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半導体製造ラインのウェーハ表面洗浄・乾燥および汚染除去技術の基礎から最新動向まで

半導体製造ラインのウェーハ表面洗浄・乾燥および汚染除去技術の基礎から最新動向まで

東京都 開催 会場・オンライン 開催

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概要

本セミナーでは、半導体デバイスの微細化に伴い、ブレイクスルーが求められるクリーン化技術、洗浄・乾燥技術について取り上げ、歩留まり向上のための実践ノウハウについて、基礎から最先端技術までを豊富な事例を交えて分かりやすく解説いたします。
また、先端半導体製造ラインにおける汚染の実態や防止策についても多数の実例写真で紹介いたします。

開催日

  • 2024年4月15日(月) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 半導体に関連する研究開発・製造・技術営業・マーケティング、 工場保守従事者
    • 半導体デバイスメーカー
    • 半導体装置メーカー
    • 半導体材料メーカー
    • クリーンルーム建設会社
    • 空調メーカー
    • ガス・純水・薬液メーカー
    • 分析機器メーカー
    • 半導体関連サービス企業など

修得知識

  • 半導体クリーン化技術・洗浄・乾燥技術の基礎から最先端技術まで
  • 半導体製造ラインにおける汚染の実態や防止策、除去方法

プログラム

 半導体デバイスの微細化に伴い、半導体の製造現場では、パーティクル、金属汚染、ケミカル汚染など様々な微小な汚染物質が半導体デバイスの歩留まりや信頼性にますます大きな影響を及ぼすようになってきています。半導体プロセスはそのすべてが汚染の発生源です。これらの汚染が半導体ウェーハ表面に付着してしまった場合は、洗浄で除去しなければなりません、このため、洗浄工程は、歩留りを左右する重要な工程として、半導体製造プロセスの中に繰り返し登場し、最頻工程となっています。しかし、半導体デバイスの微細化に伴い、洗浄に伴う様々なトラブルが顕在化してきており、従来の洗浄技術にブレークスルーが求められています。たとえば、洗浄時に水の表面で微細パターンが倒壊してしまうために、表面張力がない超臨界流体洗浄・乾燥はじめ様々な新しい手法が密かに海外で検討され生産導入されています。
 しかし、洗浄技術は、製造現場の歩留まりと直結するため、今まで誰も語ろうとはせず、半導体参考書にもほとんど取り上げてきませんでした。リバースエンジニアリング (市販されている半導体チップを分解してライバル会社のデバイス構造や材料を突き止める技術) によってデバイスの微細構造を観察できても洗浄プロセス情報は全く得られません。
 本講演では、半導体洗浄技術の基礎、現状の課題と解決策、そして世界最先端の最新動向までを、実践的な観点から豊富な事例を交え、初心者にも分かりやすく、かつ具体的に徹底解説します。最近開催された、そして今後開催される半導体洗浄技術国際会議での最先端の話題も紹介します。
 半導体洗浄を学ぶことは、洗浄対象となる半導体製造工程全体を学ぶことでもありますので、この講義を通して半導体プロセス技術の最新情報を得ることができます。

先端半導体洗浄・乾燥技術編

(2024年4月15日)

