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ミストデポジション法による非真空薄膜形成技術と酸化物薄膜・半導体への応用展開

ミストデポジション法による非真空薄膜形成技術と酸化物薄膜・半導体への応用展開

~酸化ガリウム、電極材料などを中心に~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年8月30日(火) 13時00分16時30分

プログラム

 真空を使わずに薄膜を成膜することは、省エネルギー・低コスト化・高スループットの観点で待望されている技術である。ミストデポジション法は、1nmレベルの膜厚制御性や立体物への成膜性を持ち、塗布法やスプレー法に対峙しうる技術である。
 本講では、まず酸化物を中心に、硫化物や有機物など多様な材料の薄膜が成膜でき、その応用例と特徴を紹介する。この技術は、単結晶半導体の結晶成長にも利用できるという特徴があり、SiCやGaNよりバンドギャップが大きく、高耐圧のパワーデバイス用材料として最近注目されている酸化ガリウム (Ga2O3) の成長にも適用できる。
 本講では、Ga2O3の特徴と基礎について述べた後、その現状を概観するとともに、ミストデポジション法による結晶成長とデバイス応用について最近の成果を述べ、将来展望を行う。最近になって、株式会社FLOSFIAからミストデポジション法を用いて低いオン抵抗と高い耐圧を持つGa2O3ショットキーバリアダイオードが報告され、今後の応用展開が期待されるところである。
 ミストデポジション法は、非真空下で、さまざまな薄膜の成膜に応用可能です。光・電子デバイスへの応用だけでなく、耐食性、耐摩耗性に優れた膜のコーティング技術としても利用可能です。また、立体物上への成膜やパイプ内面への成膜といった技術も開発中です。
 受講者殿のご興味に合わせて、こんな応用は可能だろうか、といったご質問やご相談を大いに歓迎したいと思っています。酸化ガリウムは、SiCやGaNでできなかった部分でパワーデバイスとしての寄与をなしうると思いますし、広いバンドギャップを活かした深紫外線の受光なども期待でき、これまでの光・電子デバイスではできなかった応用へのヒントを得ていただけると思います。

  1. ミストデポジション法について
    1. 非真空の成膜技術への期待
    2. ミストデポジションの基本原理
    3. ミストデポジション法の特徴
  2. ミストデポジション法の応用例
    1. 透明導電膜 (ZnO, ITOなど) の成膜とその応用
    2. 絶縁膜 (SiO2、Al2O3など) の成膜とその応用
    3. アモルファス酸化物半導体 (InGaZnOなど) の成膜とその応用
    4. 有機薄膜の成膜とその応用
    5. 硫化物薄膜の成膜とその応用
  3. ミストデポジション法による単結晶半導体の結晶成長
  4. 酸化物半導体×ミストデポジション法が創るイノベーション
  5. 酸化ガリウム (Ga2O3) 半導体の特徴と応用
    1. 酸化ガリウムの基本的な物性と期待される応用分野
    2. 酸化ガリウムの最近の研究
    3. ミストデポジション法による酸化ガリウムの結晶成長
    4. ミストデポジション法による酸化ガリウムデバイス
    5. 酸化ガリウムをベースとしたヘテロ構造半導体系
  6. 今後の展望
    1. ミストデポジション法について
    2. 酸化ガリウムについて
    • 質疑応答

講師

  • 藤田 静雄
    京都大学 工学研究科 光・電子理工学教育研究センター
    教授

会場

東宝土地 株式会社 高橋ビルヂング
東京都 千代田区 神田神保町3-2
東宝土地 株式会社 高橋ビルヂングの地図

主催

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