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バイオ (抗体) 医薬品CMC特別セミナー

バイオ (抗体) 医薬品CMC特別セミナー

~細胞プロセスの改良/強化・生産向上法と多様性への対応 / 申請をふまえた品質・規格・特性試験 / タンパク精製のプロセス開発、工業化とタンパク質特有の制約事項~
大阪府 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、バイオ(抗体)医薬品について、後続品の承認申請戦略と承認取得の事例、細胞プロセスの改良/強化・生産向上、品質・規格・特性試験の実際、制約事項を詳解いたします。

開催日

  • 2011年5月30日(月) 10時30分 17時35分

受講対象者

  • 医薬品の製造、分析の技術者、研究者

修得知識

  • バイオ後続品の承認申請戦略
  • 国産初ヒトエリスロポエチン後続品の承認取得の事例
  • タンパク質薬品生産における細胞プロセスの改良/強化・生産向上法と多様性への対応
  • 申請をふまえたバイオ医薬品の品質・規格・特性試験の実際
  • バイオ原薬の製造技術と工業化
  • タンパク精製のプロセス開発、工業化とタンパク質特有の制約事項

プログラム

第1部 バイオ後続品の承認申請戦略 (10:30~12:00)

~国産初ヒトエリスロポエチン後続品の承認取得を振り返って~

 完全無血清培養法により製造する遺伝子組換えヒトエリスロポエチン製剤の製造販売承認を、国産初のバイオ後続品として取得した。
 本講演ではガイドラインに則して、バイオ後続品の承認申請戦略を考えてみたい。

  1. バイオ後続品のねらい目
    • 動物成分由来の病原体混入リスクの低減化⇒安全無血清培養法
    • 製造プロセスのコストダウン⇒シングルユース・リアクターの活用等
  2. 品質特性の確認
    • 既承認薬の特性解析の詳細な検討
    • 自社品との徹底的な性能比較
  3. 非臨床データの確認
    • バイオ後続品と新薬開発に必要な試験項目の違い
    • 既承認薬とのin vitro、in vivo比較試験の実施
  4. 臨床データパッケージの構成
    • 新薬開発とバイオシミラー型臨床開発の違い
    • 医薬品医療機器総合機構 (PMDA) との治験相談の進め方
  5. 第Ⅰ相試験
    • バイオ後続品としても、治験を進めるのに必要な第一ステップ
  6. 臨床薬理試験
    • 患者さんのPKデータの取得をいかに進めるか?
    • 対照薬との比較PK試験の成立条件設定が重要
  7. 第Ⅱ/Ⅲ相二重盲検比較試験
    • 試験デザインの策定が肝要→治療実態の把握 (治療ガイドラインの適用と同等性評価との調整)
  8. 対照薬の入手
    • 既承認薬入手の難しさ→製薬協ルールは?
    • 市販薬の治験薬仕立ての問題点
  9. 長期試験
    • 長期間投与の安全性に対する信頼をいかに確保するか?
  10. バイオ後続品の効能
    • 既承認薬における複数効能への対応
  11. 製造販売後調査
    • 製販後の安全性プロファイル調査・分析⇒医療現場の信頼獲得
  • 質疑応答・名刺交換

第2部 タンパク質薬品生産における細胞プロセスの改良/強化・生産向上法と多様性への対応 (12:40~14:10)

 本講演では、タンパク質薬品生産に多用されているChinesehamster ovary (CHO) 細胞を中心として、細胞構築プロセスを含むプロセスの改良/強化手法の紹介や、翻訳後修飾において必然的に生じる分子多様性について、その変動要因や細胞培養条件等を総括し、細胞工学/細胞培養プロセスの今後の方向性について論じる。

