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メタネーション技術の開発動向と今後の課題、展望

メタネーション技術の開発動向と今後の課題、展望

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、CO2をメタン変換する技術的ポイントや、変換後のメタンを原料とした合成ガスの製造技術、固体炭素の連続回収方法など解説いたします。
また、現行の大型水素製造システムが抱える問題点、未来型水素製造プロセスの取り組み状況なども紹介いたします。

開催日

  • 2022年7月28日(木) 10時30分 16時15分

受講対象者

  • 環境エンジニアリング分野やエネルギー分野に係わる産業界の方

修得知識

  • メタネーションの基本と課題
  • メタネーションが抱える課題の解決方法
  • カーボンニュートラルの達成に向けた現在の取り組み

プログラム

第1部 CO2の常温メタン化技術が拓く産業排ガスの有効利用システム

(2022年7月28日 10:30〜12:00)

 産業プロセスから排出される温室効果ガス (GHG) の処理技術の確立は、世界中が注目する課題です。本講演では、排ガス中に含まれるCO2をそのまま室温域で大量+効率的に処理できるauto-methanation技術について紹介します。また、処理する過程でC1化学産業に有用な合成ガスの製造と固体炭素の連続捕集を同時に実現する画期的な触媒プロセスについても紹介します。カーボンニュートラルに貢献する革新技術の理解を深めます。

  1. CO2処理の動向
  2. 構造体触媒反応システム
  3. CO2の高速メタン化
  4. 常温常圧で作動するauto-methanation技術
  5. CO2を合成ガスに変換
  6. CO2を固体炭素として固定化
    • 質疑応答

第2部 二元機能触媒を用いた希薄CO2の回収と燃料・化学原料への直接転換

(2022年7月28日 13:00〜14:30)

 産総研で進めている二元機能触媒を用いた希薄CO2の回収と燃料・化学原料への直接転換に関する研究についてご紹介いたします。

  1. 経緯
    1. メタネーション技術開発の現状
    2. 炭酸ガス吸収法の課題
  2. 二元機能触媒 (DFM) の開発状況
    1. DFMを用いた希薄CO2の回収・直接メタン合成に関する研究について
    2. DFMの連続プロセス化への挑戦
  3. DFMの新たな可能性探索:燃料合成からケミカル原料合成へ
  4. まとめ
    • 質疑応答

第3部 CO2-メタネーション技術の開発状況と事業化展望、課題

(2022年7月28日 14:45〜16:15)

 CO2-メタネーションは、将来的に、再生可能エネルギー (再エネ) 由来の電力等を用いて水素を生産し (再エネ由来水素) 、その水素を利用して、IGCC等から分離・回収された高濃度CO2と触媒によって合成することにより、カーボンニュートラル天然ガス (再エネ由来メタン、合成メタン) の生産を可能とするCCU技術である。
 INPEXでは2016年度から、NEDO事業としてCO2-メタネーション技術の調査や技術開発を実施しており、現NEDO事業では、世界最大級となる400 Nm3 – CO2/hのCO2 – メタネーション設備を当社長岡鉱場越路原プラントに接続して設置し、2025年度には、生産された合成メタンを当社導管に注入する予定である。本講演ではINPEXのカーボンニュートラル燃料に係る取組、及び各NEDO事業の成果の一部を紹介する。

  1. INPEXの2050 ネットゼロカーボン社会に向けた取組み
    1. INPEX-ビジョン2040について
    2. INPEX-2050ネットゼロカーボン社会に向けた経営の基本方針について
    3. INPEX-長期戦略と中期経営計画 (INPEX Vision @2022)
    4. INPEX-再生可能エネルギー・新分野事業本部について
  2. CO2-メタネーションに係る政策動向について
    1. CO2-メタネーションに係るMETI政策動向の変遷
    2. METIカーボンリサイクル技術ロードマップの策定
    3. METIカーボンリサイクル産学官国際会議の開催
    4. METIメタネーション推進官民協議会の活動
  3. CO2-メタネーションに係る現状と課題について
    1. CO2-メタネーションによるH2とCH4の共生社会
    2. CO2-メタネーションの国内外の取組み事例
    3. CO2-メタネーションの課題 (平衡反応に基づく反応)
    4. CO2-メタネーションの課題 (環境価値に係る制度)
  4. NEDO CO2-メタネーション事業について
    1. NEDO-CO2有効利用可能性調査事業
    2. NEDO-CO2有効利用技術開発事業
    3. NEDO-CO2排出削減・有効利用実用化技術開発事業
    4. 事業化展望
  5. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 福原 長寿
    静岡大学 学術院 工学領域
    教授
  • 倉本 浩司
    産業技術総合研究所 エネルギープロセス研究部門 エネルギー変換プロセスグループ
    グループ長
  • 若山 樹
    株式会社INPEX 再生可能エネルギー・新分野事業本部
    プロジェクトコントリビューター

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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