技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医薬品開発における安定性試験実施のポイント

医薬品開発における安定性試験実施のポイント

~試験設計 (計画立案) はどのように実施すれば良いのか / 有効期間の設定について / 開発段階から新薬承認申請 (NDA) までの留意点を解説~
オンライン 開催 演習付き

アーカイブ配信で受講をご希望の場合、視聴期間は2026年1月6日〜15日を予定しております。
アーカイブ配信のお申し込みは2026年1月13日まで承ります。

概要

本セミナーでは、医薬品開発における安定性試験について取り上げ、試験設計 (計画立案) 実施のポイント、有効期間の設定等、原薬を中心に解説いたします。

開催日

  • 2025年12月15日(月) 10時30分16時30分

プログラム

 安定性試験の目的は、医薬品の品質、安全性および有効性を、その使用期限まで保証することにある。開発期間中の安定性試験結果は、承認申請医薬品の品質を把握するための重要な要素となる。これらが適切に実施されて、前臨床にはじまり第I相からIII相までの臨床試験の治験薬の品質と、承認後に市場に供給される医薬品の品質の間に一貫性が確保されることになる。
 医薬品の安定性試験の実施手順は、基本的に「ICH (Q1) :安定性」の各種ガイドラインに基づく。しかし、開発期間中の安定性試験については、明確に設定されたガイドラインはなく、試験実施者の見識/経験等に基づく裁量に委ねられる部分が多い。開発期間中に生じる種々の問題に対処するためには、ICHガイドラインの原則を適切かつ柔軟に適用する必要がある。
 本講演では、まず、現在、統合改訂が進められている、「ICH (Q1) :安定性」の内容を紹介する。その内容を踏まえて、開発段階から新薬承認申請 (NDA) に至る医薬品開発における安定性を担保するための安定性試験の設計 (計画立案) の考え方や有効期間の設定について解説する。
また、安定性試験を実施する上で、重要な基礎データを与える、反応速度論 (アレニウス・プロット) による安定性の予測についても説明する。

  1. 本講演の狙いと対象の医薬品
  2. 医薬品の開発と安定性試験の位置づけ
    1. 安定性試験の意義
    2. 医薬品の開発ステージにおける安定性試験の位置づけ
    3. 「ICH (Q1) :安定性」ガイドライン
    4. 苛酷試験
  3. 安定性予測
    1. 安定性予測の目的と本講演での対象
    2. 従来知られている安定性の推定
    3. 反応速度論による安定性予測
      1. 研究の手順
      2. 反応速度に影響を及ぼす因子
      3. Arrhenius Plotによる安定性予測
      4. 安定性予測の問題点
      5. 速度論的な取扱いでの注意点
      6. 活性化エネルギー測定上の,及びその評価に関する注意点
      7. 分解率を求める時の注意点
      8. 実用速度論
    4. 熱分析装置を用いた安定性予測方法
      1. 従来の安定性予測方法とその問題点
      2. 熱分析装置を用いた安定性予測のフロー
      3. 実施例
  4. 安定性予測の新しい潮流 – 拡張Arrhenius 式による安定性予測
  5. 開発期間中に必要な安定性試験
    1. 処方開発・包材選択のための安定性試験
    2. バルクホールド試験
    3. 輸送時・流通時の品質保証に必要な安定性試験
    4. 使用時の安定性試験
    5. 治験薬の安定性試験
    6. 新薬承認申請のための安定性試験
    7. 変更申請の際に必要とされる安定性試験
  6. 治験薬や新薬申請の安定性試験の基本的な考え方と有効期間の設定
    1. 安定性試験計画の考え方 (6つのステップ)
    2. 一般的な要求項目 (11個の検討要素)
    3. 有効期間の設定
  7. 安定性試験で必要とされる検討項目
    1. バッチ及びサンプルの選択
    2. 測定項目
    3. 分析・試験方法
    4. 規格 (項目と規格値)
    5. 保存条件
    6. 測定頻度 (試験間隔)
    7. 保存期間
    8. バッチ数
    9. 包装形態
    10. 評価
    11. 安定性情報・知見
    12. 安定性情報を得るための所要時間
  8. まとめ
  9. 参考文献

講師

  • 岡本 昌彦
    京都大学 学術研究展開センター 理工系部門
    副部門長

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

  • 「Zoom」を使ったライブ配信またはアーカイブ配信セミナーのいずれかをご選択いただけます。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。

ライブ配信セミナーをご希望の場合

  • セミナー資料は、郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

アーカイブ配信セミナーをご希望の場合

  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2026年1月6日〜15日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は別途、送付いたします。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2026/1/23 半導体・論理回路テストの基礎と応用 オンライン
2026/1/26 半導体・論理回路テストの基礎と応用 オンライン
2026/1/26 食品の官能評価の基礎と手順・手法の勘所 オンライン
2026/1/26 医薬品ライセンス契約の重要ポイントとその対応策 オンライン
2026/1/27 変更管理・逸脱管理の抑えどころ 東京都 オンライン
2026/1/27 マルチパーパス設備での洗浄評価基準・運用の基礎 オンライン
2026/1/28 GMP工場における 設備・機器の維持管理(保守点検)/ 設備バリデーションの実際と査察指摘事例 オンライン
2026/1/29 デザインレビュー (DR) の基本とすすめ方、抜け漏れ防止策 オンライン
2026/1/29 FDA指摘2,900事例をふまえたラボと製造におけるデータインテグリティとCSV基礎から実践まで オンライン
2026/1/29 臨床試験・治験におけるQuality by Designによる逸脱防止とその対処法、有効かつ速やかなIssue Managementの方法 オンライン
2026/1/30 データインテグリティ (DI) におけるデータ/記録の不適切な保管管理への対策と手順書へのDI要件の落とし込み・作成・記載レベル オンライン
2026/1/30 量産に耐えうる最適設計仕様を導く非線形ロバスト最適化 / 非線形ロバストデザイン オンライン
2026/1/30 希少疾病用医薬品等に関する国内規制、欧米制度との比較及び最新の規制動向 オンライン
2026/2/6 GMP工場「設計/施工」「維持管理/保守点検」コース 2026 (2日間) オンライン
2026/2/6 GMP工場(増築・新規構築)における 設計/施工時の注意点とUSRの具体的記載例 オンライン
2026/2/6 分析法バリデーションの進め方と分析試験計画の策定 オンライン
2026/2/10 マルチパーパス設備での洗浄評価基準・運用の基礎 オンライン
2026/2/12 GMP工場における 設備・機器の維持管理(保守点検)/ 設備バリデーションの実際と査察指摘事例 オンライン
2026/2/13 臨床試験・治験におけるQuality by Designによる逸脱防止とその対処法、有効かつ速やかなIssue Managementの方法 オンライン
2026/2/18 CSV手順の最適化 (省力化・効率化・改善) へのヒント オンライン