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原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策

原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策

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ご案内

刊行にあたって

 スケールアップしていく過程の重要性は原薬・中間体製造を如何に効率よく短期間に仕上げ、コスト面でも優位に立てるようにすることであり、スケールアップ時の問題点の把握とトラブルシューティングを計画的な実験に基づくデータ解析により解決していくことである。医薬品が故に品質を厳しくコントロールする目的でGMPという規制があり、GMP管理下で製造を行うということは、スケールアップの手法にも一般の製造法とは異なる厳しい管理部分が生じる。スケールアップしていく手法とGMP管理下での製造という規則面を加味した取り組み方の実際と製造された医薬品がどのように世界で受け入れられているのか医薬品業界の現状と動向についても解説を加え、製薬業界の課題と今後の展開、例えばジェネリック医薬品、バイオシミラー、抗体医薬品や種々の薬事規制問題に関しても触れる。これらの知見や情報が少しでも読者の参考になれば幸甚である。(本書「はじめに」より抜粋)

本レポートの特徴

  • スケールアップの課題と対策を徹底解説!
  • 世界のジェネリック医薬品市場とインドでの中間体生産の動向を追う!
  • ジェネリック医薬品、バイオシミラーなどの薬事法を把握!
  • 国内受託製薬企業リストを網羅!

目次

第1章 スケールアップの基礎

  • 1.1 はじめに
  • 1.2 スケールアップのメリット
  • 1.3 プロセス化学とは
  • 1.4 ラボからパイロットスケールへのスケールアップの検討
  • 1.5 スケールアップの基礎
  • 1.6 スケールアップのポイント
  • 1.7 静電気発生の基礎
     < 静電気安全対策 >

第2章 スケールアップの問題点

  • 2.1 スケールアップの予備知識
  • 2.2 プロセス開発の意義
    • 2.2.1 製法確立の留意点
      • (1) 基本製法の確立
      • (2) 原料、試薬の入手性に問題はないか
      • (3) 危険な反応はないか
    • 2.2.2 製造方法の確立
      • (1) 収率は安定しているか
      • (2) 品質は一定か
      • (3) 作業性はよいか
      • (4) 安全性は大丈夫か
      • (5) 大量合成可能か
      • (6) 原料・中間体の入手性
  • 2.3 プロセス開発の問題点
    • 2.3.1 出発原料の決定
    • 2.3.2 反応条件の改良
      • (1) 反応温度の緩和
      • (2) 反応溶媒の選択
      • (3) 溶媒変更と効率化
  • 1) 溶媒回収の可能性
  • 2) 単一溶媒系での反応
  • 3) 水と分離できる溶媒
  • 4) 溶媒の使用目的
    • (4) 溶媒のICHによる分類
  • 1) クラス1の溶媒:医薬品製造において使用を避けるべき溶媒
  • 2) クラス2の溶媒:医薬品への残留量を規制すべき溶媒
  • 3) クラス3の溶媒:低毒性の溶媒
    • (5) 新しい溶媒CPMEについて
  • 1) CPMEの物性と特長
  • 2) 溶媒の回収、再利用
  • 3) 代表的な溶媒の種類と特徴
  • 4) 反応の簡略化 One Pot Reaction
  • 5) 添加順序の変更
    • (6) 抽出操作の省略
    • (7) 乾燥剤の省略
  • 1) 乾燥剤の省略
  • 2) 乾燥工程の改良と省略
  • 3) 濾過工程の省略
  • 4) 抽出溶媒と反応溶媒の関係

第3章 改正薬事法とGMP

  • 3.1 改正薬事法とは
    • (1) 製造販売業の創設
    • (2) 製造販売業と製造業
  • 3.2 改正薬事法とアウトソーシング

第4章 効率化とGMP対策

  • 4.1 はじめに
  • 4.2 結晶化の改良
  • 4.3 濾過乾燥機
  • 4.4 Discrepancy
  • 4.5 技術の伝承
  • 4.6 反応安全性について
  • 4.7 GMPとは
    • 4.7.1 医薬品製造の概念
       参考:ICHQ10について
      • (1) はじめに
      • (2) 適用範囲
      • (3) ICHQ10の目的
      • (4) 達成のための手法:知識管理及び品質リスクマネジメント
      • (5) 品質マニュアル
      • (6) 経営陣の責任
  • 1) 経営陣のコミットメント
  • 2) 品質方針
  • 3) 資源管理
    • (7) 製造プロセスの稼働性能及び製品品質の継続的改善
    • (8) 医薬品品質システムの継続的改善
    • 4.7.2 GMPとは
    • 4.7.3 GMPの歴史
    • 4.7.4 GMPの主要な項目
    • 4.7.5 CGMPの規制措置とFDA483で多い指摘とは
    • 4.7.6 GMPの3原則
    • 4.7.7 GXPとは
    • 4.7.8 ICHとは
    • 4.7.9 PIC/S (Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme) とは
    • 4.7.10 GMPと設備:コスト削減
      • (1) GMPと設備
      • (2) 設備・装置のバリデーション
    • 4.7.11 プロセスバリデーション
      • (1) 目的
         < バリデーションの方針 >
      • (2) 予測的バリデーション(Prospective validation)
      • (3) 同時的(コンカレント)バリデーション(Concurrent validation)
      • (4) 回顧的バリデーション(Retrospective validation)
      • (5) 変更時の再バリデーション
      • (6) 定期的な再バリデーション
    • 4.7.12 洗浄バリデーション
      • (1) はじめに
      • (2) 残留許容基準の設定
      • (3) 許容限度の確立
      • (4) 残留許容量の設定手順
      • (5) 効果的なサンプリング法
      • (6) まとめ
    • 4.7.13 洗浄バリデーションに用いられる分析方法
      • (1) はじめに
      • (2) 分析法
      • (3) 目視法
         < Spiking study >
      • (4) まとめ

