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ニトロソアミン問題をふまえた洗浄バリデーションと設備共用の可否判断

ニトロソアミン問題をふまえた洗浄バリデーションと設備共用の可否判断

~「ニトロソアミン問題」と毒性学的評価に基づいた残留許容値の設定方法 / 閾値設定が出来ない場合の留意点~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、洗浄バリデーションの基本となる、交叉汚染防止のための洗浄バリデーションと毒性学的評価に基づく残留許容基準値設定の考え方、そして高生理活性製造施設の封じ込め技術や漏洩防止対策について解説いたします。

開催日

  • 2024年3月27日(水) 10時30分 16時30分

修得知識

  • ニトロソアミン問題と洗浄バリデーション
  • ニトロソアミン関連製品の設備共用の可否判断
  • 洗浄バリデーションのリスク管理の重要性
  • 医薬品製造における3極の洗浄バリデーション
  • 毒性学的評価に基づく残留許容値の設定と洗浄バリデーション
  • PIC/S GMP Annex 15の改定に規定されるダーティーホールドタイム・クリーンホールドタイムのデータ取得・設定・評価方法
  • 洗浄バリデーション当局指摘事例や、実践事例そして業務の進め方
  • 高生理活性製造施設の封じ込め技術及びGMPハード要件を知る
  • 洗浄バリデーションを通し「設備共用に関する規定」を知る
  • 2021年度改正GMP省令
  • 2022年版GMP事例集
  • ICH Q9、Q10

プログラム

 今般、国内外の規制当局より発がん性物質N – ニトロソジメチルアミン (NDMA) がさまざまな医薬品から検出されたとの報告があり、関連原材料へのニトロソアミン類混入が大きな社会問題となっている。他方、cGMPに「医薬品の製造装置は、製品の安全性、本質、力価、品質または純度を劣化させるような汚染を防止するため、適切に洗浄されたければならない。」とある。更にICH Q7 12章に、「共用設備の品目切り替え時には完全に洗浄すること、専用設備であっても望ましくない物質や微生物汚染を防ぐため、適切なインターバルで洗浄するべきこと。」として、洗浄バリデーションの最も基本的な考え方が示されている。
 本セミナーでは、洗浄バリデーションの基本となる、交叉汚染防止のための洗浄バリデーションと毒性学的評価に基づく残留許容基準値設定の考え方、そして高生理活性製造施設の封じ込め技術や漏洩防止対策について考察する。その上で今回問題になっている、強い発がん性物質であるニトロソアミン類の混入問題を踏まえ、洗浄バリデーションと設備共用の可否判断について、ICH M7を踏まえた残留許容基準値やGMPハード要件等と共に一般薬との設備共用可否判断について考察する。
 ニトロソアミン類などの強い発がん性物質や高生理活性物質類から患者生命を守るため、洗浄バリデーションの適切な実施により、医薬品への交叉汚染防止がより確固たるものになることを期待する。

  1. 洗浄バリデーションにおける3極の法規定について
  2. 洗浄バリデーションとニトロソアミン問題をふまえた洗浄バリデーションと設備共用の可否判断
    1. 洗浄工程のリスク管理と交叉汚染のリスクアセスメント
    2. ニトロソアミン問題と毒性学的評価に基づく残留許容値の設定方法
      • 0.1%基準、10ppm基準、目視限度基準 (Eli Lilly社残留基準値の設定根拠)
      • PDE (一日暴露許容量) の算出
      • EMA暴露限界値設定に関するガイドラインとリスクアセスメント
      • NOAEL (無毒性量) ,NOEL (無作用量) ,PDE (一日暴露許容値) からの閾値設定
      • ICH M7におけるTTC (毒性学的閾値) の適用
      • 原薬製造工程、製剤包装工程における残留許容限度の算出方法 (事例)
      • 洗浄剤の残留許容基準回収率の設定方法
    3. 情報量の少ない治験薬や毒性不明の新規化合物に対するアプローチ
      • 閾値設定が出来ない場合の留意点
    4. 発がん性データベースTTCによる閾値の設定 (ICH M7)
      • ニトロソアミン類 (NDMA及びMDEA) の管理指標の設定と設備共用の可否判断
        - 設備専用化の対象となるもの ?
    5. ICH M7を踏まえた設備共用可否判断
  3. ダーティーホールドタイム (DHT) ・クリーンホールドタイム (CHT) の設定と評価方法
  4. 洗浄バリデーションにおけるサンプリング及び分析法の実施ノウハウ
    1. スワブ法、リンス法と他の方法 (PHなど) の併用
    2. サンプリング法の妥当性とバリデーション
    3. 分析法バリデーション及び回収率の評価方法
    4. 極によるGMP 洗浄バリデーションの査察指摘事例と押さえるべきポイント
      • PMDA、cGMP (FDA Warning Letter) 、PIC/S (EU) GMP、ICH Q7指摘事例と対策
  5. 洗浄バリデーション関わる手順書 (SOP) 及び報告書作成上の留意点
  6. 医薬品ライフサイクルにおける洗浄手順の構築
    • ワーストケースアプローチとグルーピング
  7. βラクタム系抗生物質など高生理活性物質やステロイド等製造施設の暴露対策
    • 封じ込め技術及びGMPハード要件
      1. 原薬GMPガイドライン、PIC/S GMPにおける交叉汚染の防止
      2. 改正GMP省令における交叉汚染防止の新規制
      3. 高生理活性物質製造施設の暴露対策、そして封じ込めとGMPハード要件
      4. 封じ込め設備の設計検討、及び封じ込め性能の検証
      5. 交叉汚染防止と封じ込め設備 (2022年版GMP事例集) について
  8. 高度な封じ込め設備を必要とする高生理活性医薬品 (βラクタム系抗生物質などを含む) の洗浄バリデーションと設備共用の可否判断
    1. 固形製剤設備の洗浄バリデーション
    2. 高生理活性化合物製造時の洗浄バリデーション及び設備共用/専用設備化の可否判断
  9. まとめ
    • 質疑応答

講師

主催

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本セミナーは終了いたしました。

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