技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

中長期R&D戦略の策定、研究開発テーマの発掘と進め方

中長期R&D戦略の策定、研究開発テーマの発掘と進め方

オンライン 開催

開催日

  • 2026年2月12日(木) 9時00分16時15分

プログラム

第1部 中長期を見据えた研究開発テーマの発掘と具体的な進め方

(2026年2月12日 9:00〜10:30)

 素材メーカーのサプライチェーンにおける立ち位置が川上から川中にあることが多く、川下のマーケットから遠い。加えて、マーケットや顧客からのニーズは変革の時代の中でムービングターゲット化しており、従来の研究開発マネジメントでは市場要求とその変化に俊敏に対応することが難しくなりつつある。
 本セミナーでは、長年様々な素材系企業の研究開発、新規事業部門で技術戦略立案を行ってきた現役コンサルタントが、新規R&Dテーマの発掘と具体的な運用方法について事例を示しながら経営戦略、事業性、技術戦略からなる全体最適によるテーマ発掘とその運用にあたってのポイントを解説する。

  1. 素材メーカーを取り巻く環境とR&Dの構造的課題
    1. 市場から遠い構造的課題 (川上・川中の立ち位置)
    2. ムービングターゲット化する顧客ニーズ
    3. 従来型R&Dマネジメントの限界
    4. 中長期視点の欠如がもたらす問題
  2. 研究開発テーマの「発掘プロセス」と着眼点
    1. 事業ロードマップ・製品ロードマップ・技術ロードマップの三位一体設計
    2. 未来市場・社会課題 (バックキャスト) の捉え方
    3. 顧客起点のテーマシーズ抽出 (マーケットイン)
    4. 技術資産・強みの棚卸し (プロダクトアウト)
  3. 新規R&Dテーマの評価枠組み
    1. 戦略適合性:中期経営計画・長期ビジョンとの整合
    2. 技術可能性:成熟度・実現性の評価 (TRL活用)
    3. 市場性・顧客価値・収益性の評価
    4. 定量評価 × 定性評価のバランス設計
  4. テーマ選抜・推進の実務
    1. 「Go/No-Go/条件付きGo」の判断基準設計
    2. アジャイル・ステージゲート導入による俊敏化
    3. R&Dテーマの可視化とポートフォリオ管理
    4. 意思決定の質を高める仕組み (経営関与と外部視点)
  5. まとめ・質疑応答
    1. 中長期R&Dの鍵:三位一体ロードマップ×明確な評価軸×俊敏な検証プロセス
    • 質疑応答

第2部 中長期研究開発テーマの発掘と進捗管理のポイント

(2026年2月12日 10:45〜12:15)

 企業経営の根幹を成すビジョンやミッションは各社各様であり、中長期テーマについての考え方も様々である。しかし、共通した認識は、企業経営にとって研究開発は大きな投資の一つであり、企業発展の源泉となる活動である。一方、中長期に渡る研究開発では、当初の目的を貫徹させるべくブレないテーマの選定が理想であるが、社内外の環境変化に即してそのターゲットやビジネス像を適時修正する必要も起り得る。
 本講演では、中長期にわたる研究開発活動を事業へと結び付けるための方法について、具体的な例も踏まえて考えていきたいと思う。

  1. コーポレートR&Dのミッション
    1. 研究開発に於ける3つのミッション
    2. ポートフォリオマネジメント
    3. 2つのロードマップとテーマの選定
  2. 研究開発テーマの発掘と創出
    1. 技術ロードマップの目的と意義
    2. 技術の棚卸
    3. 時代の先読みと意志ある研究開発
    4. 未来カタログの作成と効用
  3. 開発テーマの選定と進捗管理
    1. ステージゲートの目的
    2. ステージゲートモデル
    3. 研究開発のステージ管理・評価
  4. 研究開発から事業創生へ
    1. 研究開発とマーケッティング
    2. テーマの効率と事業性判断
    3. インキュベーションプロジェクトによる死の谷越え
  5. まとめ
    • 質疑応答

第3部 バックキャスティングによる中長期R&D戦略の立案とその進め方

(2026年2月12日 13:00〜14:30)

 経営戦略策定の一環として中長期R&D戦略を策定することは様々な企業で一般的に行われている。その策定は既存のビジネスを起点としたいわゆる積み上げ (フォアキャスティング) での策定が多いと思われる。しかしながら不確実性が増している中で、既存ビジネスといえどもフォアキャスティングでの戦略策定は困難になってきている。また、新規ビジネスを構築するためにはフォアキャストでは十分に意味のある戦略の策定が困難となる。
 そこで、演者の経験を基にバックキャスティングを活かした中長期R&D戦略の立て方について述べたいと思う。

  1. 経営戦略と研究開発戦略
  2. 企業における研究開発
  3. フォアキャスティングとバックキャスティングの違い
  4. バックキャスティングのポイントと具体的な進め方
  5. 研究開発ロードマップの策定
    • 質疑応答

