第1部 治験の効率化のためのクオリティーマネジメントの構築
~これからのQC及びQA体制とは?~
(2013年10月23日 10:30〜12:45)
FDA及びEMAでは、最近の傾向としてリスクマネジメント手法を取り入れたInspectionを導入しており、また、モニタリング業務にもリスクマネジメント手法を推奨している。日本の治験の品質を担保するためのシステムとして、QCシステム及び監査を含めたQAシステムをどのように構築すれば良いのか?。現在の日本におけるQCとQA (監査含む) の問題点を考察しながら、将来どのように治験のQAシステム (QMS) を構築すべきかの指針を提供することを趣旨とする。
- 臨床試験におけるリスクマネジメントを取り巻く海外の状況 (欧米)
- FDAの状況
- EMAの状況
- 日本における今後の治験のQCとQAのあり方
- 日本における治験の品質保証システムの現状
─ 内資系企業における治験の品質保証システム
─ 外資系企業 (欧米) における治験の品質保証システム
- 日本における治験のQCシステムの現状と今後の課題
─ 治験のQCシステムの現状
- リスクマネジメント
- リスクアセスメント
- オーバークオリティー
─ QCシステムの今後の新しい展開
- QMS (クオリティーマネジメントシステム)
- 日本における治験のQAシステムの現状と今後の課題
― 治験のQAシステムの現状
- CAPA
- 監査の二重責任の原則
- 品質保証システム
― QAシステムの今後の新しい展開
第2部 A L C O A原則・実践事例
~原資料マネジメントとオーバークオリティの考察~
(2013年10月23日 13:00〜14:30)
国内で米国食品医薬品局 (FDA) のGuidance for Industry “Computerized Systems Used in Clinical Investigations”が提唱するALCOAというキーワードが紹介されたのは、2009年のCRCと臨床試験のあり方を考える会議 (以下、あり方会議) である。このALCOA原則への対応は、2011年より本格化し、治験依頼者および医療機関の双方で啓発活動が活発化している。
一方で、ALCOA原則の認知は進んだものの、臨床現場での実践は、効率化からは逆行し、混乱を来しているケースが目立つようになった。そこで、今回は原資料マネジメントの歴史を振り返り、事例を紹介しながら、施設における具体的方策を検討したい。
はじめに
- 原資料マネジメントの歴史
- ALCOAの現状
- Attributable (帰属/責任の所在が明確である:署名)
- Legible (判読、理解できる)
- Contemporaneous (同時である:情報は観察、評価された時点で記録)
- Original/ Accurate (原本である/正確である:転記など等による誤りが無い)
- Complete/ Consistent (完結している/矛盾がない)
- Enduring/ Available when needed (永続的である/必要時に取り出せる)
- ALCOAの実践にむけて
- ALCOA原則に則った原資料マネジメント
- 病歴
- 記録間で矛盾がある際の対応
- 保険病名の記載・対処法
- 併用薬
- 併用薬のCRFへの転記
- 用法用量に関する記載
- 有害事象
- 看護記録
- メモへの対応
- 測定値
- 測定方法と記載
- 自動測定機器
- 感熱紙の保管
おわりに
第3部 PMDAによるGCP適合性調査の傾向と対応
(2013年10月23日 14:45〜16:30)
PMDAによるGCP適合性調査の目的や調査傾向を理解することは調査を受ける場合のみならず、治験推進の過程においても重要である。今回のセミナーでは、臨床 (CTDモジュール5) に対する調査について治験依頼者の視点で調査傾向の解説を行い、準備等に関する情報を提供する。
- GCP適合性調査の知識
- 適合性書面調査とGCP実地調査の目的
- 信頼性確保のための基準
- GCP適合性調査のスケジュール
- PMDAの調査の視点
- 調査対象試験、医療機関、症例の選定
- 調査に係る提出資料 (申請時、調査直前)
- GCP適合性調査の実績から見る調査の傾向
- 治験依頼者における適合性書面調査とGCP実地調査
- 実施医療機関におけるGCP実地調査
- 海外調査
- GCP適合性調査の準備
- 社内調整 (対応方針の決定等)
- 調査に係る提出資料 (申請時、調査直前) の作成
- 実施医療機関との調整
- 新医薬品GCP実地調査・適合性書面調査チェックリストの活用方法