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ポリイミドの高機能化と応用技術

ポリイミドの高機能化と応用技術

ポリイミドの高機能化と応用技術の画像

概要

本書籍では、ポリイミド樹脂について、機能制御 (分子設計・表面改質・複合化) 、特性 (耐熱・低誘電率・透明・低熱膨張…) ごとに詳解しております。
また、フィルム、薄膜、微粒子、半導体パッケージ、接着剤、電解質膜、LCD配向膜、ガス分離膜などへの最新応用技術を詳解しております。

目次

第1章 ポリイミドの分子設計・表面改質・複合化による機能制御

第1節 機能設計と合成 – 多脂環構造ポリイミドを中心に –
  • 1. はじめに
  • 2. ポリイミドの化学構造と光透過性
  • 3. 低誘電率および低屈折率ポリイミドの分子設計
  • 4. 耐熱性高分子の分子構造
  • 5. 多脂環構造ポリイミドの合成
  • 6. 多脂環構造ポリイミドの特性解析および性質
  • 7. おわりに
第2節 アロイ化・複合化によるポリイミドの機能制御
  • 1. アロイ化によるポリイミドの機能制御
  • 2. 複合化によるポリイミドの機能制御
    • 2.1 層間挿入法 (層剥離法) によるPIの高機能化
    • 2.2 ゾル-ゲル法によるPIの高機能化
    • 2.3 微粒子分散法によるPIの高機能化
  • 3. 多分岐ポリイミド-シリカハイブリッド
    • 3.1 ゾル-ゲル法を用いた多分岐ポリイミド-シリカハイブリッドの合成と特性
    • 3.2 コロイダルシリカを用いた多分岐ポリイミド-シリカハイブリッドの合成と特性
第3節 ポリイミドの表面処理・改質
  • 1. 湿式法による表面処理
  • 2. イオン照射による表面処理
  • 3. 電子線照射による表面処理
  • 4. レーザー照射による表面処理
  • 5. 放電技術を利用した表面処理
  • 6. グラフト重合による表面処理
第4節 ポリイミドの表面処理状態のキャラクタリゼーション
  • 1. まえがき
  • 2. XPS
  • 3. 赤外全反射法および赤外反射吸収法
  • 4. 表面粗さ測定
  • 5. 飛行時間型2次イオン質量分析 (TOF-SIMS)
  • 6. 接触角

第2章 ポリイミド樹脂の各特性の向上・制御

第1節 ポリイミドの耐熱性向上
  • 1. はじめに
  • 2. 高分子の耐熱性
    • 2.1 物理的耐熱性
    • 2.2 化学的耐熱性
  • 3. ポリイミドの耐熱性
    • 3.1 ポリイミドとは
    • 3.2 ポリイミドの物理的耐熱性
    • 3.3 ポリイミドの化学的耐熱性
  • 4. ポリイミドの成形性
    • 4.1 熱可塑性ポリイミド
    • 4.2 熱硬化性ポリイミド
  • 5. 複合化による耐熱性の向上
    • 5.1 分子複合材料、Molecular Composite (MC)
    • 5.2 ゾルーゲル反応を利用するシリカ等とのハイブリッド
    • 5.3 有機化クレイを用いるナノコンポジット
    • 5.4 カーボンナノチューブ (CNT) との複合材料
  • 6. おわりに
第2節 ポリイミドの低誘電率化
  • 1. ポリイミドの低誘電率化の手法
  • 2. ポリイミドの低誘電率化
    • 2.1 化学構造の制御
      • 2.1.1 芳香族系ポリイミド
      • 2.1.2 フッ素化芳香族ポリイミド
      • 2.1.3 脂環式構造を有する芳香族ポリイミド
      • 2.1.4 脂環式系ポリイミド
        • 脂環式-芳香族ポリイミド
        • 芳香族-脂環式ポリイミド
        • 全脂環式ポリイミド
    • 2.2 高次構造の制御
      • 2.2.1 多孔質化
第3節 ポリイミドの接着性・密着性の向上
  • 1. まえがき
  • 2. プラズマ放電処理
  • 3. コロナ放電処理
  • 4. グラフト化
  • 5. シランカップリング剤の使用
第4節 ポリイミドの透明化と屈折率の制御
  • 1. ポリイミドの化学構造による屈折率の制御
  • 2. ポリイミドの可視光域透明化
    • 2.1 芳香族ポリイミド
    • 2.2 脂環式系ポリイミド
  • 3. ポリイミドの近赤外域透明化
    • 3.1 フッ素化ポリイミド
    • 3.2 塩素化ポリイミド
第5節 感光性ポリイミドの高感度化
  • 1. はじめに
  • 2. 画像形成プロセス
  • 3. ネガ型感光性ポリイミド
  • 4. ポジ型感光性ポリイミド
  • 5. 終わりに
第6節 ポリイミドの低熱膨張化
  • 1. ポリイミドの低熱膨張化検討の歴史的背景と従来技術
  • 2. 熱応力低減のためのアプローチ
  • 3. 低熱膨張性の発現メカニズム
    • 3.1 低熱膨張性ポリイミドの構造的特徴
    • 3.2 ポリイミド前駆体段階での分子配向の効果
第7節 ポリイミドの吸水性制御
  • 1. 低吸水性ポリイミドの必要性
  • 2. 吸水性抑制のためのアプローチとターゲット
  • 3. 新規な低吸水率・低熱膨張性耐熱材料
第8節 ポリイミドの成形性向上
  • 1. 熱硬化性ポリイミドの代表例
    • 1.1 PMR-15
    • 1.2 PETI-5
    • 1.3 TriA-PI
  • 2. ポリイミド/炭素繊維複合材料
    • 2.1 ポリイミド/炭素繊維複合材料の課題
    • 2.2 高溶解性熱付加型イミドオリゴマーの研究開発
第9節 ポリイミドの溶解性向上
  • 1. 脂環式テトラカルボン酸二無水物に基づく可溶性ポリイミド
  • 2. 側鎖に長鎖アルキル基を有する可溶性ポリイミド
    • 2.1 連結基の効果
    • 2.2 アルキル鎖長の効果
    • 2.3 偶奇効果
    • 2.4 分岐アルキル基の効果
    • 2.5 共重合による効果
    • 2.6 ポリマーキャラクタリゼーション
  • 3. 側鎖にデンドロンを有する可溶性ポリイミド
第10節 可溶性重合ポリイミドの機能化
  • 1. はじめに
  • 2. 溶媒難溶のポリイミド
  • 3. 溶媒可溶性ポリイミド
  • 4. 新規触媒による溶媒可溶性ポリイミドの合成
  • 5. 機能性ブロック共重合ポリイミド
  • 6. ブロック共重合ポリイミドの用途展開
    • 6.1 三成分系ポリイミド
    • 6.2 電着組成物及び塗膜
    • 6.3 電着組成物及びポジ型パターンの生成
    • 6.4 ポジ型感光性ポリイミド組成物
    • 6.5 イミドベンゾオキサゾール組成物
    • 6.6 ネガ型感光性ポリイミド組成物及びそれを用いる画像の形成方法
    • 6.7 複合フィルム
    • 6.8 熱硬化性接着剤及び接着方法
    • 6.9 ポリイミド接着剤を用いる高周波誘導加熱方式による接着
    • 6.10 架橋ポリイミド,それを含む組成物及び製造方法
    • 6.11 共同研究によるポリイミド組成物及び,その適用について
  • 7. 溶媒可溶‐超耐熱性ポリイミド組成物

