技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

大気圧プラズマによる樹脂の表面処理技術

大気圧プラズマによる樹脂の表面処理技術

大阪府 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、プラズマの基礎から解説し、大気圧プラズマによる樹脂の接着前処理など表面処理技術を産業応用の事例を交えて、分かりやすく解説いたします。

開催日

  • 2020年6月11日(木) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 熱非平衡プラズマの基礎
  • 熱非平衡プラズマの減圧
  • 大気圧プラズマの生成方法
  • 樹脂表面の改質方法
  • 大気圧プラズマの産業応用の事例

プログラム

 プラズマはナノサイズの加工や常温常圧では起こらない反応を低温、高速、大面積に実現できるものづくり技術です。近年、製造現場への導入を容易、安価にする大気圧プラズマ装置が多数商品化され、特に樹脂の接着や密着などの接合性向上の前処理として利用されています。
 このプラズマ技術を利用するため、そして新たなプラズマ技術を開発するためには、プラズマの基礎、生成原理、市販されている装置、プラズマの作用機序、産業応用事例を理解することが重要です。本セミナーでは、プラズマとは何か、プラズマの基礎、減圧プラズマと比較しての大気圧プラズマの生成原理や市販装置の説明、そして大気圧プラズマによる樹脂の接着性の改善等の表面処理技術およびその産業応用事例を説明します。

  1. プラズマの基礎
    1. はじめに
      1. 身の回りにあるプラズマ
      2. プラズマテレビ
      3. 空気清浄機
      4. 止血:アルゴンプラズマ凝固法
      5. プラズマにより作られる身の回りのもの
        • 超大規模半導体集積回路
        • シリコン薄膜
        • 表面改質
        • カーボン薄膜・材料
    2. プラズマとは?
      1. 水のプラズマ
      2. プラズマの性質
      3. プラズマ中の粒子
        • 分子
        • 電子
        • イオン
        • 励起種
        • ラジカル
      4. 電離・解離・励起の閾値エネルギー
      5. フラックス
      6. プラズマの作り方
      7. プラズマにできること
      8. 「熱い」プラズマと「冷たい」プラズマ
      9. プラズマによる“ものづくり”
        1. ナノテクノロジー
        2. プラズマを使う理由
        3. プラズマによって作られるもの:超大規模半導体集積回路
        4. 配線 (溝) の作製:エッチング
        5. コーティング
          • シリコン薄膜
          • ダイヤモンド (薄膜)
        6. 表面改質
          • 洗浄
          • 親水化
          • 酸化
  2. 真空プラズマの基礎
    1. 直流放電
    2. 高周波放電
    3. プラズマの発生方法と特徴
  3. 大気圧プラズマの基礎
    1. 熱非平衡大気圧プラズマ処理の特徴
    2. 大気圧プラズマの生成方法
      1. 誘電体バリア放電の大気圧プラズマの生成方法
      2. 誘電体バリア放電の大気圧プラズマの生成原理
      3. 誘電体バリア放電方式の大気圧プラズマの処理方法
      4. 誘電体バリア方式の大気圧プラズマ装置
      5. 金属電極による大気圧プラズマ発生装置①
      6. 金属電極による大気圧プラズマ発生装置②
      7. 金属電極による大気圧プラズマ発生装置③
      8. 大気圧プラズマ発生装置の特性比較
    3. プラズマの作り方:真空プラズマと大気圧プラズマの比較
  4. 大気圧プラズマの産業応用事例:接着・密着・接合性の改善
    1. ガラスの洗浄と密着性の向上
    2. 電極部の洗浄による接合性の向上
    3. ポリイミドフィルムの接着性の向上
    4. ゴムの塗装、接合前処理
    5. ポリブチレンテレフタレートの接着性の向上
    6. 自動車の軽量化のための樹脂利用と接着性の向上
      1. 背景
      2. 自動車への樹脂の使用例
      3. 大気圧プラズマ処理によるポリプロピレン樹脂の接着力向上
        1. 水接触角と接着力の照射距離依存性
        2. 接着の原理
        3. プラズマ処理の目的
        4. プラズマ処理した樹脂の表面元素分析
        5. 親水効果の持続性
        6. 過度なプラズマ処理
    7. プラズマ診断技術を用いた大気圧プラズマ装置の処理能力向上
      1. 原子状酸素ラジカルの絶対密度測定
      2. オゾン密度測定
    8. 様々な大気圧プラズマ処理の産業応用事例
      1. 超高密度大気圧プラズマ処理装置
      2. ポリプロピレンの親水化、塗装前処理
      3. 利用事例
        1. 自動車のバックドアの接着前処理
        2. 自動車の電子機器ユニットの接着前処理
        3. モーターケースの接着前処理
        4. 自動車のインパネの接着前処理
    9. 大気圧プラズマによる特殊処理
      1. コーティング
      2. 表面アミノ化
  5. 最後に
    1. プラズマが拓くものづくり研究会
    2. 大気圧プラズマの産業応用支援