第5章 結晶多形

  • 5.1 はじめに
  • 5.2 結晶多形とは
    • (1) 結晶化の問題点
    • (2) 結晶多形 Polymorphism
    • (3) 結晶多形の要因
  • 5.3 結晶多形の取扱い
    • (1) 米国における規制1)
    • (2) EUにおける規制2)
  • 5.4 結晶多形スクリーニング法
  • 5.5 結晶多形の例
    • 5.5.1 Indometacineの場合
    • 5.5.2 種晶の影響を受けない例
    • 5.5.3 Ritonaviorの例
    • 5.5.4 Maleic Acidの例
  • 5.6 結晶の転移
  • 5.7 まとめ

第6章 スケールアップにおけるトラブル対策

  • 6.1 はじめに
  • 6.2 スケールアップのメリット
     < 試薬・試剤の変更 >
  • 6.3 スケールアップの留意点
  • 6.4 操作性のよいフローシートとは
  • 6.5 スケールアップのトラブル対策
    • 6.5.1 新規脱炭酸反応の開発
    • 6.5.2 ガス生成による昇圧トラブル
      • (1) はじめに
      • (2) 昇圧トラブルの原因
      • (3) トラブル対策
      • (4) 事故例
      • (5) まとめ
    • 6.5.3 Grignard反応
    • 6.5.4 ヒューマンエラーに対するトラブル対策

第7章 ジェネリック医薬品・バイオシミラーの動向

  • 7.1 製薬企業の動向
    • 7.1.1 はじめに
    • 7.1.2 日本製薬企業の売上高
    • 7.1.3 製品別売上高
  • 7.2 ジュエネリック医薬品企業の課題
    • 7.2.1 2010年問題:ブロックバスター特許切れの波紋
    • 7.2.2 ジェネリック医薬品促進策の影
  • 7.3 バイオシミラー
    • 7.3.1 バイオ後継品を取り巻く環境
    • 7.3.2 抗体医薬品の例
    • 7.3.3 バイオシミラー
    • 7.3.4 日本国内のバイオ後続品

第8章 原薬輸入業務の流れ

  • 8.1 薬事法
  • 8.2 輸入届
  • 8.3 医薬品等輸入届書の添付資料
    • 8.3.1 製造販売用医薬品等輸入届書を提出する場合
  • 8.4 医薬品等輸入届書の提出方法
  • 8.5 CMC
  • 8.6 DMF
  • 8.7 化学物質に関する法規制
  • 8.8 GMP適合性調査

第9章 インドにおける中間体製造の動向

  • 9.1 はじめに
  • 9.2 インドについて
    • 9.2.1 日本とインド
    • 9.2.2 インドの概要
  • 9.3 インドの産業と化学工業
  • 9.4 日本の医薬進出企業
  • 9.5 インドの医薬産業概要
    • 9.5.1 インドの医薬産業概要
  • 9.6 世界のジェネリック医薬品市場とインド
    • 9.6.1 世界のジェネリック医薬品市場
    • 9.6.2 イノベーター+ジェネリック
    • 9.6.3 インド医薬企業の日本進出
  • 9.7 医薬原体・中間体受託製造の概要
    • 9.7.1 世界の受託製造企業の最近の動き
    • 9.7.2 受託製造の規模
    • 9.7.3 インドの受託企業の強み
    • 9.7.4 インドの受託製造企業
  • 9.8 まとめ

第10章 受託製造企業の動向

  • 10.1 はじめに
  • 10.2 製薬企業のM&A
  • 10.3 医薬品開発の現状
  • 10.4 受託製造企業の課題と展望
    • 10.4.1 受託製造企業の課題
    • 10.4.2 受託製造企業の展望
  • 10.5 製薬企業の今後の展開と受託製造企業の動き

資料:国内受託製薬企業(43社)リスト

執筆者

橋本 光紀

医薬研究開発コンサルテイング

代表取締役

出版社

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お問い合わせ

本出版物に関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
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体裁・ページ数

A4判 並製本 251ページ

ISBNコード

ISBN978-4-904482-03-2 C3047

発行年月

2013年9月

販売元

tech-seminar.jp

価格

70,000円 (税別) / 77,000円 (税込)

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