  1. 動物細胞の産業応用
  2. 細胞培養の歴史
  3. 細胞の構造と機能
  4. 細胞培養法の実際
    1. 接着性と浮遊性
    2. 細胞培養における特徴
    3. 継代培養操作
    4. 培地設計
  5. 細胞の入手、保存、輸送
  6. 細胞培養の解析法
  7. 細胞培養のカイネティックス (増殖速度論)
  8. 細胞培養の培養方法
  9. リアクター形式
  10. 剪断力と培養槽設計
  11. 培養形式と生産性
  12. 溶存酸素の重要性
  13. 環境因子の重要性
  14. 細胞工学的取り扱い
  15. 大量生産の実例
  16. 培養に関わる因子
  17. 高生産実現のためのストラテジー
  18. 翻訳後修飾プロセスとは
  19. 糖鎖とは
  20. 培養条件と糖鎖修飾
  21. 糖鎖制御に関する現状の問題点
  22. 翻訳後プロセス改善と生産性向上
  • 質疑応答・名刺交換

第3部 申請をふまえたバイオ医薬品の品質・規格・特性試験の実際 (14:25~15:55)

 バイオ医薬品の品質評価は、日米EU医薬品規制調和国際会議ガイドラインQ6B (ICH Q6B) の内容に従って実施される。
 バイオ医薬品は翻訳後修飾による分子多様性・不均一性を持つことから、低分子化合物とは異なった分析技術も必要となる。
 承認申請で要求される内容をガイドラインから読み解いて理解し、医薬品の「有効性」「安全性」を保証する科学的根拠とするための試験設定の際の考え方や、その分析技術について紹介する。

  1. バイオ医薬品の品質評価の概要
    1. バイオ医薬品とは
    2. バイオ医薬品 (原薬・製剤) の特性解析および品質試験設定 (ICHQ6B)
  2. バイオ医薬品分析技術の紹介
    1. 申請のための分析法バリデーションの各分析能パラメータと実施方法
    2. 品質評価試験 実施事例
      • 確認試験
      • ペプチドマップ
      • グリカンマップ
      • SDS-PAGE
      • 陽イオン交換クロマトグラフィー
      • 純度試験
      • ゲルろ過クロマトグラフィー
      • キャピラリー電気泳動
      • 力価試験
      • ELISA法
      • 細胞バイオアッセイ
  • 質疑応答・名刺交換

第4部 バイオ原薬の製造技術と工業化 (16:05~17:35)

~タンパク精製のプロセス開発、工業化とタンパク質特有の制約事項~

 遺伝子組換え細胞の培養~タンパク精製のプロセス開発、工業化に関して事例を交えながら解説を行いたい。
 タンパク質特有の制約事項などバイオ原薬製造の特徴を把握できるように説明を行う予定です。

  1. はじめに
  2. 製造プロセス設計
    1. 製造プロセス設計とは
    2. バイオ医薬品開発と関連法規
    3. バイオ原薬開発のストラテジー
    4. 抗体製造プロセスの紹介
  3. 製造工程における品質管理
    1. CQAアプローチ
    2. パラメータの設定
  4. 製造プロセスの最適化
    1. 培養プロセスの最適化
    2. 精製プロセスの最適化
    3. 弊社事例紹介
  5. 製造設備のバリデーション
    1. GMP要求事項
    2. GMP対応製造設備のバリデーション
  6. 弊社製造所紹介
    1. タンパク質製造受託内容
    2. 多目的バイオ原薬製造施設の紹介
  • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 毛利 善一
    RM開発アドバイザー
    代表
  • 大政 健史
    徳島大学 大学院 ソシオテクノサイエンス研究部
    教授
  • 岩田 美紀
    (株)住化分析センター 医薬事業本部 バイオ技術センター
  • 勝村 泰彦
    旭硝子(株) ASPEX事業推進部 開発センター
    主席

会場

新梅田研修センター

本館8F 805号室

大阪府 大阪市 福島区福島6-22-20
新梅田研修センターの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 52,500円 (税込)
複数名
: 43,000円 (税別) / 45,150円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

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