技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

粘度の基礎と実用的粘度測定における留意点と結果の解釈

粘度の基礎と実用的粘度測定における留意点と結果の解釈

~粘度特性を引き出して正確な粘度測定を行うために~
オンライン 開催

視聴期間は2025年4月11日〜24日を予定しております。
お申し込みは2025年4月11日まで承ります。

概要

本セミナーでは、レオロジーの基礎から解説し、レオロジーデータを反応硬化の評価と制御に応用する技術について詳解いたします。

開催日

  • 2025年4月11日(金) 13時00分 2025年4月24日(木) 16時30分

受講対象者

  • 高分子溶液や微粒子分散系など液体材料を取り扱う技術者
  • これから液体材料を取り扱う方

修得知識

  • レオロジー (動的粘弾性) の基礎
  • 工業的実用液体の粘度測定に関する留意点
  • 材料特性を引き出すための測定プログラムの設定
  • 得られたデータの技術的な評価手法
  • 粘度特性を引き出すためのノウハウ
  • 客観性および再現性の高い粘度測定を行うためのコツ

プログラム

 液体の流動性を表す最も基本的な物理量は粘度です。粘度は、幾何学的条件が明確な流動場において定義された力学的物性値であり、この定義に基づいて測定器が構成されています。しかし、実際の測定を行ったとき、粘度計内で定義が前提とする流動が起こっているとは限りません。粘度計は定義通りの測定ができるように設計されており、装置として問題はないのですが、この観点に注意を払わなければならないのは測定者ということになります。粘度の測定者には、手順通りの測定を行っても信頼性の高いデータが得られないこともあり、誤りがなく測定がなされているかを判断する能力が求められることになります。
 本セミナーでは、工業的実用液体の粘度測定に関する留意点、材料特性を引き出すための測定プログラムの設定、得られたデータの技術的な評価手法について解説します。JISにも粘度計が規定されておりますが、必ずしも定義に基づいた測定法とはなっておりません。技術的には極めて有用であり、実用的には頻繁に活用されておりますが、正確な粘度測定のためにはあらかじめその条件を知っておく必要があります。JISの粘度計を使用する際の測定上の注意点についても触れます。

  1. 粘度の定義と粘度挙動の現象論
    1. 剪断流動と剪断速度
    2. 剪断応力
    3. 定常流動
    4. 粘度 (粘性率) の定義
    5. 非ニュートン流動
      1. 流動曲線
      2. 擬塑性流動
      3. ダイラタント流動
      4. 塑性降伏
    6. 時間依存性流動
      1. チクソトロピー
      2. レオペクシー
      3. 技術用語「チクソ性」と「構造粘性」の解釈
  2. 回転粘度計の種類とその選択
    1. 測定原理と幾何学
      1. 二重円筒型回転粘度計
      2. 円錐 – 平板型回転粘度計
      3. 平行平板型回転粘度計
    2. 装置の特徴とその選択
    3. 定常流動条件と粘度測定
  3. 円管内の流動
    1. ハーゲン – ポアズイユの法則
    2. 毛細管粘度計の測定原理
    3. 層流と乱流
  4. 粘度測定と温度制御
    1. 単純液体における粘度の温度依存性
    2. 円錐 – 平板型回転粘度計におけるギャップ調整と温度
    3. 粘性発熱
  5. 粘度測定の基本原理に関わる留意点
    1. 剪断流動場の一様性と試料間隙
    2. 壁面スリップとその補正
  6. 装置の特徴と測定精度に関わる留意点
    1. 試料の量と測定誤差
    2. 試料間隙の調整と誤差
    3. 装置の精度と測定条件
  7. チクソトロピー挙動の測定と評価
    1. 時間依存性を示す材料の粘度測定に関する装置選定
    2. チクソトロピー挙動の測定
    3. 剪断履歴の消失と平衡流動曲線
    4. チクソトロピー回復過程の測定
    5. 流動曲線と過渡応答
  8. 降伏挙動の測定と評価
    1. 粘度曲線と降伏応力
    2. 静的降伏応力の測定
    3. ストレススウィープ法による降伏応力の簡易測定
    4. 定常流動停止後の降伏挙動
    5. 固体内の応力分布とモールの応力円
    6. 降伏条件
    7. 不均一剪断場におけるビンガム流体の流動
  9. 工業的実用粘度測定における注意点
    1. 動粘度とその工学的意味
    2. JISに規定されている粘度測定
      1. 細管粘度計による粘度測定方法
      2. 落球粘度計による粘度測定方法
      3. 共軸二重円筒形回転粘度計による粘度測定方法
      4. 単一円筒形回転粘度計 (B型粘度計) による粘度測定方法
      5. 円錐-平板形回転粘度計 (E型粘度計) による粘度測定方法
      6. 振動粘度計による粘度測定方法
  10. 質疑応答

講師

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 34,400円 (税別) / 37,840円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,400円(税別) / 37,840円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

アーカイブ配信セミナー

  • 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
  • 視聴期間は10日間です。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/3/25 プラスチック用添加剤の適切な選定と材料の劣化・変色対策 オンライン
2025/3/25 ナノカーボン充填による高分子系複合材料の高機能化 オンライン
2025/3/26 プラスチックの疲労破壊と耐久性評価技術 オンライン
2025/3/26 プラスチックの難燃化技術の基礎と技術動向 オンライン
2025/3/27 ポリウレタンの基礎知識および応用展開と高機能化技術 オンライン
2025/3/27 騒音対策 (吸音、遮音) の考え方と音響メタマテリアルの遮音特性 オンライン
2025/3/27 粘度の基礎と実用的粘度測定における留意点と結果の解釈 オンライン
2025/3/27 高分子の相溶性と相分離および結晶化の基礎 オンライン
2025/3/27 シリコーン製品の基礎と用途・取り扱いのポイント オンライン
2025/3/27 プラスチック製品の強度設計に必要な材料力学 オンライン
2025/3/27 廃プラスチックのリサイクル最新動向 東京都 会場・オンライン
2025/3/28 高分子材料のレオロジー (粘弾性) の基礎と動的粘弾性測定 オンライン
2025/3/28 フェノール樹脂の基礎と応用のための組成物設計の実務知識 オンライン
2025/3/28 押出成形のトラブル対策 Q&A講座 オンライン
2025/3/28 光学樹脂における屈折率・複屈折の考え方とその測定・制御 オンライン
2025/3/28 固体高分子の破壊とタフニング オンライン
2025/3/28 チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法 オンライン
2025/3/28 樹脂部品開発のためのCAE (Computer Aided Engineering) オンライン
2025/3/28 フィルムの延伸・分子配向の基礎、過程現象の解明と構造形成、物性発現、評価方法 オンライン
2025/3/31 ケミカルリサイクル可能なポリマーの作製とその特性 オンライン