技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

CAPAの具体的な実施方法セミナー

受講者特典: アーカイブ配信付 (10日間視聴可能)、予習用動画教材、CAPA手順書

CAPAの具体的な実施方法セミナー

~初心者にも分かりやすいようにCAPAの基本から解説 / CAPA手順書配布~
オンライン 開催 演習付き

概要

本セミナーでは、具体的なCAPA対応の手順書を配布し、CAPAの要点を詳しく解説いたします。 また記録の作成方法について、実習を含めてわかりやすく解説いたします。

開催日

  • 2023年4月12日(水) 10時00分 16時00分

修得知識

  • CAPAの基礎
  • FDAが要求するCAPAの7ステップ
  • FDAが要求するCAPAの手順書と記録の具体的な作成方法
  • 医薬品企業、医療機器業のどちらにも対応

プログラム

 CAPA (是正処置・予防処置) の考え方は、医薬品・医療機器業界の査察のために米国FDAが開発し、その手順は 品質に関する査察規制が適用となる品質システムの中で、最も重要なものとなりました。これに伴い、CAPAに関する 査察が強化されました。すなわちCAPAは、FDA査察準備の最大のポイントと言えます。
 CAPAは、重要な査察項目の1つとして上げられています。CAPAを見ることで、企業の製品に対する品質改善や 法遵守の姿勢が見えてくることになります。是正処置の目的は再発防止です。修正処置と是正処置は異なります。
 是正処置で最も大切なことは、根本的原因の発見です。根本的原因が特定できなければ、問題が再発します。また、根本的原因を個人の問題 (認識不足、勘違い等) にしたり、製品固有の問題としてはなりません。なぜならば、担当者はいずれ変更されるからです。担当者が変われば、同様な問題が再発します。是正処置では、必ず 仕組み (SOP) を改善しなければなりません。
 CAPAを導入することにより、設計・製造における不適合の発生率を確実に減少させることが出来ます。CAPAは苦情管理、設計管理、逸脱管理、不適合品管理、内部監査、変更管理、自己点検、国内外行政当局査察などで発見されたり、指摘された問題点、課題について対応していくためのシステムです。当局査察では、必ずCAPA SOPの提示を求められます。また、その記録も厳重に調査されます。CAPAは、導入すれば終わりではなく、継続的に運用することが重要です。
 欧米の医薬品・医療機器業界では、CAPAの概念の導入、検討が盛んに行われています。しかしながら、本邦においては、CAPAの情報管理が、手作業ベース (Excel、Word) で行われ、関連する資料と共に、紙ファイルで保存されているため、蓄積したデータの利用効率が悪く、CAPAの品質向上への効果が十分に得られないといった状況が見受けられます。
 FDAの要求事項であるCAPAでは、顧客苦情のみならず、生産工程等での不適合にも適切な対応が求められていますが、既存システムでは、顧客苦情のみを対象にしているケースが多く見られます。さらに、自社開発を行うなどにより、21 CFR Part 11に適合していないシステムも多く存在しています。
 本セミナーでは、初心者にもわかりやすいようにCAPAの基本から解説を行います。また、CAPAシステムを導入するにあたっての留意点について解説いたします。

