技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

「両利きの経営」を実現する研究開発の組織体制構築と運用方法

「両利きの経営」を実現する研究開発の組織体制構築と運用方法

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、主力事業の継続的な改善、深化と新規事業創出を両立する組織の作り方、コア事業の進化、新規事業探索のポートフォリオを意識したR&Dテーマの創出と運用法について詳解いたします。

開催日

  • 2023年7月25日(火) 10時00分 17時15分

プログラム

第1部 両利きの経営を支える組織体制と研究開発部門の役割と運用

(2023年7月25日 10:00〜11:30)

 深化と探索の両利きを目指した事業運営と、それを支える研究開発の組織と運営についてAGCでの経験に基づき紹介する。目指すべき新規事業の方向性を定め、トップダウンによる事業インキュベーションと既存事業へのトランスファーの仕組みを示すとともに、コア事業の進化と新規事業の探索のポートフォリオを意識した研究開発テーマの創出、運用の考え方や取り組みを交えて解説する。
 また、テーマの設定、プロジェクトの運用、テーマ進捗管理の手法、オープンイノベーションの活用等に加え、研究開発者自身の持つべき意識・考え方にも簡単に触れたい。

  1. AGC株式会社のご紹介
  2. 深化と探索の両利きを目指した組織運営
  3. 研究開発の組織と運営
  4. 研究開発テーマの創出、運用
    1. テーマの設定
    2. プロジェクトの運用
    3. テーマ進捗管理の手法
    4. オープンイノベーションの活用
  5. 研究開発者の意識や考え方 など
    • 質疑応答

第2部 両利きの経営を実現するためのR&D部門の組織運営と人材育成法

(2023年7月25日 12:15〜13:45)

 我が国において伝統ある一部上場企業が増える中、今まで成長を支えてきた既存事業のさらなる成長と新規事業の促進の両立は重要な経営課題になってきている。なぜなら、現代の激動の世の中において既存事業が急速に世の中から必要のないものに変わる可能性も否定できず、世の中の急激な変化に対応するためには、新規事業にも積極的に挑戦していく必要があり、そのためのR&Dは必須不可欠であると言っても良いであろう。
 本稿では、既存事業と新規事業の両利きの経営を実現するためのR&D部門の組織運営と人材育成について、数値的な判断はせず、その考え方について持論を述べたい。

  1. R&Dとは?
    • R&Dの宿命と企業の成長戦略
  2. 既存事業のR&D
    • 技術伝承とR&Dの関係
  3. 新規事業におけるR&D組織運営の考え方
    • 新規事業の組織のイメージはアメーバ
  4. 新規事業における人事異動の考え方
    • 既存事業で優秀な人材から新規事業の組織に移せ
  5. 新規事業におけるR&Dプロジェクト (PJ) チームを作れ
    • 既存事業の研究だけでなく、できるだけ多種多様な人材を選ぶ
  6. 新規事業におけるR&D – PJメンバーは全員選任であるべき
    • 期間は短くてもその期間は選任にすべし
  7. 新規事業におけるR&D – PJリーダーの選定と育成
    • 企業や組織のトップ会議で選出すべき
  8. 新規事業におけるR&D – PJリーダーに求められる資質と役割
    • メンバーの失敗を受け入れる包容力と強い責任感が必要
  9. 新規事業にけるR&D – PJ運営でのチームワークの重要性
    • チームでR&Dを行うことにより大きな成果が上げられる。
  10. 新規事業におけるR&D – PJリーダーのメンバーへの寄り添い方
    • メンバーとの信頼関係が最も重要
  11. 新規事業におけるPJリーダーのコミュニケーション能力の必要
    • メンバーの話を良く聞くことが重要
  12. 新規事業におけるR&D – PJリーダーはマネジメントに徹するべき
    • R&D – PJリーダーは現場に入って仕事をするな
  13. 新規事業におけるR&D – PJの人材教育のポイント
    • メンバーが自分の将来に希望を持てる教育の実践
  14. 新規事業におけるR&D – PJ運営における経営層の役割
    • 将来のリーダー候補の探索とリーダー教育の実施
  15. まとめ
    • 質疑応答

第3部 新規事業創出のジレンマと既存事業並列での組織運営の難しさ、そのために考えるべきこと

(2023年7月25日 14:00〜15:30)

 チャールズ・オライリー教授が提唱された両利きの経営では、主力事業の絶え間ない改善 (知の深化) と新規事業に向けた実験と行動 (知の探索) の両立が述べられているが、現実はその実践での苦労である (頭では理解できてもその実行や実現に至らない)。
 本講演では、新規事業創出のジレンマという視点から、それ自体が有する課題及び社内における障害等の事例に触れた上で、世の中の事例を紹介する。その上で、企業研究所の歴史と事例を述べた上で、これからの企業研究所の体制や運営において、今後我々が直面する社会環境等の現実について述べさせて頂く。

  1. 最初に:弊社紹介と前置き等
  2. 新規事業創出のジレンマとは
    1. 新規事業の分類 (アンゾフマトリックス) と アンゾフマトリックスに基づく過去の事例分析例
    2. 新規とはなにか? そもそもイノベーションとは?
    3. 新規事業に対する社内の障害、新規ゆえの課題
    4. 世の中の事例
  3. 研究開発体制 (組織) について
    1. 研究所の位置づけ、考え方の変遷と歴史
    2. コーポレートであるが故の管理方法の難しさ
    3. マネジメント体制 (プロジェクト運営の難しさ)
    4. 世の中の動き (過去と将来)
    5. 新規事業のために人材確保できるか?
  4. 最後に (これからの世の中)
    1. これからの時代 (CNや少子化の現実)
    2. 誰が新規事業をやるのがいいのか? (私論)
    • 質疑応答