第3章 ポリイミドの応用技術

第1節 ポリイミドフィルムの特性とトレンド技術
  • 1. ポリイミドフィルムの製造方法
  • 2. ポリイミドフィルムの特性
    • 2.1 機械的性質
    • 2.2 熱的性質
    • 2.3 電気的性質
    • 2.4 化学的性質
    • 2.5 耐薬品性
  • 3. ポリイミドフィルムのトレンド技術
    • 3.1 期待される特性
    • 3.2 寸法安定性
    • 3.3 高屈曲性・低反発弾性
    • 3.4 小型化・薄膜化
    • 3.5 高熱伝導性
    • 3.6 信頼性向上
      • 3.6.1 接着力向上
      • 3.6.2 耐マイグレーション性
第2節 ポリイミドと金属における接着界面分析
  • 1. はじめに
  • 2. 銅とポリイミド界面の構造解析
  • 3. 界面の密着性評価と化学構造
  • 4. まとめ
第3節 ポリイミドフィルムの微細加工
  • 1. はじめに
  • 2. PIの加工方法
    • 2.1 機械加工
    • 2.2 レーザー加工
    • 2.3 ケミカルエッチング
  • 3. アプリケーション例
    • ブラインドヴィア加工
    • HDDサスペンション加工例
    • 混在パターン一括加工
    • 液晶ポリマーへの応用
    • 銅エッチング後のスパッタ残渣処理
    • その他の用途
  • 4. エッチング液の物理特性とエッチング速度
  • 5. まとめ
第4節 半導体パッケージ用ポリイミドにおける特性と制御
  • 1. 実装の動向
  • 2. ポリイミドのLSIへの応用とポリイミドに要求される性能
  • 3. 周辺端子型パッケージ用チップ保護膜 (ストレスバッファ膜)
  • 4. エリアアレイパッケージ用保護膜
  • 5. 今後の展開
第5節 半導体パッケージ用ポリイミドフィルム
  • 1. 半導体パッケージ
    • 1.1 半導体の機能
    • 1.2 半導体パッケージの形態と材料
    • 1.3 テープキャリアパッケージ (TCP)
    • 1.4 フィルム基材のサブストレートを用いたパッケージ
  • 2. 半導体パッケージとポリイミドフィルム
    • 2.1 ポリイミドフィルムとCCL
    • 2.2 半導体パッケージの要求仕様と材料
    • 2.3 シリコンチップとパッケージ基板のCTEミスマッチ
    • 2.4 高分子フィルムのCTE
  • 3. XENOMAX®の特性
    • 3.1 熱収縮率
    • 3.2 CTE:線膨張係数
    • 3.3 粘弾性特性
    • 3.4 機械特性
    • 3.5 電気特性
    • 3.6 耐薬品性
  • 4. XENOMAX®の半導体パッケージへの応用
    • 4.1 TCP、およびテープ構造サブストレート
    • 4.2 リジッドサブストレート
    • 4.3 三次元実装パッケージ
    • 4.4 部品内蔵基板
  • 5. まとめ
第6節 ポリイミド系接着剤の特性と高機能化
  • 1. はじめに
  • 2. ポリイミドシロキサンの構造と接着特性
    • 2.1 シロキサン成分と接着特性
      • 2.1.1 初期状態の接着特性
      • 2.1.2 吸湿処理後での接着特性
  • 3. ポリイミドシロキサン接着剤の信頼性向上
    • 3.1 架橋基含有ポリイミドシロキサンの創出による信頼性向上
    • 3.2 ポリイミドシロキサン/ベンゾオキサジン樹脂複合材料の特性
  • 4. おわりに
第7節 ポリイミド系電解質膜の機能制御と燃料電池への応用
  • 1. スルホン化ポリイミド (SPI) 系高分子電解質膜
    • 1.1 SPIの合成と製膜
    • 1.2 SPI膜の基礎物性
    • 1.3 SPI膜の高温耐水性