  1. はじめに
    • 医療機器と医薬品の違い
    • 医薬品と医療機器の相違点
    • ゼロリスク神話
  2. FDA査察とCAPA
    • FDAが査察を行う理由
    • どんな企業がFDA査察官に安心感を与えるか
    • FDAによる回収製品数 2009 – 2014
    • FDAセンター毎の回収
    • なぜCAPAが重要視されるのか
    • PDCAのサイクルと再発防止
    • 是正・予防の継続的改善のサイクル
    • FDAの査察の傾向
    • イベント管理 情報の連携
  3. CAPA概要
    • CAPAに関する動向 (医薬品、医療機器)
    • なぜCAPAか?
    • CAPAとは?
    • 是正処置とは
    • 修正処置とは
    • 修正処置と是正処置の違い
    • 予防処置とは
    • 予防処置とはリスク管理のことである
    • 応急処置→修正処置→是正処置→予防処置
    • 是正処置がなく予防処置のみ発生する事例
    • ボーイング787型機の運航再開
    • 品質苦情、CAPAとリスクマネジメントの関係性
  4. 根本的原因の究明
    • 原因の究明と再発防止が最重要
    • PDCAのサイクルと再発防止
    • 是正処置の考え方と実施
    • 根本的原因 (Root Cause) を見極める
    • 周知徹底、教育訓練は是正処置にはならない
    • 根本的原因 (Root Cause) を見極める
    • 是正処置 (再発防止) のためには、根本的原因の特定が重要
    • 不適合発生の原因 ~システムの運用がなされていないこと (不実行) ~
    • 不適合発生の原因分析フロー
    • 原因調査 分析手法
  5. 予防処置
    • 820.100 是正および予防処置
    • 予防処置で大事なこと
    • 予防処置の手順
  6. 品質システムとは
    • コンプライアンス達成のための内部統制
    • QM、QA、QCの関係
    • 「QC」って何でしょ?
    • 「QA」って何でしょ?
    • QA担当者の要件 第三者レビュの重要性
    • 品質システムとは
    • 品質管理システム (QMS) とは
    • 品質改善のための体系 (例)
    • QMS (Quality Management System) 文書体系の構築
  7. 品質監査とCAPA
    • 品質管理 (QC) 、品質保証 (QA) 、監査 (Audit) はそれぞれ違う
    • 監査の目的
    • 820.22 品質監査
    • PIC/S GMP Self Inspection (自己点検)
    • 監査担当者の要件
    • ISO9000 適合性と妥当性~文書と記録~
    • 内部監査と是正処置
    • 内部監査の是正処置・予防処置
    • 内部監査の是正処置・予防処置 (内部監査の指摘分類)
    • 内部監査と是正処置
    • 内部監査~品質マネジメントシステムとして~
  8. 医療機器とCAPA
    • Code of Federal Regulation (CFR) Title 21 Part 820
    • 2004年〜2014年 品質システムに関するワーニングレター (医療機器)
    • 査察による品質システムの指摘 2004年〜2014年 (サブシステム毎)
    • 2014年度 サブシステム毎の483指摘の比率 (医療機器)
    • 21 CFR Part 820 QSR
    • 820.100 是正および予防処置
    • 品質システム規格の歴史
    • ISO – 13485:2016 目次
  9. 測定、分析および改善 8.5 改善
    • FDA対応CAPAの要点
    • CAPAにおけるFDA対応の留意事項
    • Warning Letterの例
    • QSIT (Quality System Inspection Technique) とは
    • QSITガイド
      • FDAの査察対応 4つの領域
      • Guide to Inspection of Quality Systems
      • 是正措置および予防措置 (CAPA)
    • CAPAに関連するプロセス
    • CAPA情報源 (例)
    • CAPA関連図
    • CAPAの7段階
    • CAPA起票の判断基準 (抜粋)
  10. 医薬品とCAPA
    • ICH (International Conference on Harmonization:日米EU医薬品規制調和国際会議)
    • PIC/S GMPの有機的な繋がり
    • ICH Q10ガイドライン (医薬品品質システム) とCAPA
    • ICH Q10とは
    • CAPAの適用範囲 (医薬品製造)
  11. 品質システムからのアプローチ
    • FDAガイダンス – 医薬品cGMP規則への品質システムからのアプローチ
      • 品質システム (QS)
      • 品質リスクマネージメント
      • CAPA (是正・予防措置)
      • 傾向分析データ
      • 内部監査の実施
      • 是正処置
      • 予防処置
      • 改善の促進
      • 結論
  12. CAPAの7段階
    • CAPAの7段階 (製薬の場合)
    • ステップ1 問題の識別
    • ステップ2 原因調査
      • 根本的原因の分析
      • 根本的原因の追究
    • ステップ3 処置の識別 (処置の計画)
    • ステップ4 検証または妥当性確認 (処置の実施)
    • ステップ5 記録 (処置の実施)
    • ステップ6 責任者への伝達 (処置の実施)
      • 教育訓練
    • ステップ7 報告
      • 有効性の確認
      • マネジメントレビュへの提出
    • CAPAの手順
  13. CAPAシステムの導入
    • CAPAの手順
    • CAPAフォーム
    • 電子による査察
    • Part11は怖くない!?
    • FDA対応をするとはどういうことか
    • FDA対応のコンピュータシステムとはどういうものか
    • FDA規制要件対応コンピュータシステム導入のための考察 (医療機器の場合)
    • イベント管理とドキュメント管理が重要 (医療機器の場合)
    • よくある課題
    • CAPAシステム導入の目的
    • 要求されるシステムの概要
    • 総体的な要件
    • CAPAシステムの運用上の留意点
    • イベント管理 情報の連携
    • CAPA実習
    • 質疑応答

