技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医薬品製造におけるヒューマンエラー・逸脱事例と未然防止策

医薬品製造におけるヒューマンエラー・逸脱事例と未然防止策

~発生を未然に防ぐための「教育訓練法」と「文書管理のポイント」とは / GMP省令改正を踏まえた対応のポイントを解説~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、医薬品製造におけるヒューマンエラー・逸脱を未然に防ぐための教育訓練法と文書管理のポイントについて、数多くの発生事例をもとに原因と対策、未然防止策を詳解いたします。
また、GMP省令改正を踏まえた対応のポイントを解説いたします。

開催日

  • 2022年2月15日(火) 10時30分 16時30分

修得知識

  • ヒューマンエラー
  • 逸脱発生時の対応、文書管理及び教育訓練
  • 逸脱対応のための文書管理、記録管理
  • 教育訓練の方法と品質リスクマネジメント
  • CAPA (逸脱是正措置と予報措置) 対応
  • 品質文化 (Quality Culture)
  • 2021年8月1日GMP省令改正施行

プログラム

 医薬品製造におけるヒューマンエラー・逸脱発生には、品質保証の仕組み (システム) 作りによるところが大きいが、重要な点は、管理者のみならず現場で作業する作業員一人ひとりが日々「常に良い医薬品を造り」そして「益々質を高めること」を常に心がけることに尽きる。
 GMPを経験や感性に頼るのではなく、リスク管理や傾向分析等の統計的手法を用い、より科学的・合理的な発生事象の根本的原因究明を行い、不良品等が発生しないような改善策を考えること。不幸にして不良品を発生させた場合でも、是正措置や予防措置 (CAPA) を適切に実施し知識を積み上げることが重要である。なお、GMP省令改正 (2020年11月パブコメ、2021年8月1日施行) 第15条逸脱管理条項では、「逸脱管理」としてのCAPA管理が新規に制度化された。作業者自身が日々の作業の中で工程の僅かな異常や逸脱を先取り予見し、直ちに上司に報告が出来るような指導や教育訓練、そしてそのような職場のコミュニケーション、風土作りが益々重要となる。
 本セミナーでは医薬品製造過程における「ヒューマンエラー・逸脱事例や未然防止策」について、特に重要となる教育訓練や手順書・文書管理、リスクマネジメントや教育訓練の観点から、これまで実際に発生した製剤、製薬現場でのヒューマンエラーによる事故・事例を検証しながら解説する。
 また最近発生した「爪水虫治療薬に睡眠導入剤が混入」 (K化工) 、及びT製薬での異品種錠剤混入による製品回収と行政処分・第三者委員会調査報告書から読み取れる、ヒューマンエラー発生の根本的発生原因についても検証する。

  1. GMPの目的とヒューマンエラーの防止
    1. GMPの3原則
    2. ヒアリハットとハインリッヒの法則
    3. 逸脱・変更管理とは
    4. 具体的なトラブル事例と対策
      • 製造指図書・記録書の不備
      • 不良品の取扱いの間違い
      • 機器の取扱いの誤り
      • 包装工程捺印不備等
      • 連続運転による加熱事故
    5. 「爪水虫治療薬への睡眠導入剤の混入」 (S化工) 、「T製薬での異品種混入の事故」は何故発生したか? 根本原因と対策
    6. GMP省令改正 (2021年8月) 第15条におけるCAPAによる逸脱管理
  2. 正しい標準設定と教育訓練、職場環境について
    1. 正しい標準設定と基準
    2. 教育訓練の実効性の評価、教育
    3. ヒューマンエラーをなくすための効果的な教育訓練について
    4. 品質を向上させるための意識付けと職場環境作り
  3. ヒューマンエラー防止のための文書化
    1. GMP文書・記録の必要性
    2. 国内法規制が求める文書管理
    3. 海外法規制の要請する手順書・記録書
    4. 文書監査におけるヒューマンエラー
    5. コンピューター化システムにおける文書管理と逸脱防止
    6. データインテグリティの不備と文書管理
    7. 手順書・製造記録の不備と3極当局指摘事例
  4. 逸脱事例と未然防止策
    1. 逸脱とは
    2. 逸脱のリスクマネジメントの重要ポイント
  5. 記録の重要性とヒューマンエラーの防止 (現場事例の検証)
    1. 記録の重要性について
    2. SOPの必要性と記載事例
    3. 生産現場におけるヒューマンエラーの要因別分類と防止策 (人間の介在とミスの発生)
      • 「ボタンの押し間違い事故」 (ボタンの掛け違い) にみる発生要因分析と対策
  6. 原薬・製剤・包装工程における逸脱管理と品質確保
    1. 目的と対応
    2. ヒューマンエラー発生の原因と対応
      • ソフト、ハード両面から
        • 更衣室で着衣の状態確認
        • 原料のサンプリングミス
        • クリーンルームの排水口の不備
        • 蛍光灯のカバー
        • 木製の作業台
        • 品質管理 (天秤、洗浄瓶のラベル管理)
        • 封緘用テープの剥がれ事故と原因
        • 個装箱「捺印なし」混入事故による回収
        • 点滴静注用製剤外袋内毛髪混入
        • バイアル瓶の中にガラス片が混入
        • 封緘証紙浮き上がり
      • その他の逸脱事例
        • 仕込み間違い、バルブ操作ミス、温度管理逸脱
        • 毛髪・異物等・金属異物・ガラス片等混入
        • 設備異常、作業エラー
        • 異品種混合:他社品錠剤、A錠中のB錠剤回収
        • 洗浄不良 (ヒューマンエラー、SOP不良)
        • 錠剤割れかけ、錠剤剥離、破損事例
        • 含量低下、造粒異状
        • 個装捺印なし苦情
    3. 教育面での対応 (正社員以外も含めて)
      • 品質システム不備によるヒューマンエラー
    4. 全社的対応の必要性
  7. PQS活動と連動した品質リスクマネジメント
    1. 品質リスクマネジメントシステム (QRM) とヒューマンエラー・逸脱防止
    2. 製品ライフサイクルにわたる継続的な品質改善と品質文化の醸成
      (一部、内容変更の場合あり)