  1. ウェーハ洗浄・乾燥の基礎
    1. 半導体製造における洗浄の重要性
      1. 半導体デバイスの製造フロー
      2. 半導体製造のプロセスフロー
      3. 製造工程でのパーティクル推移
      4. 半導体微細化の年代推移
      5. 半導体製造において管理対象とすべき汚染の種類の変遷
      6. ウェーハ表面汚染の種類とデバイス特性への影響
      7. 国際半導体技術ロードマップにおける表面汚染管理目標値の見方
    2. 表面汚染除去のメカニズム
      1. ウェット洗浄メカニズムのイメージ
      2. パーティクル除去のメカニズム
        • 基板との相互作用、エッチング深さやpH依存性、経時変化の影響
      3. 金属汚染除去のメカニズム
      4. 有機汚染除去のメカニズム
        • ウェット洗浄による有機汚染除去
    3. ウェーハ洗浄・乾燥手法
      1. 1970年代以前のシリコンウェーハ洗浄手法
      2. RCA洗浄の由来 – オリジナル論文。RCA社の変遷
      3. 多層浸漬式RCA洗浄とその基本条件
      4. RCA洗浄のメカニズム、目的と問題点
      5. ホットトピックス – 対韓輸出規制のHFにまつわる話題
      6. RCA洗浄の代替・改良例
      7. クリーンな洗浄の前提条件 – ウェット洗浄中のパーティクルの転写
      8. 過去は洗浄液の純度、現在はウェーハの汚染レベルが支配的
      9. 主なウェーハ乾燥方式
      10. マランゴニ乾燥の原理
      11. ウォータマークの発生メカニズム
      12. 浸漬式から枚葉スピン式洗浄へ
      13. バッチ浸漬式洗浄と枚葉スピン洗浄の比較
      14. 枚葉スピン洗浄シーケンス (講演者が開発したSCROD洗浄の詳細)
      15. 枚葉スピン洗浄の様々な利点
        1. 半導体産業・製造のパラダイム転換
        2. CMOS製造ラインの各装置の生産能力
        3. 液浸リソグラフィのウェハエッジのパーティクル問題
        4. ベベル洗浄
        5. 枚葉スピン洗浄の適用範囲拡大
      16. 枚葉スピン洗浄の最後の難問:SiNエッチ
      17. 枚葉スピン洗浄機でWETとDRY共用
      18. 主な浸漬式洗浄のウェーハ乾燥方式
        1. ウォータマークの発生
        2. 空気遮断板を用いた感動方式
        3. IPA吹付置換乾燥方式
      19. 半導体トップメーカーの洗浄枚葉化指向
      20. 洗浄装置売上高の推移と各社市場シェア
  2. 回路パターン付きウェーハ洗浄の現状と課題
    1. 微細構造・新材料対応の洗浄技術
      1. トランジスタ構造と材料の変化
      2. 微細化トレンドと新材料の必要性
      3. 先端半導体洗浄に使用される材料の変遷
      4. MOSLSIで使用されてきた主な材料の変遷と今後の方向
    2. トランジスタ形成 (FEOL) 工程の洗浄の現状と課題
      1. High-k/メタルゲート周りの洗浄
        1. High-kの理由
        2. 異種金属導入への対応
        3. High-kエッチング液設計
        4. ゲート周り洗浄の課題
        5. FinFETプロセス
    3. 多層配線 (BEOL) 工程の洗浄の現状と課題
      1. CMOS-LSIの断面構造
      2. 多層配線を活用したCMP技術
      3. 配線遅延問題:AlからCu へ
      4. ITRSのk値ロードマップはでたらめ
      5. Cuデュアルダマシン構造とその洗浄
      6. BEOL洗浄の課題
      7. 先端CMOSにおける洗浄技術の課題のまとめ
  3. 超微細化に向けたウェーハ洗浄技術の展望
    1. ウェーハ大口径化に向けての洗浄の課題と展望
      1. 大口径化の変遷と今後の動向
      2. 450mmウェーハ対応洗浄装置の評価データ
    2. 超微細構造に向けての洗浄の課題 (1) (微細構造洗浄における超純水の問題点)
      1. 純粋の絶縁性
      2. ウォータマークの発生
      3. 水の高誘電性
      4. 水の金属腐食性
        1. FEOLの問題点 – Hig kキャップ材の消失
        2. BEOLの問題点 – CuやCoの消失
      5. 水の高表面張力による回路パターン倒壊
        1. パターン倒壊・癒着の実例
        2. パターン倒壊のメカニズム
        3. パターン倒壊の対処法
          • ラプラス圧制御
          • 表面改質
          • 設計変更
          • DFM
          • ドライ洗浄
    3. 超微細構造に向けての洗浄の問題点 (2) (洗浄時に意図的に加えられる物理力によるパターン倒壊)
      1. 洗浄時の物理力によるパターン倒壊例
      2. 洗浄時に物理力を加えざるを得ない背景
      3. ウェット洗浄による微細パターンダメージ
    4. 脆弱な超微細構造にダメージを与えない洗浄・乾燥技術
      1. ダメジレスウェット洗浄 (二流体洗浄、ガス溶存メガソニック洗浄)
      2. 代表的なドライ洗浄と長所・欠点
      3. HFベーパー洗浄
      4. エアロゾルクリーニング
      5. ガスクラスタクリーニング
      6. 固相クリーニング
      7. フリーズドライによるウェーハ乾燥時のパターン倒壊防止
      8. 乾燥直前表面改質によるウェーハ乾燥時のパターン倒壊防止
      9. 超臨界流体を利用したウェーハ乾燥時のパターン倒壊防止
        1. 超臨界流体洗浄を用いたウェーハ乾燥手順
        2. 超臨界流体洗浄・乾燥システム
      10. 超臨界流体洗浄の先端半導体デバイスへの応用
      11. 局所クリーニング
        1. 局所クリーニングの必要性
        2. レーザー照射を用いたクリーニング
        3. AFMナノプローブ
        4. ナノピンセットなどによる究極の局所クリーニング
        5. シリコンウェーハ局所クリーニングのまとめ
  4. おわりに
    1. 今までのまとめ
    2. 半導体メモリの技術動向と洗浄の課題と解決策
    3. ロジックICの技術動向と洗浄の課題と解決策
    4. 超微細デバイスに採用予定の新構造 (GAA, Ribbon FETなど) への洗浄の対応
      1. 半導体ロジックデバイスの最新ロードマップ – IMECとIntelの例
      2. トランジスタ構造の変遷:過去から未来へ
      3. ゲートオールアラウンド名のワイヤFET
      4. 超微細化への洗浄の対応
      5. 洗浄技術の先端研究課題
      6. ホットトピックス
        • 表面改質でパターン倒壊防止
        • デジタルエッチングで超微細加工
    5. 半導体洗浄技術国際会議から見た洗浄技術の最新動向
      1. 世界の洗浄国際会議の紹介
      2. 最近の米国開催洗浄国際会議ECS-SCST参加報告 (レビュー記事の紹介)
      3. 最近の欧州開催洗浄国際会議UCPSS参加報告 (レビュー記事の紹介)
      4. 今秋開催のECS-STSC2024の事前情報
    • 質疑応答

講師

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 第1特別講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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主催

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