講師

  • 村山 浩一
    株式会社 イーコンプライアンス
    代表取締役

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

受講特典

  • CAPA手順書を配布
  • 予習用セミナービデオ (セミナー開催日まで視聴可能)
  • アーカイブ配信付 (セミナー開催後、1週間程度の編集期間後に配信開始予定、配信から10営業日 視聴可能)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/12 医療機器バリデーションで必要となる統計的手法とサンプル数の決定 東京都 会場・オンライン
2024/12/13 デスクトップで行う医薬品市場予測のスキルアップと精度向上 オンライン
2024/12/13 改正GMP省令、PIC/S DIガイドをふまえたGMP文書・記録の再点検 (データ改竄、捏造、隠蔽防止のための工夫) オンライン
2024/12/13 英文メディカルライティング基礎講座 オンライン
2024/12/13 サプリメント (機能性表示食品) におけるGMP (製造・品質管理の基準) 実施にむけた理解と実践 オンライン
2024/12/13 現場の視点で考える効果的な洗浄バリデーションのポイントと継続的な検証 オンライン
2024/12/13 承認申請プロセスに関わるPMDA提出資料 (CTD/照会事項回答) 作成のポイント オンライン
2024/12/13 分析法バリデーションのための統計解析入門と分析能パラメータ計算法入門 東京都 オンライン
2024/12/13 造粒・打錠工程の基礎知識およびスケールアップ方法・トラブル対応 オンライン
2024/12/16 試験検査室管理におけるOOS/OOT対応とサンプリング実施のポイント オンライン
2024/12/16 製薬用水の製造法・品質管理・バリデーション方法の基礎、査察事例を踏まえた考察 オンライン
2024/12/16 医薬品承認申請書のコンプライアンスとグレー部分への対応 オンライン
2024/12/16 医療機器におけるソフトウェアバリデーションのポイント オンライン
2024/12/16 医療機器開発における計画の立案から承認取得のポイント オンライン
2024/12/16 ペプチド医薬品の疾患別事例からみる市場性およびペプチドの合成・分析のポイント オンライン
2024/12/16 国外市場 (米国・欧州・ASEAN) での医療機器上市に向けて押さえるべきポイントおよび将来展望 オンライン
2024/12/17 省力化・効率化で実践するCSVへのヒント オンライン
2024/12/17 デスクトップで行う医薬品市場予測のスキルアップと精度向上 オンライン
2024/12/17 医薬品製造現場におけるコスト削減と少人数体制のQC/QA業務効率化 オンライン
2024/12/17 LNP (脂質ナノ粒子) 製剤における品質評価/製剤設計・品質管理・製造プロセスとDDS技術・動向 オンライン

関連する出版物

発行年月
2020/3/24 リアルワールドデータの使用目的に応じた解析手法 - 各データベースの選択と組み合わせ -
2020/2/27 海外データ (試験施設) /海外導入品の信頼性基準適用と効率的なデータ利用・CTD申請
2020/1/30 凍結乾燥の最適な条件設定による品質の安定化 - ラボ機と生産機の性能の違いを反映させたスケールアップ -
2019/11/21 医療機器企業におけるリスクマネジメントセミナー (オンデマンド)
2019/11/21 医療機器企業におけるリスクマネジメントセミナー (DVD)
2019/8/1 データインテグリティ規程・手順書
2019/6/27 FDAが要求するCAPA導入の留意点
2019/6/27 EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用
2019/5/31 医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向
2019/4/24 洗浄バリデーション実施ノウハウと実務Q&A集
2018/11/30 希少疾患用医薬品の適応拡大と事業性評価
2018/10/30 高薬理活性医薬品封じ込めQ&A集 Part2
2018/9/28 腸内細菌叢を標的にした医薬品と保健機能食品の開発
2018/8/31 がん治療で起こる副作用・合併症の治療法と薬剤開発
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/31 最先端医療機器の病院への普及展望と今後の製品開発
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性