技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

真空技術の基本と機器運用のポイント

電子デバイス開発・製造向け

真空技術の基本と機器運用のポイント

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、真空プロセスの基礎から解説し、薄膜・エッチングプロセス構築のポイントを詳解いたします。

開催日

  • 2025年11月14日(金) 10時00分17時00分

修得知識

  • 電子デバイスの開発や製造に必要な真空技術の基礎
  • 真空技術を実現するための真空ポンプ、真空計、真空部品および真空システムの基礎
  • 電子デバイスの作製に必要な薄膜技術
  • 薄膜形成技術、薄膜加工技術の基礎となる真空技術と真空装置
  • 電子デバイスの作製に必要なプロセスプラズマの基礎と装置
  • 電子デバイスの作製に必要な真空分析技術と装置

プログラム

 昨今の世界情勢からシリコン半導体デバイスの国内生産回帰は大きな流れとなり、その開発・製造技術の基盤である真空を取り扱うことのできる技術者が慢性的に不足している。また、シリコンを中心とした電子デバイスのみならず、ワイドギャップ半導体デバイスおよび LED、CMOSセンサ、太陽電池などのフォトニクスデバイス、MTJ センサを使用した MRAM 製造などのスピントロニクスデバイスも急速に開発・製造が進んでいる。ここでも真空技術者が必要で期待が大きい。
 今回の講習会は、これらの電子デバイスの開発・製造現場に従事する真空技術者を育てるための入門講座である。開発・製造現場で使用されている真空技術および真空装置に関して広く解説をおこなうとともに、長く真空産業機器の技術者としてお客様と一緒に種々の工場を立ち上げて来た講演者の経験を活かし、現場の視点から深く掘り下げたコツを解説する。

  1. はじめに
    1. 電子デバイスを構成する薄膜技術
      • なぜ薄膜が必要なのか?
    2. 薄膜とは? 薄膜形成と真空技術 (ドライプロセス)
    3. 真空技術の特徴と用途
    4. ノーベル賞と真空技術
      • 新規デバイスの登場と真空技術
  2. 真空技術の基本
    1. 真空とは?
      • 産業で取り扱う「真空」の定義
    2. 圧力とは?
      • 真空の程度を表す指標である圧力_大気圧は変動する
    3. 真空の分類
    4. 真空下での気体の挙動と特徴
    5. 平均自由行程と粘性流・分子流
    6. 超高真空の必要性と分子の入射頻度
    7. ガス流量を考える
      • 安定したガス流用制御技術
  3. 真空技術の電子産業応用
    1. 電子産業と真空技術
    2. 純度を確保するためのガス配管管理
      • サイクリックパージ
    3. 真空充填技術
      • 液晶注入
    4. 清浄表面の確保と真空
      • クラスター装置の設計指針
    5. 成膜時の膜純度確保と真空
      • 到達圧力の影響
    6. CVD原料の蒸発速度と飽和蒸気圧
    7. 低温プラズマプロセスを実現する真空
    8. 低蒸気圧の化学物質を取り扱う真空装置の設計
  4. 真空を作る・測る
    1. 真空容器
    2. 真空ポンプ
    3. 真空計
    4. 真空部品
    5. 真空システム
  5. 薄膜形成技術と装置1: PVD スパッタリング
    1. 真空蒸着技術と装置
    2. 真空蒸着でなぜ真空が必要か?
    3. イオンプレーティング技術と装置
    4. スパッタとは?
    5. スパッタ技術と装置
    6. スパッタが薄膜開発・製造に使用されている理由
      • なぜ密着性の良い薄膜が得られるのか
    7. プロセスプラズマの基礎
    8. 絶縁体膜形成に使用される高周波スパッタリング
      • セルフバイアスの発生メカニズム
    9. プレーナマグネトロンスパッタ技術
    10. バイアススパッタ技術
    11. リアクティブスパッタ技術
    12. スパッタリフローおよびフロースパッタ技術
    13. PVDシステム構築のポイント
  6. 薄膜形成技術と装置2: CVD, ALD
    1. CVDの特徴と必要性
    2. 化学反応速度論の基礎
    3. CVDプロセスの解析
      • アレニウスプロット
    4. 表面反応律速領域の確認方法
    5. CVDプロセスウインドウの設計
    6. 良好なカバレッジや結晶特性を得るためには
    7. CVD装置の設計
      • クラウジウス – クラペイロンプロット
    8. 励起状態を経由するCVD技術と装置 (プラズマ支援CVD)
    9. ALD技術と装置
    10. CVD, ALDシステム構築のポイント
  7. 薄膜加工技術
    1. 反応性イオンエッチング (RIE) の必要性
      • 微細加工特性
    2. 種々のエッチング装置
    3. ドライエッチングの終点モニタ
    4. スパッタエッチングの特性と必要性
    5. ドライエッチングシステム構築のポイント
  8. 真空応用分析装置
    1. 電子顕微鏡技術と装置
    2. 集束イオンビーム (FIB) 技術と装置
    3. 質量分析技術と装置
    4. ラザフォード後方散乱 (RBS) と水素前方散乱 (HFS) 技術と装置
  9. まとめ
    • 今後の製造産業を考える
    • 質疑応答

