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包装設計におけるヒートシール技術

包装設計におけるヒートシール技術

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、包装におけるヒートシールの基本原理から、材料挙動・条件設定・評価方法・不良要因の見極めまで、実務で必要となる基礎と応用を体系的に整理いたします。

配信期間

  • 2026年3月13日(金) 12時30分2026年3月23日(月) 16時30分

お申し込みの締切日

  • 2026年3月13日(金) 12時30分

修得知識

  • ヒートシールの基本プロセス
    • 溶融
    • 融着
    • 冷却
  • PE/PPなど素材別のシール挙動と条件設定の考え方
  • シールカーブや評価データの基本的な読み解き
  • 不良モードの原因推定のポイント
    • 密封不良
    • 強度ばらつき等
  • 新素材でのシール設計における注意点
    • モノマテ
    • 再生材

プログラム

 近年、モノマテリアル化・紙化・再生材利用など素材側の変化が進む中で、ヒートシールは従来以上に“設計力”が求められる技術となっています。
 本セミナーでは、包装におけるヒートシールの基本原理から、材料挙動・条件設定・評価方法・不良要因の見極めまで、実務で必要となる基礎と応用を体系的に整理します。PE・PPの融着挙動の違いやシールカーブの考え方、冷却条件の重要性、紙化包材で増えている不良事例など、現場で直面しやすい課題を噛み砕いて解説します。

  1. ヒートシールの基礎
    1. 包装におけるヒートシールの役割
    2. 多層フィルム構造と各層の機能
    3. シール層材料の特徴
      • PE
      • PP
      • EVA
    4. 「ヒートシール」と「接着」の違い (熱融着と接着剤の違い)
  2. ヒートシールの原理と材料挙動
    1. ヒートシール時の加熱・溶融・冷却固化プロセス
    2. 分子鎖の拡散・融着のメカニズム
    3. PE・PPの融着・結晶化挙動の違い
    4. 再生材・バイオ素材使用時の挙動変化
    5. 開封性と密封性の関係
  3. ヒートシール条件の最適化
    1. 温度・圧力・時間の設定と考え方
    2. ヒーター温度とフィルム到達温度の違い
    3. シールカーブ (強度/温度) の読み方
    4. ヒートシール後の冷却条件が品質に与える影響
    5. ライン速度と再現性の確保
  4. ヒートシールの検査・評価方法
    1. ピール強度試験
      • JIS
      • ASTM
    2. 密封性試験
      • バブル法
      • 真空漏れ
    3. 外観検査
      • しわ
      • ムラ
      • 異物
    4. 断面観察
      • 破面
      • 融着状態の確認
    5. DSCによる熱特性評価
    6. 非破壊検査
      • 赤外線
      • 超音波
    7. AI画像検査によるシール外観の自動判定
  5. ヒートシール不良と原因分析
    1. 密封不良の主因
      • 異物
      • 冷却不足
      • 紙表面粗さ
    2. 強度ばらつきが発生する要因
    3. 過剰ヒートシール/不足ヒートシールの典型パターン
    4. 外観異常
      • しわ
      • 光沢ムラ
      • 変形
    5. 紙化・再生材で増える不良
    6. 不良原因の特定・再現方法
  6. 環境対応・新素材時代のヒートシール設計
    1. PE単層 (モノマテリアル) 構成におけるヒートシール課題
    2. PPモノマテリアルの結晶化とヒートシール領域の狭さ
    3. 紙コート層の粗さ・吸湿性による密封性変化
    4. 再生材混合による融点分布とシール安定性
    5. 補足
      • 代替接合技術の概要
        • 超音波
        • RF
        • 低温圧着
  7. 今後のヒートシール技術に求められる視点
    1. ヒートシールとリサイクル設計の関係
    2. 欧州規制 (PPWR) ・業界ガイドライン (CEFLEX等)
    3. ヒートシールを“設計要素”として捉える視点
    4. 包装の環境対応とヒートシールの重要性
    • 質疑応答

講師

  • 内村 元一
    株式会社パックエール
    代表取締役

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)
複数名
: 40,000円 (税別) / 44,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 40,000円(税別) / 44,000円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 80,000円(税別) / 88,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 120,000円(税別) / 132,000円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 160,000円(税別) / 176,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 190,000円(税別) / 209,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

アーカイブ配信セミナー

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  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2026年3月13日〜23日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は別途、送付いたします。

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