技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

プラスチック用添加剤の適切な選定と材料の劣化・変色対策

プラスチック用添加剤の適切な選定と材料の劣化・変色対策

~酸化防止剤・金属不活性剤・光安定剤の作用メカニズムと適切な選定 / 核剤・透明化剤や難燃剤、帯電防止剤、その他改質剤による樹脂の高性能化~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、ポリオレフィンを中心としたプラスチックの劣化機構の説明から、高分子材料の劣化を抑制する酸化防止剤・光安定剤を中心に適切な選択・使用方法について解説いたします。

開催日

  • 2025年3月25日(火) 10時30分 16時30分

修得知識

  • プラスチック材料の自動酸化反応
  • 酸化防止剤、光安定剤、核剤、透明化剤、難燃剤、その他改質剤の作用メカニズム
  • 添加剤、改質剤の適切な選定方法
  • その他、各種添加剤の紹介

プログラム

 プラスチック材料の劣化のほとんどは酸素が介在する酸化によるものであり、自動酸化反応と呼ばれる。この酸化反応によって材料の力学特性低下や変色等が引き起こされ、耐久性や外観を損なうことがある。そのため、多種類のプラスチック添加剤、例えば酸化防止剤や光安定剤 (HALS,UVA) などが配合されており、材料の長寿命化に大きく貢献している。また、プラスチック添加剤の配合により材料の特性を向上させたり、本来もたない機能を付与することも可能である。例えば次世代自動車においては、軽量化を目的としてプラスチック材料による金属代替が進んでいるが、機械的な強度保持が課題であるため、核剤を配合することで高機能化を図っている。また、モーターやバッテリーなどの電気・電子機器の搭載により、周辺部位への難燃要求が高まっており、難燃剤の役割が重要となる。
 本セミナーでは、高分子材料の劣化を抑制する酸化防止剤・光安定剤の適切な選定と材料の劣化・変色対策、また高機能化に貢献する核剤・透明化剤、難燃剤、永久帯電防止剤、加えてリサイクル材向け添加剤の紹介、メカニズム、使用方法等について解説する。

  1. 高分子材料の酸化劣化と安定化
    1. プラスチック用添加剤とは?
    2. プラスチック用添加剤の種類
  2. 酸化防止剤の種類とその有効な活用方法
    1. 熱酸化劣化を抑制する添加剤
      1. フェノール系酸化防止剤の種類と作用機構
      2. ホスファイト系酸化防止剤の種類と作用機構
      3. チオエーテル系酸化防止剤の種類と作用機構
  3. 金属不活性化剤の種類とその有効な活用方法
    1. 金属による酸化劣化を抑制する添加剤
      1. 金属不活性剤の特徴と作用機構
      2. 金属不活性化剤の効果と使用法
  4. 光安定化剤の種類とその有効な活用方法
    1. 光酸化劣化を抑制する添加剤
      1. UVAの種類と作用機構
      2. HALS (ヒンダードアミン型光安定剤) の種類と作用機構
  5. 添加剤による高機能化
    1. 機能性を付与する添加剤
      1. 核剤・透明化剤による力学特性と透明性の改良
      2. 透明化剤による透明性の向上および新規透明化剤「アデカトランスパレックスTM」の紹介
    2. 難燃剤による樹脂の難燃化
    3. 帯電防止剤による帯電防止性能の付与
  6. リサイクル材料向け環境対応型樹脂添加剤 (アデカシクロエイドシリーズ) の紹介
    1. リサイクル材料に適した添加剤
      1. リサイクル材における添加剤のニーズについて
      2. リサイクル材に向けた添加剤処方について
        • 耐熱性
        • 力学特性
        • 光安定性向上
    • 質疑応答

講師

  • 三觜 優司
    株式会社ADKEA 樹脂添加剤開発本部 樹脂添加剤開発研究所 添加剤開発室
    課長補佐

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,200円 (税別) / 42,020円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,200円(税別) / 42,020円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/3/10 UV硬化型樹脂の基礎と硬化過程の測定法及び評価・解析手法 オンライン
2025/3/10 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2025/3/10 エポキシ樹脂の化学構造と硬化剤および副資材の使い方 オンライン
2025/3/12 Tダイ法による押出成形とトラブル対策 オンライン
2025/3/12 高温/直流高電界下における高分子絶縁材料の特性と評価法 オンライン
2025/3/13 半導体封止材用エポキシ樹脂・硬化剤・硬化促進剤と分析・特性評価法および技術動向 オンライン
2025/3/13 高分子材料 (樹脂・ゴム材料) におけるブリードアウト&ブルーム現象の発生メカニズムの解明と防止・対策技術 オンライン
2025/3/13 熱伝導性フィラーの充填・表面処理技術とポリマー系コンポジットの開発、微視構造設計・特性評価技術 オンライン
2025/3/13 高屈折率ポリマーの合成法と応用、およびそれらの評価方法 オンライン
2025/3/14 高分子材料のレオロジー (粘弾性) の基礎と動的粘弾性測定 オンライン
2025/3/14 プラスチック射出成形の基礎とトラブル対策 オンライン
2025/3/14 高分子材料の結晶化度測定と分子構造解析およびその応用 オンライン
2025/3/17 高分子劣化のメカニズムと添加剤による対策や材料分析技術 オンライン
2025/3/17 UV硬化型樹脂の基礎と硬化過程の測定法及び評価・解析手法 オンライン
2025/3/17 摩擦・摩耗の基礎と試験・評価・解析法 オンライン
2025/3/18 精密押出成形技術入門 オンライン
2025/3/18 カップリング剤によるフィラーの表面処理と樹脂への複合化、分散性評価 オンライン
2025/3/19 分子動力学シミュレーションの基礎と高分子材料開発への応用 オンライン
2025/3/19 樹脂硬化過程での重合誘起ガラス化およびその近傍での挙動 オンライン
2025/3/19 高温/直流高電界下における高分子絶縁材料の特性と評価法 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/8/31 ポリイミドの高機能設計と応用技術
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/30 世界のバイオプラスチック・微生物ポリマー 最新業界レポート
2021/12/24 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例
2021/7/30 水と機能性ポリマーに関する材料設計、最新応用