第4部 中長期R&Dテーマ創出に向けた研究運営のポイント

(2026年2月12日 14:45〜16:15)

 ハリマ化成の新事業開拓や製品開発の事例を振り返りながら、中長期の研究開発テーマを創出し、機能性材料の未来を切り拓くための方策を検討します。
 本講演では「進取の気性×科学的アプローチ×DX文化×技術マーケティング」を軸に、考え方・事例・実体験を交えながら、研究開発を加速させるヒントを提示します。さらに、科学的手法・統計解析・自動化による効率化を組み合わせた当社独自の概念SACubedRを解説し、数学に強くない研究員でも統計解析を容易に理解し活用できるよう工夫した勉強会を紹介します。またデータ解析による支援で技術課題をともに解決する活動に触れ、研究開発リーダーが自ら新しいテーマを生み出すための視座を提供します。

  1. 研究開発の基本思想とハリマ化成の特徴
    1. SA Cubed
      • Scientific Approach (科学的手法)
      • Statistical Analysis (統計解析)
      • Simple-work Automation (自動化)
    2. MI推進課の役割とDX文化
      • 伴走支援
        • MI支援
        • 自動化支援
      • 情報共有と文化醸成
        • メールマガジン
        • Webサイト
      • ITリテラシー向上 (社内勉強会)
  2. ハリマ化成での新規事業・テーマ創出事例
    1. 過去の新事業開拓の取り組み
    2. 現在の製品・技術開発
    3. 成功・失敗から得られた教訓
  3. 実体験からの学び:技術マーケティングの重要性
    1. 当初の思い込み:「技術を作れば事業になる」
    2. 現実の壁
      • 事業会社からの問い
        • 市場
        • 顧客
        • スペック
    3. 発想の転換
      • 外部発信による顧客発見
        • 講演
        • 記事
        • Web
    4. 技術マーケティングは新規事業創出の起爆剤
  4. まとめ+展示会案内
    1. 進取の気性 × 科学的アプローチ × DX文化 × 技術マーケティング
    2. 新機能性材料展の出展製品・技術
    • 質疑応答

講師

  • 横田 博
    ハイケム株式会社 貿易本部 営業支援室
    技術コンサルティング担当部長
  • 中西 秀夫
    株式会社オキサイド 新事業推進室
    室長
  • 宗像 基浩
    メルクエレクトロニクス株式会社 セミコンダクターマテリアルズ 薄膜ソリューションズ SOD開発部
    部長
  • 小畑 裕作
    ハリマ化成 株式会社 研究開発カンパニー 研究企画部
    部長

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 220,000円(税別) / 242,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 250,000円(税別) / 275,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/12/12 「既存技術」を活かして“勝てる”新規事業を実現する成功のツボとは? オンライン
2025/12/15 自社が勝つためのパテントマップの作成方法と事業の優位性を築ける戦略の策定 オンライン
2025/12/15 研究開発部門を対象とした情報収集のテクニック 東京都 会場
2025/12/16 自社保有技術・コア技術をベースとした革新的テーマ (製品アイデア) の創出活動 オンライン
2025/12/17 オーファンドラッグの患者数、売上予測と事業化のポイント オンライン
2025/12/17 戦略的なターゲットプロダクトプロファイル (TPP) 策定プロセスと競争環境および規制要件を見据えた差別化戦略の構築方法 オンライン
2025/12/18 R&Dにおける競合他社・異業種ベンチマーキングの基本、実践と生成AI活用のすすめ方 オンライン
2025/12/18 技術者、研究者のための効果的なタイムマネジメント オンライン
2025/12/18 生成AIを活用した情報収集、分析と戦略立案への応用 オンライン
2025/12/18 研究開発部門における実験データとCAE、AI、機械学習の導入、活用のポイント オンライン
2025/12/18 RMP (リスク管理計画) ・リスク最小化活動の適時適切な検証・更新とRWD活用スキル オンライン
2025/12/18 バイオ医薬品CMC「新規モダリティ・品質審査」「CTD作成/生成AI・ICH M4Q(R2)対応」全2コース オンライン
2025/12/18 バイオ医薬品/抗体医薬品におけるCMC薬事・CTD作成の留意点 オンライン
2025/12/19 新規モダリティにおける事業性評価手法 オンライン
2025/12/19 デザイン経営が導く成長戦略 ブランド力×デザインマネジメントで技術を売れる価値に オンライン
2025/12/22 研究開発テーマにおける費用対効果の算出と経営層への伝え方、成果を得るためのポイント オンライン
2025/12/24 技術・研究開発部門における実践的マネジメントとそのポイント オンライン
2026/1/6 研究開発部門における実験データとCAE、AI、機械学習の導入、活用のポイント オンライン
2026/1/6 研究開発テーマにおける費用対効果の算出と経営層への伝え方、成果を得るためのポイント オンライン
2026/1/6 新規モダリティにおける事業性評価手法 オンライン

関連する出版物