技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

洗浄バリデーションでの洗浄方法、残留限度値設定、査察不適合事例

洗浄バリデーションでの洗浄方法、残留限度値設定、査察不適合事例

~残留物を正しく評価するためのサンプリング法とは / 目視確認の再現性をどう確保するか~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、自社の洗浄バリデーションに対する取り組みを考える上で基本となるリスクマネジメントに基づいた取り組み、残留限度値設定上の問題点と対応策、クリーンホールドタイム・ダーティホールドタイムの設定、サンプリングに係る問題と残留量評価法としてのTOCの活用や目視確認の現状、そしてプロセスバリデーションStage 3 Continued Process Verificationへの対応、またFDAなど規制当局の査察時の対応のポイントについて解説いたします。

開催日

  • 2023年7月13日(木) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 残留限度値設定の考え方
  • 洗浄バリデーションにおけるワーストケースの考え方
  • ダーティーホールドタイム (DHT) とクリーンホールドタイム (CHT) の設定方法
  • リスクに基づいた洗浄バリデーションの考え方 (特に、ICH Q9 (R1) への対応)
  • ライフサイクルを通した洗浄バリデーション、特にContinued Process Verificationの考え方

プログラム

 リスクマネジメントとライフサイクルを通したプロセスバリデーションの考え方が提唱されてから10年余が経ち、今日ではその実効性が問われている。洗浄バリデーションに対する取り組みは、製造している製剤、原薬の活性、生産数量、洗浄方法、など各社の製造状況に合わせて対応することが必要となり、基本的な考え方を基に、それぞれの会社で製造環境に適した取り組みを行うことが求められ、一律にその取り組みが規定されているものではない。
 本セミナーでは、自社の洗浄バリデーションに対する取り組みを考える上で基本となるリスクマネジメントに基づいた取り組み、残留限度値設定上の問題点と対応策、クリーンホールドタイム・ダーティホールドタイムの設定、サンプリングに係る問題と残留量評価法としてのTOCの活用や目視確認の現状、そしてプロセスバリデーションStage 3 Continued Process Verificationへの対応、またFDAなど規制当局の査察時の対応のポイントについて紹介するとともに、これまでセミナーに参加頂いた方からの質問についても、いくつかを選択して紹介する。

  1. 製造現場における洗浄バリデーションの歴史
    1. 製品回収が意味する残留限度値に対する問題提起とは?
    2. 歴史にみるGMPとバリデーション
      • GMPとバリデーション何が違うのか
      • GMP・バリデーションに対する具体的な対応内容
    3. 洗浄バリデーションに関わる歴史 – 過去・現在・今後 –
      • 今日に続く洗浄バリデーションの歴史と今後
      • リスクマネジメントに基づいた取り組み – Walshらの報告を基に –
      • プロセスバリデーションStage 3への対応
  2. 規制文書が求める洗浄バリデーションの具体的な内容
    1. JGMPにおける洗浄バリデーション
    2. EU GMPにおける洗浄バリデーション
    3. cGMPにおける洗浄バリデーション
    4. ASTM Internationalのガイド (E3106 – 18)
    5. LeBlanc氏によるCleaning Memo
    6. その他
  3. 洗浄バリデーション実施で必要となる文書
    1. バリデーションマスタープランとは
      • マスタープラン作成上の留意点
      • 洗浄バリデーションマスタープランに記載すべき事項
      • 洗浄バリデーションマスタープランと洗浄手順書 (SOP) の関係
    2. プロトコール・マスターバッチレコード (MBR) 、そして洗浄記録 (BR)
      • プロトコール作成上のポイント
      • マスターバッチレコード (MBR) 作成上のポイント
    3. Logbook作成上のポイント
  4. 洗浄バリデーション実施における検討課題
    1. 洗浄バリデーションの開始 – 装置設計とURS –
    2. 専用製造設備における洗浄バリデーションの留意点
    3. 洗浄バリデーションにおける評価対象
    4. 洗浄方法の種類と留意点
      • マニュアル洗浄、CIP、SIPの特徴と課題
    5. ワーストケースをどう活用するか
      • ワーストケースによる洗浄バリデーションとは何か
      • ワーストケース設定上の注意点
      • ワーストケースの適用事例
    6. 洗浄に関わる4つのホールドタイム
      • 2つのホールドタイム (DHT、CHT) :設定上の課題とその対応
      • DHT、CHTの逸脱にどう対応するか
      • キャンペーン生産時のDHTと洗浄方法
    7. 残留限度値をどう設定するか?〜物理化学的な設定から毒性に基づく設定へ〜
      • Fourmanらの方法の問題点〜10ppm、0.1%、に科学的な根拠はあるか〜
      • 毒性に基づいた基準〜設定上の課題とその対応〜
      • 毒性データがない時にどう対応するか〜治験薬製造時を例に考える〜
      • 半固形製剤の残留限度値設定〜Ovaisらの考え方〜
      • 微生物とエンドトキシンの限度値設定
      • 目視基準採用上の課題とその対応
      • 残留限度値を逸脱した時の対応
    8. 残留物を正しく評価するためのサンプリング法とは?
      • サンプリング条件が結果を左右する〜場所・時間・量・手順など〜
      • Swab法とRinse法の特徴と課題
      • リスクに基づいた残留物の分析法とは?〜TOC採用上のポイント〜
    9. キャンペーン生産の特徴とDHTの設定
    10. 目視確認の再現性をどう確保するか!
      • 残留限度値評価のための目視確認
      • 日常の洗浄後の目視確認に対する考え方
      • 目視検査員の適格性をどう担保するか
  5. 規制当局による査察への対応
    1. 査察はコンサルティング?〜指摘なしは単にLuckyなだけか〜
    2. 査察に向けた準備
    3. 洗浄バリデーションに対する査察手順
    4. 洗浄バリデーションに関する指摘事項の具体事例
    5. 指摘にどう対応すべきか〜結果は次の査察で〜
  6. 洗浄バリデーションに関わる現場からの生の質問とその回答
    • リンス法は洗浄バリデーションのサンプリング法として認められないのか
    • 毒性に基づく残留限度値のみで洗浄バリデーションを評価することは可能か
    • サンプリング時のスワブ面積のバラツキを防ぐ方法は無いか
      • 洗浄後毎回残留物量を測定すればバリデーションは必要ないか
  7. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 宮嶋 勝春
    PURMX Therapeutics, Inc.
    シニアダイレクター