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/1 専門の知識をもたない初級担当者のためのCTD-Qのまとめ方 (入門講座) オンライン
2024/4/2 メディカルライティング講座 (初級・中級) オンライン
2024/4/2 メディカルライティング講座 (初級) オンライン
2024/4/3 洗浄バリデーションの基礎とQ&Aから見る注意点 オンライン
2024/4/3 眼科DDS開発動向とその低侵襲化技術 オンライン
2024/4/3 動物用医薬品開発のための承認申請のポイントと再審査申請及び当局対応 オンライン
2024/4/3 無菌製剤工場の製造プロセスと設備・施設設計のポイントと注意点 オンライン
2024/4/4 洗浄の基礎と高品質洗浄達成の総合知識 オンライン
2024/4/4 医薬品開発における事業性評価・TPP運用 オンライン
2024/4/4 吸入粉末剤開発・評価のノウハウと核酸創薬への展開 オンライン
2024/4/4 バイオ医薬品の原薬製造における外来性感染性物質のクリアランスと安全性試験 オンライン
2024/4/5 バイオ医薬品におけるダウンストリーム工程開発と製造のためのバリデーションの注意点 オンライン
2024/4/5 希少疾患における事業性評価の考え方と注意すべきパラメーター オンライン
2024/4/5 改訂版ICH Q5A (R2) に求められる試験概要と次世代シーケンシング (NGS) を利用した細胞培養管理 オンライン
2024/4/5 GMP文書および記録作成と手順書改訂時における具体的な品質照査 (レビュー) オンライン
2024/4/5 リアルワールドデータ (RWD) と分散型臨床試験 (DCT) /デジタルバイオマーカー (dBM) の活用・事例 オンライン
2024/4/5 半導体の洗浄技術の基礎、付着物の有効な除去とクリーン化技術 オンライン
2024/4/8 医薬品開発における安定性試験の実施計画と有効期間の設定、データの取り方、まとめ方 オンライン
2024/4/8 フロー合成・連続生産・マイクロリアクター/スケールアップコース (2日間) オンライン
2024/4/8 医薬品開発における臨床薬理試験の計画作成と進め方 オンライン

関連する出版物

発行年月
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/9/30 液体または蒸気による洗浄技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/9/30 液体または蒸気による洗浄技術 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/5/30 コンタクトレンズ用洗浄・殺菌消毒剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/5/30 コンタクトレンズ用洗浄・殺菌消毒剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2013/11/28 正しいALCOA原則・実践から治験Quality Managementと適合性調査
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/5/31 在宅でのCDTM(共同薬物治療管理)の実践と薬局・薬剤師の次世代モデル
2013/5/30 新薬開発にむけた臨床試験(第I~III相臨床試験)での適切な投与量設定と有効性/安全性評価
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書
2013/3/27 医薬品・食品包装の設計と規制・規格動向 - 品質・安全・使用性向上のために -
2013/2/27 リスクマネジメント・CAPA(是正措置・予防措置)導入手引書