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スパッタ・真空蒸着による成膜技術と膜質改善技術の徹底解説

スパッタ・真空蒸着による成膜技術と膜質改善技術の徹底解説

~膜質制御法・膜応力低減法・密着力向上法について詳解~
オンライン 開催

アーカイブ配信で受講をご希望の場合、視聴期間は2025年9月5日〜12日を予定しております。
アーカイブ配信のお申し込みは2025年9月10日まで承ります。

概要

本セミナーでは、スパッタや真空蒸着法で形成された金属・無機薄膜を中心に取り上げ、応力制御や密着性改善のために必要な基本知識から、具体的な測定法や剥離トラブルの対処法について解説いたします。

開催日

  • 2025年9月4日(木) 10時00分16時30分

修得知識

  • 成膜と薄膜形成の基礎知識
  • 膜質制御・剥離対策に必要な基礎知識
  • 密着力の評価方法と管理の基礎知識

プログラム

 本講演では、(1)やみくもに実験の手数をかけずに、適切な薄膜形成手法や成膜条件を選定し、欲しい薄膜物性・性能や、安定した薄膜品質が効率的に得られるようになる、(2)膜応力や密着力を例に、薄膜を分析評価して、そのデータをどのように活用してよいか迷わなくなる、という2つの大きな観点から、薄膜技術の基礎から応用までを紹介します。
 話題を、スパッタや真空蒸着によって薄膜を作成しようとする場合に頻繁に問題となる膜質制御や剥離対策に絞り、1) 一つの技術課題とその解決のキーポイントの例示→2) その技術内容に関わる最低限知っておきたい基礎事項の紹介→3) 成膜や特性改善に関する具体例を使ったより詳しい解説、という順で、その基本となる考え方から現象の詳細、評価方法と材料設計への活かし方、対策に至るまでを平易に解説します。主に無機・金属薄膜を取り上げますが、薄膜・コーティング膜全般に活用できる内容です。特に、現在成膜に関する問題を抱えられている方、これから成膜技術をより深く理解して製品開発に取り組まれようとされる方、成膜品の品質検査や管理に関わる方にご参考になるような内容を提供したいと思います。

  1. 性能改善や品質安定化に適切な成膜手法や成膜条件を選定できるようになる
    • Introduction 成膜方法により生じる膜質変化の具体例
      1. 何に注目して成膜プロセスの制御を考えるのか
      2. スパッタと真空蒸着の違い
      3. 成膜装置と真空をあつかうための必要最小限の基礎知識
      4. 薄膜の初期構造や微視的組織はどのように形成されるのか
      5. 膜形成プロセスを利用した膜質制御の具体例と成膜最適化の考え方
        • シャドウイング効果と段差被覆性の改善
        • ウルトラクリーンプロセスでの膜質改善
        • SZMを使った膜質制御
        • 成膜制御と成膜条件の最適化の考え方
  2. 膜の均一性・均質性を制御できるようになる
    • Introduction 膜質を効果的に制御する具体例
      1. スパッタリングの成膜環境
      2. プラズマとは:制御パラメータと評価方法
      3. イオン・高エネルギー粒子の照射現象とその活用のメリット・デメリット
      4. プラズマを利用した膜質制御の具体例と膜質向上の考え方
        • プラズマの不均一性による密着性のバラツキ
        • 膜面内の比抵抗値分布の均一化
        • 性能のトレードオフ関係の克服:硬質コーティングの多機能化
  3. 膜応力評価を膜質・性能の向上に活かせるようになる
    • Introduction 膜応力が原因となった不具合とその対策の具体例
      1. 膜応力とは
      2. 応力発生のメカニズム
        • 薄膜形成過程に関わる応力の発生
        • 密着力など薄膜の機械的特性を評価する時に発生する応力に関わる注意点
      3. 膜応力を低減させる成膜手法の考え方
  4. 密着力評価をトラブル解決や耐久性向上に活かせるようになる
    • Introduction よくある剥離トラブル事の対応における失敗例
      1. 薄膜の密着力とは
        • 基板と薄膜の界面の構造
        • 異種材料界面がくっついている根本的な原因と界面に働く相互作用
        • 密着と粘/接着との違い
      2. 剥離を起こしている材料的要因を簡単に絞り込む方法
        • 4つの観点から剥離要因を絞り込む
        • 「剥離がなぜ起きるか?」から考える
        • 薄膜が剥離するとは?:膜の剥離原因・負荷条件と剥離・破壊のモード
      3. 密着性を改善するには
        • Griffithの破壊の考え方と剥離を起こさせない条件
        • エネルギー解放率の考え方と密着性を向上させる様々な方策
      4. スクラッチ試験による密着力測定と材料設計への活かし方
        • スクラッチ法が役に立つ3つの理由
  5. まとめ

講師

  • 岩村 栄治
    ペルノックス 株式会社 開発センター
    センター長

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

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: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,000円(税別) / 46,200円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

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  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2025年9月5日〜12日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。

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