講師

  • 関口 敦
    工学院大学 教育支援機構
    客員教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 180,000円(税別) / 198,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 210,000円(税別) / 231,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/9/17 電子機器の故障メカニズムと未然防止・故障解析のポイント オンライン
2025/9/17 伝熱の基礎と熱計算・温度計測のポイント オンライン
2025/9/19 ALD (原子層堆積法) の基礎とプロセス最適化および最新技術動向 東京都 会場
2025/9/22 防水規格 (IPX) と関連規格について オンライン
2025/9/25 AI時代におけるデータセンターの放熱・冷却技術とその課題 オンライン
2025/9/26 はんだ実装技術とその周辺技術のおさえどころならびにその主要な故障・対策 東京都 会場・オンライン
2025/9/26 電子機器・電子デバイスにおける熱設計・熱問題への対策ノウハウ オンライン
2025/9/29 ベーパーチャンバーの高熱伝導化、設計と実装技術 オンライン
2025/9/29 次世代放熱材料の開発動向と技術課題 オンライン
2025/10/6 AI時代におけるデータセンターの放熱・冷却技術とその課題 オンライン
2025/10/9 電子デバイス製造における真空および薄膜形成技術の基礎と応用 オンライン
2025/10/16 半導体材料と半導体デバイス製造プロセス オンライン
2025/10/17 電気・電子部品の故障・事故の対策技術と未然防止のテクニック オンライン
2025/10/17 伝熱、熱抵抗の基礎と熱計算・温度計測のポイント オンライン
2025/10/21 半導体材料と半導体デバイス製造プロセス オンライン
2025/10/28 TIM (Thermal Interface Material) 活用のための基礎知識と実際の使用例 オンライン
2025/12/10 電子機器における実践的な熱設計・熱対策技術 オンライン
2025/12/11 薄膜の剥離メカニズムと密着性の評価、改善手法 オンライン
2025/12/16 電子デバイスの製造のための真空・薄膜形成技術の基礎と応用 オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/9/27 プラズマCVDにおける成膜条件の最適化に向けた反応機構の理解とプロセス制御・成膜事例
2014/4/5 真空蒸着技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/4/5 真空蒸着技術 技術開発実態分析調査報告書
2014/2/15 3M〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/2/15 3M〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2013/11/25 電子ブック〔2013年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2013/11/25 電子ブック〔2013年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2012/5/20 エレクトロニクス分野へのダイヤモンド応用技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2012/5/20 エレクトロニクス分野へのダイヤモンド応用技術 技術開発実態分析調査報告書
2011/10/3 '12 コンデンサ業界の実態と将来展望
2010/10/1 '11 コンデンサ業界の実態と将来展望
2009/6/25 携帯端末 技術開発実態分析調査報告書
2009/6/25 携帯端末 技術開発実態分析調査報告書 (PDF版)
2009/5/20 日本電気と富士通2社分析 技術開発実態分析調査報告書
2009/5/20 日本電気と富士通2社分析 技術開発実態分析調査報告書 (PDF版)
2006/6/16 電気・電子機器の振動と温・湿度複合環境試験
1998/6/15 電子機器・部品の複合加速試験と信頼性評価技術
1991/3/1 光学薄膜技術
1986/12/1 耐ノイズ機器実装設計技術
1985/10/1 電子部品・電子装置の環境信頼性試験