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/27 (薬物) 国際共同治験とモニタリング 基礎知識 (Part 1) の習得 〜 応用力 (Part 2) を身につける 東京都 会場・オンライン
2025/1/27 局方/GMPに対応する不純物の評価・管理及び原薬出発物質の選定/妥当性/CQA・CPP設定 オンライン
2025/1/27 バリデーション入門講座 オンライン
2025/1/27 治験薬GMPにおける品質システム運用と記録の残し方 オンライン
2025/1/27 (薬物) 国際共同治験のモニタリング業務で理解すべき基本的な関連法規 東京都 会場・オンライン
2025/1/27 体外診断用医薬品の保険申請戦略と申請書の書き方 オンライン
2025/1/27 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターにおける承認申請・審査と品質管理・品質評価/ 非臨床安全性評価/臨床開発 全4コース (4日間) オンライン
2025/1/27 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターにおける承認申請・審査と品質管理・品質評価/ 非臨床安全性評価/臨床開発 全4コース (4日間) オンライン
2025/1/27 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターコース (Aコース: 製造・品質試験/分析編) オンライン
2025/1/27 希少疾患治療薬開発にむけた治療薬開発の最新戦略とアプローチ オンライン
2025/1/27 インドネシアにおけるハラール認証BPJPHをふまえた医薬品・医療機器開発等の留意点とポイント オンライン
2025/1/27 薬機法の実務を考慮した医薬品特許戦略の新たな視点 オンライン
2025/1/28 遺伝子治療薬の開発・薬事戦略と承認取得 オンライン
2025/1/28 分析法バリデーション超入門講座 オンライン
2025/1/28 薬価算定の基礎と希望薬価取得ノウハウ オンライン
2025/1/28 高薬理活性物質を扱うマルチパーパス設備での洗浄評価基準と洗浄管理の留意点 オンライン
2025/1/28 QA担当者が抑えるべきGMP適合性調査対応と査察当局による指摘事例と対策 オンライン
2025/1/29 製造管理/品質保証担当者の質を高めるための教育訓練 オンライン
2025/1/29 日米欧主要国の医療・薬価制度の概要と価格戦略のポイント オンライン
2025/1/29 洗浄バリデーションの基礎と残留許容値、回収率設定の科学的根拠の示し方 オンライン

関連する出版物

発行年月
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版) (製本版+ebook版)
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/5/23 クリーンルーム〔2022年版〕(CD-ROM版)
2022/5/23 クリーンルーム〔2022年版〕
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点)
2021/10/11 抗ウイルス薬
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価 (書籍版 + ebook版)
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価
2021/8/31 創薬研究者・アカデミア研究者が知っておくべき最新の免疫学とその応用技術
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請