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AIによる合成法探索とその記述子設計・スパースモデリング活用

AIによる合成法探索とその記述子設計・スパースモデリング活用

オンライン 開催

開催日

  • 2021年10月15日(金) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部. AIを用いた化合物生成モデル並びに合成可能性の探索

(2021年10月15日 10:00〜12:00)

 AI分子生成モデルを用いた創薬や新材料開発が活発化している。強化学習やGAN,VAEといった様々な手法が取り沙汰されているが、現実的な課題として、生成構造の局所化や合成困難な化合物が多く散見される。とりわけ合成可能性については注意を払う必要があり、様々な解決方法が提示されている。
 目的に応じて化合物の生成モデルは異なるが、本講演では、合成しやすさを考慮した様々な生成モデルの紹介を行う。また、近年種々の逆合成予測ツールが登場し、誰もが合成可能性を考慮しやすい環境が整いつつある。化合物の生成モデルへの適用の可能性も含め、こういったツールについても言及する。

  1. 化合物の生成とは
  2. AI以外の化合物生成手法
    1. コンビケム
    2. 母骨格、置換基による組合せ
  3. AIによる化合物生成モデル
    1. 強化学習
    2. GAN
    3. VAE
  4. 合成可能性
    1. 合成可能性の指標
    2. 合成可能性を考慮した化合物生成モデルの構築
  5. 逆合成予測ツール
  6. まとめ
    • 質疑応答

第2部. AIを用いた合成法・触媒開発における記述子設計の留意点と活用事例

(2021年10月15日 12:45〜14:45)

 近年、合成法・触媒開発においてAIを用いた研究開発が進められている。AIによって予測性能の高いモデルを構築するためには、均質な実験データの取得・収集と同様に、記述子の準備・選択が重要である。また、準備した記述子をそのまま用いるだけではなく、記述子間の相関関係を調べて取捨選択したり、スケーリングなどの前処理を実施する必要もある。
 この講座では、これまでの合成法・触媒開発研究で用いられた記述子を紹介するとともに、新しい記述子の設計、機械学習のための前処理において留意すべき点、さらに実際の予測モデル構築事例などについて解説する。

  • 機械学習に適した記述子についての考え方
  • 次元の呪い
  • 合成法・触媒開発で用いられる記述子の紹介
  • 新しい記述子設計について
  • 機械学習のための前処理における留意点
  • 特徴量エンジニアリング
  • 記述子間の相関関係
  • 入出力間の相関関係
  • 特徴量選択
  • 予測モデル構築事例
  • 質疑応答

第3部. スパースモデリングによる、特徴量抽出とマテリアルズインフォマティクスにおける活用方法

(2021年10月15日 15:00〜17:00)

 本講演では、マテリアルズインフォマティクスの有効なアプローチの一つであるスパースモデリングの活用方法について講演する。効率的な材料探索において、重要になるのは、材料の機能や性質と関係のある重要な特徴量をどのように効率的に抽出するかが重要になる。
 そこでこれまでの事前知識を用いて特徴量を選択する、もしくは、画像などの高次元データから重要な特徴量を自動的に推定するといった目的において、スパースモデリングが重要な役割を果たす。スパースモデリングは、大量の高次元データから恣意性なしにそのデータの背後にある仮説 (モデル) を系統的に導くデータ解析を可能にし、応用が進んでいる統計学/機械学習の枠組みである。本講演では、マテリアルズインフォマティクスにおけるスパースモデリングの応用事例を用いながら、マテリアルズ・インフォマティクスにおける活用法について解説する。

  1. スパースモデリングの基礎
    1. データ駆動科学とスパースモデリング
      • マテリアルズインフォマティクスとデータ駆動科学
      • データ洪水がもたらす科学の質的変化
      • スパース化による仮説・検証ループ
    2. 機械学習の基礎:分類と回帰
      • 機械学習入門 – 分類を例として –
      • 汎化性能と交差検定法による評価
    3. スパースモデリングの基礎
      • スパースモデリング=変数選択
      • スパースモデリング手法:Pythonによるプログラムとともに
      • スパースモデリングによるデータからの特徴量学習
      • 少数データにおける解析の注意点
  2. スパースモデリングによるマテリアルズインフォマティクス
    1. リチウムイオン電池の電解液材料探索への応用
      • マテリアルズインフォマティクスによる蓄電池研究の現状
      • 計算科学による電解液探索へのアプローチ
      • 記述子をコントロールした機能予測
    2. 高収率なナノシート合成開発への応用
      • 高収率なはく離を実現する指針の確立
      • 未知な系で最少実験数による高収率合成の実証
      • 少数データにおける、線形モデルを用いる有用性について
      • 特徴量学習を取り入れたスパースモデリングへの展開について
    • 質疑応答

講師

  • 向田 志保
    三井化学株式会社 DX推進本部 DX企画管理部
    主幹研究員
  • 矢田 陽
    国立研究開発法人 産業技術総合研究所 触媒化学融合研究センター デジタル駆動化学チーム
    研究チーム長
  • 五十嵐 康彦
    筑波大学 システム情報系
    准教授

主催

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  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
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  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

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