技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

バイオ医薬品にも対応した凍結乾燥注射剤の製剤化と製造のコツ

バイオ医薬品にも対応した凍結乾燥注射剤の製剤化と製造のコツ

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年2月27日(月) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 注射剤製造に関連する技術者、管理者、品質担当者
  • 医薬品・製薬における技術者、管理者、品質担当者

修得知識

  • QbD (デザインスペース) を用いた製剤設計
  • アジュバンドの安定化
  • 実験機から生産機へのスケールアップの留意点
  • 洗浄バリデーションの進め方とその基準値設定

プログラム

 主薬が水溶液の状態で不安定な場合は凍結乾燥注射剤として製品化、発売される。最近日本国内の各製薬企業で開発されるバイオ医薬品は凍結乾燥注射剤が多くなる傾向にある。また、FDAに承認されたバイオ製剤の剤形別割合を見ても、凍結乾燥製剤が半数近くを占め、溶液注や懸濁注より格段に多い。
 このように日本、アメリカで凍結乾燥注射剤の製剤化が増加する中で「凍結乾燥は難しく何をしたらよいか分からない,バリデーションはどこまでと」よく聞きますが本講座では製薬企業および製薬企業以外のお方で初めて凍結乾燥注射剤の製剤化、製造をされるお方に向けて凍結乾燥の基本原理・製剤設計・凍結乾燥機概要・製造工程・バリデーションおよびスケールアップについて初歩的なことから具体例を挙げて分かりやすく解説する。
 特にバイオ製剤については演者の経験から得た製剤組成?凍結乾燥プログラムについて具体例を挙げて解説する。
 またICH Q8が求めているQbD (デザインスペース) を用いての製剤設計についても解説する。

  1. 製剤総則 (注射剤)
    1. 注射剤の定義
    2. 輸液剤の定義
    3. 埋め込み注射剤の定義
    4. 持続性注射剤の定義
    5. プレフィルドシリンジ製剤
  2. 注射剤の要求品質
    1. 無菌性
    2. エンドトキシンフリー (発熱性物質)
    3. 不溶性異物 (不溶性微粒子)
    4. 浸透圧 (等張化)
    5. 局所刺激
    6. pH
  3. 注射剤の溶媒と添加剤
    1. 溶媒
    2. 注射用水
    3. 添加剤
    4. 緩衝剤・等張化剤
    5. 安定剤 (抗酸化剤)
    6. 保存剤 (防腐剤)
  4. 容器・栓
    1. アンプル
    2. バイアル
    3. ゴム栓
  5. 凍結乾燥とは
    1. 凍結乾燥の基本原理
    2. 凍結乾燥プロセス
  6. 凍結乾燥装置機器
    1. 冷凍装置
    2. 真空排気装置
    3. コールドトラップ
    4. 媒体冷却加熱装置
    5. 凍結乾燥庫 (封栓シリンダー付)
    6. 洗浄装置
    7. 滅菌装置
  7. 製剤設計
    1. ICH Q8の要求事項
    2. アンプル凍結乾燥注射剤
    3. 主薬のpHと安定性
    4. 安定剤
    5. 等張化と局所刺激
    6. 薬液の無菌濾過・充填
    7. 凍結乾燥プログラムの設定
    8. 安定性試験のバリデーション
    9. バイアル凍結乾燥注射剤
    10. 主薬の溶解度
    11. 主薬の結晶性・非晶性と安定性
    12. 凍結温度 (氷晶点) ・乾燥条件と安定性 一次乾燥条件設定:QbDによる事例紹介
    13. インターフェロン (遺伝子組み換え) 製剤の製剤組成?凍結乾燥プログラムの紹介
    14. アジュバンド添加と主薬の安定化
    15. 凍結乾燥品の水分と安定性
    16. ゴム栓の水分と安定性
    17. 安定性試験
  8. スケールアップ
    • 実験機から生産機へのスケールアップの留意点
  9. バリデーションの留意点
    1. 凍結乾燥装置機器のIQ,OQ,PQ,
    2. プロセスシュミレーション
      • 計画・報告書作成例の紹介
    3. 復圧フィルターの完全性試験
    4. リークフィルターの完全性試験
    5. 凍結乾燥庫の洗浄・滅菌
      • 洗浄バリデーションの計画・報告書作成例の紹介
    6. 凍結乾燥庫のリーク試験
    7. 容器及び栓の完全性
    8. 凍結乾燥工程に係るプロセスシュミレーション
  10. 製造法
    1. 製造フロー
    2. 製薬用水の製造
    3. クリーンルームの管理
    4. アンプル・バイアルの洗浄滅菌
    5. ゴム栓の洗浄滅菌
    6. 薬液の限外濾過・無菌濾過
    7. 薬液充填・半封栓 (バイアル)
    8. 凍結乾燥庫への搬入・搬出
    9. アンプル:熔閉
      • バイアル:キャップ巻締
    • 質疑応答

