の割引特典について
- 2名で参加の場合1名につき 7,350円割引
- 3名で参加の場合1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
キーワード
- Aseptic (腐敗を生じない無菌性の)
- Sterile (増殖しない無菌性の)
- Endotoxin (菌体内毒素)
- Sterility (無菌性)
- Sterilization (滅菌
- 無菌化)
- BSL (Bio Safety Level)
- Objectionable Microorganism (特定菌)
- Sterility Failure (無菌性不適)
- Aseptic Processing (無菌操作)
- QRM (Quality Risk Management)
- Critical Quality Attribute (重要な品質特性)
- Decontamination (除洗)
- Fumigation (燻蒸)
- Bacteria Removal (除菌)