第4部 『両利きの経営』を実現するための組織体制構築とイノベーション創出

(2023年7月25日 15:45〜17:15)

 両利きの経営とは「主力事業の継続的な改善、深化」と「新規事業の創出」を両立させて、新たな進化、成長を生む経営である。この講演では、両利きの経営を進めるために最も重要となる組織構築を最初に説明する。その上で、両軸が独立に、また共同して進めるイノベーションの創出のポイントをテーマ選定、研究開発ステージごとの進め方、コア技術の活用に重点を置いて概説する。

  1. 両利きの経営とは
  2. 主力事業の継続的な改善、深化に必要な組織作り
  3. 新規事業の創出に必要な組織作り
  4. 研究開発のステージごとの進め方
  5. コア技術の活用
  6. 人材の活用と育成
  7. 管理者の役割
  8. 両者の共同
    • 質疑応答

講師

  • 神谷 浩樹
    AGC株式会社 技術本部 先端基盤研究所
    執行役員, 所長
  • 青山 敏明
    大東カカオ株式会社
    取締役 執行役員
  • 宮永 俊明
    日鉄ケミカル&マテリアル 株式会社 経営企画部
    ゼネラルマネジャー
  • 加藤 仁一郎
    AJS株式会社 デジタルイノベーション事業部
    理事, 事業部長

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/10 IPランドスケープの取り組み事例と実施体制の構築 オンライン
2024/5/10 R&D部門での生成AI活用およびDXによる材料設計の加速化 オンライン
2024/5/14 研究・実験データ収集、管理への仕組み作りと蓄積データの活用 オンライン
2024/5/14 R&Dマーケティング「基本編」「実践編」2日間セミナー オンライン
2024/5/14 研究者・技術者が価値ある活動を行うために絶対に知っておかなければならないマーケティングの基本理論 オンライン
2024/5/14 化学プロセスのスケールアップ、コスト試算および事業採算性検討 オンライン
2024/5/14 間違いだらけの新規事業2024 東京都 会場・オンライン
2024/5/15 コア技術の明確な定義、設定プロセスと継続的な育成と強化手法 オンライン
2024/5/15 企業間データ連携の推進・課題と材料開発への活用 会場
2024/5/15 技術者・研究者に必要なマーケティングの基礎、知識と実践 オンライン
2024/5/15 エネルギービジネスの未来を読み解くための情報収集・利活用ノウハウ 東京都 会場・オンライン
2024/5/20 革新的新商品・技術、新規事業を生み出すアイデアが湧き出る発想法 オンライン
2024/5/21 Web3事業「αU (アルファユー) 」の最新取組と展望 東京都 会場・オンライン
2024/5/21 研究開発部門が真に価値ある成果を生み出すために実行しなければならない日々のマーケティング活動 オンライン
2024/5/23 自社保有技術の棚卸しと新規事業テーマの創出 オンライン
2024/5/23 研究開発部門による3つの重要要素に基づいた「良い事業戦略」の構築と策定 オンライン
2024/5/23 技術者・研究者のための競合情報・市場情報の収集方法 オンライン
2024/5/23 新規事業を自走する組織に必要な10の観点とは オンライン
2024/5/24 シナリオプランニングをとりいれた市場・製品・事業・技術ロードマップの策定と実行手法 オンライン
2024/5/24 研究開発のための技術ロードマップの作成・活用法と策定事例 オンライン

関連する出版物

発行年月
2023/12/27 実験の自動化・自律化によるR&Dの効率化と運用方法
2023/10/31 出口戦略に基づく研究開発テーマの設定と事業化への繋げ方
2022/8/31 研究開発部門と他部門の壁の壊し方、協力体制の築き方
2022/4/28 研究開発部門へのDX導入によるR&Dの効率化、実験の短縮化
2022/3/31 研究開発部門の新しい "働き方改革" の進め方
2022/2/28 With・Afterコロナで生まれた新しい潜在・将来ニーズの発掘と新製品開発への応用
2021/10/29 “未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方
2021/8/31 研究開発の "見える化" によるR&Dテーマ評価、進捗管理と進め方
2021/3/31 研究開発テーマの評価と中止/撤退判断の仕方
2020/10/30 研究開発者のモチベーションの高め方と実践事例
2018/12/27 R&D部門の“働き方改革”とその進め方
2018/11/30 希少疾患用医薬品の適応拡大と事業性評価
2018/9/28 コア技術を活用した新規事業テーマの発掘、進め方
2013/7/16 「ロボット技術の用途、機能、構造等主要観点別開発動向と参入企業の強み、弱み分析」に関する技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/7/16 「ロボット技術の用途、機能、構造等主要観点別開発動向と参入企業の強み、弱み分析」に関する技術開発実態分析調査報告書
2012/5/10 文書管理システム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2012/5/10 文書管理システム 技術開発実態分析調査報告書
2011/11/2 インドの食習慣・食品産業と日本企業の事業機会
2010/9/29 未利用バイオマスの活用技術と事業性評価