講師

  • 長岡 明正
    元 塩野義製薬 株式会社 製造部 次長

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 48,600円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 45,000円(税別) / 48,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 54,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 97,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 145,800円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/4 医薬品不純物 (有機不純物、無機不純物、残留溶媒) の化学的及び安全性評価と管理ポイント オンライン
2024/12/4 バイオ医薬品の製造におけるプロセスバリデーションと注意点 オンライン
2024/12/4 空調システムの維持管理とバリデーション オンライン
2024/12/4 GMP監査の基礎と実践 オンライン
2024/12/4 ISO9001:2015から化粧品GMP、ISO22716への適応、および原料に関するEFfCI GMP、一次容器に関するISO15378の要求の理解 オンライン
2024/12/4 エンドトキシン管理の要件と最新動向を踏まえた課題解決のアプローチ オンライン
2024/12/4 承認申請プロセスに関わるPMDA提出資料 (CTD/照会事項回答) 作成のポイント オンライン
2024/12/4 医療機器のEO滅菌および放射線滅菌の基礎・規格と滅菌バリデーション オンライン
2024/12/4 無菌医薬品包装規制および完全性評価手順・各種漏れ試験方法のポイント オンライン
2024/12/4 mRNA医薬品の基礎および設計・合成と製造のポイント オンライン
2024/12/4 改正QMS省令に伴う滅菌製品製造 (委託滅菌の注意含む) 品の滅菌関連の留意点と滅菌バリデーション基準の要求事項/監査時の留意点 オンライン
2024/12/5 造粒・打錠・コーティング製造技術とスケールアップ/打錠障害・品質異変の防止・対策 東京都 会場・オンライン
2024/12/5 医薬品承認申請書のコンプライアンスとグレー部分への対応 オンライン
2024/12/5 ICH Q5A ウイルス安全性評価/外来性感染性物クリアランス評価コース オンライン
2024/12/5 ICH Q5A ウイルス安全性評価/品質審査での論点と次世代シーケンシング利用/薬事申請に当たっての留意点 オンライン
2024/12/5 ADCを含む次世代抗体医薬の知財戦略および強い特許明細書・クレームの書き方 オンライン
2024/12/6 現場の視点で考える効果的な洗浄バリデーションのポイントと継続的な検証 オンライン
2024/12/6 効率的・効果的な監査証跡レビュー対応の考え方 オンライン
2024/12/6 コンピュータシステムバリデーション (CSV) で要求される各規制・ガイドラインの理解 オンライン
2024/12/9 PIC/S GMPをふまえた医薬品のサンプリング基礎知識 オンライン

関連する出版物

発行年月
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版) (製本版+ebook版)
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2022/3/10 改正GMP省令対応 QA (品質保証) 実務ノウハウ集
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点)
2021/10/18 医療機器の設計・開発時のサンプルサイズ設定と設定根拠
2021/10/15 医療機器のプロセスバリデーション (PV) と工程管理
2021/10/11 抗ウイルス薬
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価 (書籍版 + ebook版)
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価
2021/8/31 創薬研究者・アカデミア研究者が知っておくべき最新の免疫学とその応用技術
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請 (製本版+ebook版)
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール (書籍 + ebook版)
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