技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

リアルワールドデータ活用時代のファーマコビジランス活動のポイント

リアルワールドデータ活用時代のファーマコビジランス活動のポイント

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、「医薬品販売後のRWD利活用」に特化し、PV領域、MA領域、HTA、マーケティングといった利活用の可能性を概観しながら、簡便な集計解析から他剤とフェアに比較するための疫学・統計手法を用いた応用解析まで実例を用いて解説いたします。

開催日

  • 2024年8月29日(木) 10時30分 16時30分

プログラム

 医療現場から得られる情報 (=リアルワールドデータ、以下RWD) の利活用は医薬品の承認申請から市販後まで全てのフェーズで期待されるところですが、特に医薬品の安全性監視 (=ファーマコビジランス、以下PV) 領域においては製造販売後データベース調査の施行等、RWDの実用が最も進んでいるフェーズかと思います。
 何より重要な副作用リスク懸念が生じた際には、その時点から時間的に前向きな研究を行ったのでは意思決定があまりに遅く、それゆえにログとして残されているRWDの利活用はPV領域での利用がもっとも親和性が高いとも言えるでしょう。今回の講演では、PV領域における本質を踏まえつつ、私たちがRWD活用のスキルを習得することでいかに副作用被害を最小限にとどめることが出来るのかといった社会的な視点をまずは俯瞰してみたいと思います。
 そのうえで、より具体的な活用方法として種々の疫学的手法の習得を目指します。RWDの活用はシンプルな年齢構成比や投与期間分布、警告レター発出前後による医療者や患者さんの行動変容など、観察研究一般のデザインに限定されるものではありません。こうした基礎的スキルはPMS担当者ではなく、むしろICSR (個別副作用症例) 担当者が修得すべきものだと思います。もちろん、RWD活用の最大の難関 (?) であるところの「適応の交絡」、つまり重い病気の人に処方されがちな医薬品と、軽い病気の人に処方される医薬品をどのようにフェアに比較するのか。プログラムの作成までは及びませんが、方法論の概念を理解し、研究論文を適切に読了できるスキル獲得についても目指したいと思います。

  1. 承認時に残される課題を整理する
    1. 1000人に1人発生する重篤な副作用リスク
    2. 長期処方による血球減少リスク、色素沈着リスク
    3. 高齢者、妊婦、小児、合併症患者への処方リスク
  2. RWDの活用が出来なかった時代の対処策
    1. 個別副作用症例集積の限界
    2. 使用成績調査の限界
    3. リスク最小化活動の限界
  3. 過去のユースケースから現代版「最適解」を考える
    1. 催奇形性のリスク
    2. スモン
    3. 飲み合わせのリスク
    4. 心毒性のリスク
  4. RWDはいかにしてPVに役立つのか
    1. 現時点での活用可能なRWD
    2. 将来へ向けた電子カルテ標準化がもたらすもの
    3. 将来へ向けた次基法DB、NDBのPV活用
    4. 将来へ向けた画像・音声・動画とAI活用
    5. 将来へ向けたPHR、ウェエアラブルデバイスの活用
    6. 将来へ向けたゲノム情報の活用
  5. 規制サイドの変化とRWD活用への期待
    1. 薬機法改正の歴史は薬害の歴史?!
    2. 製造販売後データベース調査の登場
    3. MID – NETプロジェクトがもたらしたもの
    4. 通知から見える製造販売後データベース調査の“出口戦略”
    5. 通知からみえる記述疫学、時系列分析での活用
    6. 個人情報保護法改正の動き
    7. 次世代医療基盤法改正の動き
  6. 「クセが強い」RWDと向き合う
    1. 選択バイアスに気付けるようにする
    2. 情報バイアスに気付けるようにする
    3. 交絡を制御する方法論
  7. 疫学研究デザインを学ぶ
    1. STROBE声明
    2. RECODE声明
    3. コホート研究
    4. ケース・コントロール研究
    5. 自己対照モデル
    6. システマティック・レビュー
  8. 疫学・統計手法を学ぶ
    1. 層別解析
    2. 生存時間分析
    3. ロジスティック回帰分析
    4. 傾向スコア法
    5. IPTW法
    6. 時系列分析

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/14 IPランドスケープ入門 オンライン
2024/11/15 医薬品・食品・化粧品工場における異物混入の具体的防止対策 東京都 会場・オンライン
2024/11/15 薬価算定/制度の要点と加算取得に向けた薬価戦略のポイント オンライン
2024/11/15 局方/GMPに対応する不純物の評価・管理及び原薬出発物質の選定/妥当性/CQA・CPP設定 オンライン
2024/11/15 ライフサイエンス領域における医療トレンドとポストコロナビジネスに求められる対応手法 オンライン
2024/11/15 希少疾患における治療薬開発の最新戦略とアプローチ オンライン
2024/11/15 再生医療等製品・遺伝子治療薬開発のための生物由来原料基準/カルタヘナ法 徹底解説 オンライン
2024/11/15 治験・臨床研究に関わる補償・賠償の実務対応 オンライン
2024/11/16 CMC部門・研究部門での電子実験ノート利用における規制の実務対応 オンライン
2024/11/18 製造設備のバリデーション実施項目・各段階の様式例と適合性調査にむけた文書作成管理 オンライン
2024/11/18 インド・中国における医薬品薬事戦略と現地対応ノウハウ オンライン
2024/11/19 原薬製造のプロセスバリデーション実施方法とスケールアップ・MF登録申請 オンライン
2024/11/19 ICH Q12,Q14の要件と承認後変更管理 (PACMP) の具体的進め方 オンライン
2024/11/19 ラボと製造の現場におけるデータインテグリティ実務とCSV 監査証跡の定期レビューとQAレビュー オンライン
2024/11/19 空調システムの維持管理とバリデーション オンライン
2024/11/19 治験薬GMP入門 オンライン
2024/11/20 製薬用水の基礎と実践知識を理解する オンライン
2024/11/20 実務に役立つ医薬品GCP入門講座 オンライン
2024/11/20 GMP監査の基礎と実践 オンライン
2024/11/20 変形性関節症の病態/治療・診断技術の現状と臨床現場が望む新薬像 オンライン

関連する出版物

発行年月
2020/6/30 米国での体外診断用医薬品の開発/審査対応 実務集
2020/4/27 各国要求及び治験環境と現地の実情
2020/3/30 当局要求をふまえたデータインテグリティ手順書作成の要点
2020/3/24 リアルワールドデータの使用目的に応じた解析手法 - 各データベースの選択と組み合わせ -
2020/2/27 海外データ (試験施設) /海外導入品の信頼性基準適用と効率的なデータ利用・CTD申請
2020/1/30 凍結乾燥の最適な条件設定による品質の安定化 - ラボ機と生産機の性能の違いを反映させたスケールアップ -
2019/8/1 データインテグリティ規程・手順書
2019/6/27 EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用
2019/6/27 FDAが要求するCAPA導入の留意点
2019/5/31 医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向
2019/4/24 洗浄バリデーション実施ノウハウと実務Q&A集
2019/2/28 においを "見える化" する分析・評価技術
2018/11/30 希少疾患用医薬品の適応拡大と事業性評価
2018/10/30 高薬理活性医薬品封じ込めQ&A集 Part2
2018/9/28 腸内細菌叢を標的にした医薬品と保健機能食品の開発
2018/8/31 がん治療で起こる副作用・合併症の治療法と薬剤開発
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場