    • 1.4 シークエンス化ブロック/ブロック共重合ポリイミド (b/b-SPI)
  • 2. PFFC発電特性
  • 3. DMFC発電特性
  • 4. おわりに
第8節 ポリイミドによる液晶材料の配向制御 (LCD配向膜)
  • 1. 液晶ディスプレイの構造とスイッチング
  • 2. 配向膜の形成のメカニズム
  • 3. プレチルト角
  • 4. 液晶素子の視野角依存性とプレチルト角
  • 5. 配向膜用ポリイミド
  • 6. ポリイミド構造を変えることによるプレチルト角のコントロール
  • 7. 今後の課題
第9節 ポリイミドの光導波路への応用
  • 1. FPI材料特性
  • 2. FPI光導波路の作製プロセス
  • 3. FPI光導波路の光学特性
  • 4. FPI光導波路モジュールの長期信頼性
  • 5. 直角光路変換素子 (AXC)
第10節 ポリイミドガス分離膜の機能向上と応用
  • 1. ガス透過の基礎
  • 2. 化学構造とガス分離性能との関係
    • 2.1 拡散係数および溶解度係数を支配する因子
    • 2.2 単一組成のポリイミド膜素材
  • 3. 性能向上のための技術
    • 3.1 架橋
    • 3.2 炭化膜
    • 3.3 イオン照射
    • 3.4 ハイブリッド
    • 3.5 溶解度選択性の向上
    • 3.6 薄膜化
第11節 ポリイミド微粒子の調製と機能化
  • 1. ポリイミド微粒子
    • 1.1 ポリイミド微粒子作製の報告例
    • 1.2 再沈法によるポリイミドナノ粒子の作製
  • 2. サイズ制御されたポリイミドナノ粒子の作製
  • 3. ポリイミドナノ粒子を用いた多孔質膜化
    • 3.1 ポリイミド多孔質膜
    • 3.2 PIナノ粒子の堆積膜化と誘電率評価
  • 4. PIナノ粒子の多孔質化
  • 5. ポリイミドナノ粒子の光機能化

執筆者

  • 松本利彦 : 東京工芸大学
  • 山田保治 : 京都工芸繊維大学
  • 鈴木智幸 : 名古屋工業大学
  • 中井祐介 : 名古屋工業大学
  • 岩森 暁 : 金沢大学
  • 小川俊夫 : 金沢工業大学
  • 竹市 力 : 豊橋技術科学大学
  • 大石好行 : 岩手大学
  • 福川健一 : 三井化学(株)
  • 長谷川匡俊 : 東邦大学
  • 石田雄一 : 宇宙航空研究開発機構
  • 津田祐輔 : 久留米工業高等専門学校
  • 板谷 博 : ソルピー工業(株)
  • 山下伸介 : 東レ・デュポン(株)
  • 永井直人 : 新潟県工業技術総合研究所
  • 小国隆志 : 東レエンジニアリング(株)
  • 上野 巧 : 日立化成工業(株)
  • 前田郷司 : 東洋紡績(株)
  • 湯浅正敏 : 新日鐵化学(株)
  • 岡本健一 : 山口大学
  • 高頭孝毅 : 山口東京理科大学
  • 七井秀寿 : セントラル硝子(株)
  • 田中一宏 : 山口大学
  • 石坂孝之 : 東北大学
  • 笠井 均 : 東北大学
  • 及川英俊 : 東北大学
  • 中西八郎 : 東北大学

出版社

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お問い合わせ

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体裁・ページ数

B5判上製本 300ページ

ISBNコード

ISBN978-4-903413-38-9

発行年月

2008年4月

販売元

tech-seminar.jp

価格

60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)

割引特典について

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