会場

ドーンセンター

4F 中会議室2

大阪府 大阪市 中央区大手前1丁目3-49
ドーンセンターの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

案内割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/4/15 押出機・混練機内の高分子材料の輸送・溶融と混練技術 オンライン
2025/4/15 シランカップリング剤を効果的に活用するための総合知識 オンライン
2025/4/15 ナノフィラーの高分散・充填化技術の基礎と機能性ナノコンポジットの開発動向 オンライン
2025/4/15 プラスチック強度設計に必要な材料特性と設計の進め方 オンライン
2025/4/16 ヒートシールのくっつくメカニズムと不具合対策、品質評価 オンライン
2025/4/17 低誘電性樹脂の開発と伝送損失の低減、高速・高周波通信への対応 オンライン
2025/4/17 メタルレジストの特徴とEUV露光による反応メカニズム オンライン
2025/4/18 イオン交換樹脂を使いこなすための必須知識と応用のポイント オンライン
2025/4/18 ラジカル重合 基礎講座 オンライン
2025/4/18 ディスプレイ向け光学フィルムの基礎・市場と高機能化技術トレンド オンライン
2025/4/18 電気光学 (EO) ポリマーの基礎と評価技術および光制御デバイスへの応用 オンライン
2025/4/18 接着・接合の強度評価および強度向上のための破壊力学 オンライン
2025/4/21 はじめてのプラスチック材料と成形法 オンライン
2025/4/21 UV硬化樹脂の硬化不良要因と硬化状態の測定・評価技術 オンライン
2025/4/21 ゴム・プラスチック材料の破損、破壊原因とその解析法 東京都 会場
2025/4/21 レオロジー測定・データ解釈の勘どころ オンライン
2025/4/21 微生物劣化のメカニズムと対策技術 東京都 会場
2025/4/21 常温型フッ素コーティングによる防湿・絶縁・耐酸・撥水・撥油・離型技術とPFAS規制 オンライン
2025/4/21 サーキュラーエコノミーが目指す持続可能な社会におけるプラスチックの使い方 オンライン
2025/4/22 5G/6G時代の高周波基板材料に求められる特性と材料設計・低誘電損失化技術 オンライン

関連する出版物

発行年月
2013/7/25 正しい分散剤の選定・使用方法と、分散体の塗布性を上げる添加剤技術
2013/6/26 UV・EB硬化型コート材の基礎、各種機能向上技術
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書
2013/4/5 高分子の延伸による構造と配向の発現およびそれらの制御法を利用した材料開発
2013/3/27 医薬品・食品包装の設計と規制・規格動向 - 品質・安全・使用性向上のために -
2013/2/28 吸水性樹脂 技術開発実態分析調査報告書
2013/2/28 吸水性樹脂 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/2/20 導電・絶縁材料の電気および熱伝導特性制御
2012/11/20 接着剤の正しい選び方・使い方&トラブルシューティング
2012/11/1 高分子の結晶化メカニズムと解析ノウハウ
2012/10/31 ハイブリッド・デュアルUV硬化の実践的活用
2012/9/27 熱膨張・収縮の低減化とトラブル対策
2012/9/20 フッ素樹脂 技術開発実態分析調査報告書
2012/9/20 フッ素樹脂 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2012/6/1 超撥水・超親水化のメカニズムとコントロール
2012/5/28 微量ガスの高感度分析方法
2012/5/7 機能性ポリエステルフィルム市場の徹底分析
2012/3/9 フォトレジスト材料の評価
2012/3/5 大気圧プラズマの生成制御と応用技術 改訂版