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パワーモジュールの高放熱化技術と高熱伝導材料の開発動向

パワーモジュールの高放熱化技術と高熱伝導材料の開発動向

~高放熱化を実現する実装技術、放熱性と絶縁性を両立する放熱材料の開発状況~
オンライン 開催

開催日

  • 2026年1月19日(月) 10時30分17時00分

修得知識

  • フィラーの分散・充填技術
  • フィラーの表面改質技術
  • フィラーのハイブリッド化技術
  • フィラー充填複合材料のコンピューターシミュレーション技術
  • パワーモジュールの基本構造と求められる特性
  • 有機絶縁材料 (絶縁シートなど) の高熱伝導化技術
  • 無機絶縁材料 (セラミックス基板) の開発動向
  • 新規モジュール構造や開発トレンド
  • 各地域のサーキュラエコノミー、カーボンニュートラル施策の最新動向
  • 自動車向け実装材料の基礎知識
  • 電気自動車の性能向上に貢献する最新パワーモジュール実装技術
  • パワーデバイスで適用される各種回路セラミックス回路基板の特徴
  • 窒化ケイ素基板開発の歴史と主要特性
  • 窒化ケイ素基板の応用事例
  • xEV動向を踏まえた窒化ケイ素基板の将来展望

プログラム

第1部 高熱伝導コンポジット材料の分散・充填技術と高熱伝導化

(2026年1月19日 10:30〜11:50)

 近年、サーマルマネージメント材料として熱伝導性フィラーを用いたポリマー系コンポジットが幅広く使用されている。ポリマー系コンポジットの熱伝導率を向上させる微視構造設計手法として、フィラーの最密充填技術、フィラーのハイブリッド化による伝熱ネットワーク構造形成技術が注目されており、現在、窒化物フィラーが有効な熱伝導性フィラーとして期待されている。
 本セミナーでは、窒化物フィラーを中心として、フィラーの分散、充填、表面改質、ハイブリッド技術について概説し、高い熱伝導率を有するポリマー系コンポジットの開発ノウハウを習得することを目指す。

  1. フィラーの種類と熱伝導率
    1. フィラーの種類と熱伝導率
    2. フィラーの形状
    3. フィラーの粒度分布
  2. フィラーの高充填技術
    1. フィラー粒度分布を考慮した粘度予測理論
    2. フィラー最密充填理論
    3. フィラー最密充填によるポリマー系コンポジットの高熱伝導率と低粘度の両立
    4. コンピューターシミュレーションを活用した新しいフィラー充填構造設計手法
  3. フィラーのハイブリッド化技術
    1. ナノフィラー活用によるネットワーク構造形成事例
    2. ナノ・ミクロハイブリッドフィラーを用いた熱伝導率向上事例
  4. フィラーの表面改質技術
    1. フィラーの表面改質方法
    2. 窒化物フィラーの表面改質事例
  5. 高熱伝導性ポリマー系コンポジット開発事例紹介
    1. 窒化物フィラーを用いたポリマー系コンポジットの開発動向
    2. アルミナとカーボンナノチューブのハイブリッド化
    3. 窒化ホウ素とアルミナナノワイヤーのハイブリッド化
    4. 窒化ホウ素とアルミナ粒子のハイブリッド化
    • 質疑応答

第2部 高熱伝導絶縁材料を用いたパワーモジュールの開発動向

(2026年1月19日 12:40〜14:00)

 パワーエレクトロニクス機器の小型化・高出力密度化ニーズを背景に、高放熱パワーモジュールの開発が盛んである。新材料・新構造技術を適用したパワーモジュールの高放熱化が進化を遂げており、中でも放熱性と絶縁性の両者機能を担う絶縁材料がキーマテリアルとなっている。
 本報では、セラミックス・有機材料を複合化した高熱伝導絶縁材料の開発状況と、それを用いたモジュール高放熱化技術の開発トレンドを紹介する。

  1. 背景
    • パワーモジュール市場動向など
  2. パワーモジュール開発状況と構成材料
    • パワーモジュールの基本構造や求められる特性など
  3. 有機絶縁型モジュールの進化
    • 高熱伝導絶縁シート適用パワーモジュールなど
  4. 無機絶縁型 (セラミックス基板) の開発状況
    • セラミックス基板の開発トレンドなど
  5. 絶縁層一体型新規モジュール構造
    • ヒートシンク一体型モジュールの紹介など
  6. 最新パワーモジュールの開発トレンド
  7. おわりに
    • 質疑応答

第3部 EVパワーモジュールの高出力密度化と実装材料の開発動向

(2026年1月19日 14:10〜15:30)

  1. サーキュラエコノミーと各国の脱炭素化政策
    1. サーキュラエコノミープラン
    2. 各国の脱炭素政策の動向と電気自動車の位置づけ
  2. 電気自動車の市場・開発動向
    1. 地域ごとのEV市場
    2. インバータおよびパワーモジュール市場
    3. EV用インバータの開発動向
    4. インバータの構造と出力密度比較
    5. パワーモジュールの構造および開発動向
  3. パワーモジュールの高性能化
    1. 実装技術と課題
    2. 高出力密度化
    3. 実装材料技術
    4. 高耐熱化技術
    5. 高耐圧化技術
    • 質疑応答

第4部 パワーデバイス向け窒化ケイ素セラミックス基板の開発動向とその応用

(2026年1月19日 15:40〜17:00)

 世界的にカーボンニュートラルに向けた取り組みが加速しており、パワーエレクトロニクスによるエネルギー資源有効活用の重要性がますます高くなっている。パワーエレクトロニクスにおける中核部品であるパワー半導体製品には、小型化・高出力化 (高パワー密度化) や高信頼性・軽量化が当然のように求められており、近年では高密度実装化が一段と進んできている。
 本講座では、パワー半導体製品には欠かせない絶縁放熱材料である各種セラミックス基板の特徴や、特に高信頼・高密度実装化要求の強いxEV (PCU) 向けで規模拡大が続く窒化ケイ素 (Si3N4) 基板に関連する機械的特性や熱抵抗特性等の諸特性について試験方法を含めて解説し、それらを踏まえた応用事例について紹介する。

  1. パワーデバイス向けセラミックス基板の概要
    1. セラミックス基板への要求特性
    2. 分野別材質適用動向
    3. 各種セラミックス回路基板の種類と特徴
    4. 各種セラミックス回路基板の応用経緯
    5. 熱伝導特性向上について
  2. 窒化ケイ素基板の主要特性
    1. 放熱性
    2. 電気的特性
    3. 機械的強度特性
    4. 熱膨張特性
  3. 窒化ケイ素基板の応用事例と将来展望
    1. パワーモジュール (デバイス) の基本断面構造
    2. PCUへの応用
    3. 新構造への適用
    4. 将来展望
  4. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 真田 和昭
    富山県立大学 工学部 機械システム工学科
    教授
  • 山本 圭
    三菱電機 株式会社 先端技術総合研究所 先進パワーデバイス技術部 パッケージング技術グループ
    グループマネージャー
  • 石井 利昭
    Astemo株式会社 技術開発統括本部 技術プラットフォーム本部 材料技術開発部
    チーフエンジニア
  • 那波 隆之
    株式会社Niterra Materials
    営業推進担当 兼 事業企画担当 嘱託

主催

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受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 220,000円(税別) / 242,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 250,000円(税別) / 275,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

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