3極GMP・局方における
精製水/注射用水の品質要求レベル差異と微生物モニタリング
~急速に進む国際調和と微妙に異なる要求差異の把握~
東京都 開催
会場 開催
概要
本セミナーでは、第十六改正日本薬局方、PIC/S、ICHなど製薬用水に関連する規制について解説し、要求される品質レベルの差異、汚染防止、査察での指摘事例について詳解いたします。
開催日
-
2011年5月25日(水) 10時30分
~
16時30分
修得知識
- 第十六改正日本薬局方を踏まえた3局の製薬用水/注射用水の品質レベル差異と微生物モニタリング
- 製薬用水/注射用水における3極GMP要件・微生物汚染防止と査察での指摘事例
- 第16改正日本薬局方における製薬用水に関する規定の品質管理に関する最近の動向
- GMP適合性調査への準備・対応
- FDA査察・EMA査察への準備・対応
プログラム
第1部
日局16改正を踏まえた3局の製薬用水/注射用水の品質レベル差異と
微生物モニタリング
近年における薬事法の改正後、改正GMPが施行され、また欧州ではEU Annex 1 GMPの改正、FDAのProcess Validationの指針などが次々と発出され、 2010年12月には、無菌操作法による無菌医薬品製造指針改訂版が厚生労働省事務連絡として発出され、その中の参考情報A2に「製薬用水」が記載されている。
さらに、FDAが PICS への加盟が承認され、2011年1月1日から正式加盟国となったことも含め、厚生労働省では、PICS加盟への推進を進めようとしてきている。
また、 ICH の PDG のメンバーであるEP, USP, JPおよびオブザーバーの WHO では、三局およびWHOを含めた国際的局方調和に向けた努力が進展しつつある。
最近の国際会議の場では、生物製剤の大きな進展が発表され、その中でも製薬用水の品質が他の製剤の品質と同じであるべきかどうかの議論も出始めている。
近年はアジアの経済発展に伴う中国やインドなどの急速な医薬品および原薬製造量の拡大に伴う偽薬という粗悪医薬品の流入が問題となっており、三局における国際的連携が喫緊の課題となっている。
それらの国際化に伴う課題と改訂を踏まえて、医薬品原料の中で重要な位置を占める「製薬用水」の意義と留意点を解説する。
- 日本薬局方第16改正における製薬用水関連の変更内容
- 三局における相違点と重要管理項目
- 国際調和に向けた方向性と製剤別の製薬用水の選択
- バルク水とボトル入り水の限度値
- 導電率とTOCによる水質管理上のモニタリングと留意点
- 製薬用水設備の設計留意点
- 無菌医薬品製造指針とJP16の参考情報における相互関係
- PAT の適用とその重要性
- 注射用水製造工程の衛生微生物学的評価
- 製薬用水システムの微生物に対する処置基準値
- 微生物モニタリング
- 検出菌の性状検査
- 各種の微生物を死滅させるために必要な殺菌線量
※注
培地充填試験法の規格値の見直し (ISO13408, PDA, JP16で改訂)
JP16で、各条改正に合わせて参考情報の見直し:医薬品の試験に用いる水規定
通則20「医薬品等の試験に用いる水は、試験を妨害する物質を含まないなど、試験を行うのに適した水」と改正。
第2部
製薬用水/注射用水における3極GMP要件と査察での指摘事例
査察において、「液剤及び固形製剤の製造で使用する精製水システムがバリデートされておらず、有害微生物について規格へ恒常的に適合しており、実施しているサンプリング頻度が正当であることを立証していなかった。」は代表的な警告書です。
本講座では、査察への対応及びバリデーションの進め方にポイントを置いて解説します。
- 日本薬局方/USP/EP (欧州薬局方) の規制動向
- 第16改正日本薬局方における改正のポイント
- 参考情報「製薬用水の製造管理と品質管理」
- 三極の相違点
- 製薬用水の製造方法
- 注射用水の製造
- 医薬用水製造の重要工程の留意点
- 製薬用水製造設備
- 医薬品企業から見た最新の水処理設備適応事例
- ユースポイントの設計基準
- 腐食
- デッドレッグ
- 製薬用水システムのバリデーションと変更管理
- システム設計のバリデーションのポイント
- DQ適格性
- システム・バリデーション
- バリデーションの進め方
- 製薬用水の日常管理
- 微生物のアクションリミットを決める
- アクションレベルとアラーレベルの考え方
- 製薬用水の微生物管理における留意点
- 水から検出される微生物について
- 水処理装置の設計バリデーション
- 製造用水装置系各部の留意点
- 三極当局の指摘事項の傾向と対策
講師
村上 大吉郎 氏
平原エンジニアリングサービス 株式会社
顧問
人見 英明 氏
合同会社 ヒトミライフサイエンス研究所
主催
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