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TIM (サーマルインターフェイスマテリアル) の設計、高熱伝導性の向上技術

TIM (サーマルインターフェイスマテリアル) の設計、高熱伝導性の向上技術

~熱伝導性、絶縁性、耐湿性、耐久性、信頼性… 求められる多くの特性に対応するには~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、電子機器、車載機器の伝熱設計でTIM (サーマルインターフェイスマテリアル) を活用するためのポイントについて詳解いたします。

開催日

  • 2023年4月10日(月) 10時00分 16時20分

受講対象者

  • 高熱伝導絶縁性セラミックスフィラーの概要、活用方法、用途例を学びたい方
  • 高熱伝導絶縁性セラミックスフィラーの活用をお考えの方
  • TIMの材料開発に携わる方
  • 電子機器の測温実験から高精度な伝熱解析に移行したい企業
  • 伝熱技術に携わる担当、マネージャー
  • EV技術を構築している方
  • これから伝熱技術に携わる方

修得知識

  • アルミナ、六方晶窒化ホウ素、窒化アルミニウムの概要
  • フィラー実用上のポイント
  • 高熱伝導化のコツ
  • 配合技術の基礎と材料評価
  • 熱設計の心得
  • 車載電子機器や基板の高精度な伝熱解析
  • 伝熱設計の最適化

プログラム

第1部 高熱伝導絶縁性セラミックスフィラーを利用した放熱材料の開発

(2023年4月10日 10:00〜11:00)

 高熱伝導絶縁性セラミックスフィラーで代表的なアルミナ、六方晶窒化ホウ素、窒化アルミニウムの概要と特徴に加えて、株式会社レゾナックの製品と開発品を紹介します。これらのフィラーを用いて高熱伝導性の放熱シートを作成するためのポイントを理論と実験データを交えて説明します。高熱伝導性フィラーとして近年注目が高まっております六方晶窒化ホウ素と窒化アルミニウムについて高放熱性シートの用途例を紹介します。

  1. 高熱伝導絶縁性セラミックスフィラーの概要
    1. 世界の変化と高放熱のニーズの高まり
    2. 高熱伝導絶縁性セラミックスフィラーの一般的性質
  2. アルミナについて
    1. 丸み状アルミナ『AS』
    2. 球状アルミナ『アルナビース ® /CB』
    3. 丸み状アルミナと球状アルミナの比較
  3. 六方晶窒化ホウ素について
    1. 六方晶窒化ホウ素 (hBN) の特徴
    2. 『ショウビーエヌ(R)/UHP』について
  4. 窒化アルミニウムについて
    1. 窒化アルミニウム (AlN) の課題
    2. 耐湿性AlN開発品について
    3. 耐湿性向上によるシリコーン樹脂の硬化改善
    4. 耐湿性AlN開発品の熱伝導率付与効果
  5. 高熱伝導化のポイント
    1. フィラーに含まれる不純物
    2. 粒度配合
    3. 表面処理
  6. 高熱伝導性セラミックスフィラーの応用例
    1. 六方晶窒化ホウ素の応用例
    2. 耐湿性窒化アルミニウム開発品の応用例
    • 質疑応答

第2部 振動吸収性ウレタンゲルの高熱伝導化

(2023年4月10日 11:10〜12:10)

 近年、電子機器の高性能化、小型化が進み、多くの部品やユニットにおいて熱対策が重要な課題となっている。熱対策の一つの手段として、樹脂の高熱伝導化が求められている。熱伝導材料は、信頼性や界面熱抵抗の観点から、シリコーン系が主流となっている。しかし、シリコーン系にもいくつかの課題があるため、ウレタン系TIMの選択肢を示すとともに、配合技術の基礎について解説する。

  1. 放熱材料の種類と市場及び用途
  2. ウレタン系TIMの材料構成と構造
    1. ポリオール
    2. 鎖延長剤
    3. イソシアネート
    4. 触媒
    5. 添加剤
    6. 熱伝導フィラー
    7. 構造
  3. ウレタン系TIMの特長と評価
    1. 特長
    2. 熱抵抗と熱伝導率
    3. 振動吸収性
  4. ウレタン系TIMの課題と解決策
    1. 耐久性/信頼性
    2. 量産設備への適合化
  5. ウレタン系TIMの性能
    1. フィラーの影響
    2. プロトタイプ
    3. 耐久性
  6. 更なる高熱伝導化
    1. フィラーの最密充填
    2. 特性
  7. まとめ
    • 質疑応答

第3部 セルロースナノファイバーと非酸化物フィラーの複合化による熱伝導放熱材の設計

(2023年4月10日 13:10〜14:40)

  1. 高熱伝導材料について
  2. 無機フィラー (酸化物・非酸化物) について
  3. 複合系放熱材料について
  4. セルロースナノファイバーとは
  5. セルロースナノファイバー/非酸化物フィラー複合材料
    1. セルロースナノファイバー/BN
    2. セルロースナノファイバー/AlN
    3. セルロースナノファイバー/Si3N4
    4. セルロースナノファイバー/その他
    5. セルロースナノファイバー/Al2O3
    6. セルロースナノファイバーをマトリックスとした場合の利点と課題
    • 質疑応答

第4部 車載機器等に向けた高精度な伝熱対策とTIM・高放熱材料を用いた設計手法

(2023年4月10日 14:50〜16:20)

 自動車業界に関わらず、家電や産業機器、材料など様々な業界で、熱技術の検証が乏しいまま、モノづくりが進行していくことは少なくない。理由は、伝熱の良し悪しは作ってみないと判断がつかないからである。解析技術は、実験値との乖離を削減すれば、設計利用が思いのほか加速する。電子機器の熱対策伝熱設計にフォーカスすると、相互の乖離を検証するノウハウがあれば、開発工数78%カット、開発スピード2倍以上は想定可能である。つまり、電子機器の熱対策は、開発・設計のDX化によることで、他社に伝熱技術の遅れをとらないようにすること、費用対効果の向上が得られると解釈できる。

  1. 電子機器の伝熱設計概要
    1. 熱技術のプロセス革新
    2. 成立する検討項目
    3. 解析作業の流れ
    4. 事業に重要なコンセプトの形成
  2. 電子機器の伝熱解析
    1. 伝熱解析を活用したレイアウト設計
    2. 伝熱解析のECUモデリング
    3. 解析と実測の合わせ込み
    4. 解析値と実験値の比較結果
    5. モデリングの高精度化
  3. 伝熱解析と最適化連成
    1. 最適化とは
    2. 自動化手順とポスト処理機能一例
    3. 最適化の手法
    4. 事例1: 素子レイアウトの最適化
    5. 事例2: 発熱素子許容範囲の外部条件
    6. 事例3: フィン設計最適化点
    • 質疑応答

講師

  • 新井 敏弘
    株式会社レゾナック 先端融合研究所 無機材料研究部 横浜 (セラミックス) グループ
    グループリーダー
  • 佐々木 雄一
    ペルノックス株式会社 開発統括部 開発2グループ
    グループリーダー
  • 林 裕之
    株式会社KRI スマートマテリアル研究センター ハイブリッドマテリアル研究室
    主任研究員
  • 篠田 卓也
    株式会社フジデリバリー
    代表取締役

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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