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水処理膜の製膜技術と材料評価

水処理膜の製膜技術と材料評価

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概要

本書では、水処理膜の透過・濾過の基本メカニズム、材料・用途別製膜法、最新の水処理膜技術など詳説しております。

目次

第1章 水処理の基礎

第1節 水処理の概略
  • はじめに
  • 1. 世界の水問題と水処理技術の発展
第2節 水処理膜とモジュールの種類
  • 1. 水処理膜の分類
  • 2. 水処理膜の素材とモジュール形態
  • 3. 水処理膜の利用の拡大
第3節 水処理のシステム
  • はじめに
  • 1. 海水淡水化システムにおける省エネの取り組み
    • 1.1 濃縮水昇圧2 段法
    • 1.2 エネルギー回収装置
    • 1.3 Internally staged design
  • 2. 統合膜処理システム (IMS:Integrated Membrane System)
  • 3. 最新のシステム技術

第2章 水処理膜の透過・ろ過の基本メカニズムと評価法

  • はじめに
  • 1. 透過のメカニズムと膜素材の評価
    • 1.1 膜構造による分類
    • 1.2 ケークろ過と内部ろ過のメカニズム
    • 1.3 膜電荷の評価
    • 1.4 接触角測定法による評価
    • 1.5 膜表面の特定官能基の評価
  • 2. 透過特性および細孔径の評価法
    • 2.1 水透過試験法による細孔径評価
    • 2.2 チャレンジ試験法による細孔径評価
    • 2.3 バブルポイント法による細孔径評価
    • 2.4 水銀圧入法による細孔径評価
    • 2.5 電顕法による細孔径評価
      3. ケーク,濃度分極層成長のメカニズムと評価法
    • 3.1 ケーク形成のメカニズム
    • 3.2 ケークろ過試験法とそれに基づく評価法
    • 3.3 濃度分極層形成のメカニズムと評価法
    • 3.4 ケークおよび濃度分極層成長の阻止法
  • 4. 膜閉塞のメカニズムと評価法
    • 4.1 膜閉塞のメカニズム
    • 4.2 膜閉塞の評価法
    • 4.3 膜閉塞の阻止法
  • おわりに

第3章 水処理膜の製膜技術

第1節 水処理膜の製膜法
  • はじめに
  • 1. 多孔膜の作製方法
  • 2. 相分離法を用いた多孔膜の作製
  • 3. 非溶媒誘起相分離法による多孔膜の作製と構造制御
  • 4. 熱誘起相分離法による多孔膜の作製と構造制御
  • おわりに
第2節
〔1〕 ポリアミド製RO 膜
  • 1. はじめに
    • 1.1 ポリアミドRO 膜の歴史
    • 1.2 市場現況
  • 2. 製膜技術
  • 3. 用途
  • 4. RO膜の最新技術
    • 4.1 ホウ素除去性能の向上
    • 4.2 低圧化
    • 4.3 低ファウリング化
    • 4.4 耐薬品化
  • おわりに
〔2〕 三酢酸セルロース製中空糸型RO膜
  • はじめに
  • 1. 逆浸透膜の原理と特徴
  • 2. 逆浸透膜の素材・構造・形状
  • 3. 逆浸透膜の製法
  • 4. 逆浸透膜モジュール
  • 5. 応用と最新の動向
  • おわりに
〔3〕 NF 膜
  • 1. 分類
  • 2. 素材比較
  • 3. 製膜技術
    • 3.1 ポリアミド界面重縮合法
    • 3.2 ポリマー薄膜塗工法
  • 4. 特徴
  • 5. 膜の構造
  • 6. 具体的な利用用途
    • 6.1 浄水への応用
    • 6.2 海上油田石油採掘井戸用NF 膜
    • 6.3 染料脱塩精製
〔4〕 酢酸セルロース製UF 膜
  • はじめに
  • 1. 酢酸セルロース製UF 膜の製膜技術
  • 2. 酢酸セルロース製UF 膜の特徴
    • 2.1 膜素材の特徴
    • 2.2 膜構造の特徴
    • 2.3 浄水処理における実証事例
  • おわりに
〔5〕 ポリフッ化ビニリデン製UF 膜
  • はじめに
  • 1. 膜素材としてのPVDF
  • 2. UF 膜の構造
  • 3. 製膜技術
    • 3.1 相分離法
      • 3.1.1 非溶媒誘起相分離法
      • 3.1.2 熱誘起相分離法
    • 3.2 その他の製膜方法
  • おわりに
〔6〕 ポリフッ化ビニリデン精密ろ過膜 (Micro Filtration Membrane)
  • 1. ポリフッ化ビニリデンの物理・化学的な特性
  • 2. PVDF ろ過膜素材の特徴
  • 3. 相分離を用いた,多孔質膜の製膜技術
  • 4. NIPS 法における,製膜プロセス
  • 5. 熱力学による,高分子溶液の相分離現象の説明
  • 6. NIPS 法による,PVDF MF 膜の作製技術
    • 6.1 凝固力の強さ (coagulation power)
    • 6.2 Solvent Power
    • 6.3 PVDF の結晶化
  • 7. PVDF 多孔質膜の構造設計
  • 8. 三菱レイヨンにおける,PVDF 膜開発
〔7〕 ポリエチレン中空糸膜 (Polyethylene Hollow Fiber Membrane)
  • 1. ポリエチレン中空糸膜の特徴
  • 2. ポリエチレン中空糸膜の構造設計,性能
  • 3. 溶融紡糸-延伸による,ポリエチレン中空糸膜の製膜技術
    • 3.1 Hard elastic 特性
    • 3.2 carzing 発生
    • 3.3 冷延伸, 熱延伸
    • 3.4 紡糸-延伸 各工程での重要な因子
      • 3.4.1 紡糸過程
      • 3.4.2 冷延伸過程
      • 3.4.3 熱延伸過程
  • 4. ポリエチレン中空糸膜の実用用途
  • 5. 三層複合中空糸膜
〔8〕 ポリテトラフルオロエチレン製MF 膜の製造方法
  • 1. ポリテトラフルオロエチレン (以下,PTFE) とは
  • 2. PTFE 膜の概要と特徴
    • 2.1 微細構造
    • 2.2 PTFE 膜の物性と特長
      • 2.2.1 高い気孔率
      • 2.2.2 引張強度
      • 2.2.3 耐薬品性
      • 2.2.4 耐熱性
      • 2.2.5 疎水性
  • 3. PTFE 膜の親水処理
    • 3.1 PTFE 膜の親水処理方法
      • 3.1.1 溶剤置換法
      • 3.1.2 界面活性剤塗布法
      • 3.1.3 化学的改質法
      • 3.1.4 親水性高分子固定法
  • 4. PTFE 膜の用途
    • 4.1 従来のPTFE 膜の用途
      • 4.1.1 半導体・液晶製造関連用途
      • 4.1.2 製薬工業・その他
    • 4.2 水処理用PTFE 膜とその用途
      • 4.2.1 実用化の背景
      • 4.2.2 水処理用途例
  • 5. PTFE 膜の製造方法
    • 5.1 製造方法の種類
    • 5.2 延伸PTFE 膜製造の概要
      • 5.2.1 基本プロセス
      • 5.2.2 原料PTFE について
    • 5.3 加工プロセスについて
      • 5.3.1 混合
      • 5.3.2 予備成型
      • 5.3.3 押出
      • 5.3.4 圧延
      • 5.3.5 乾燥
      • 5.3.6 延伸
      • 5.3.7 横延伸
      • 5.3.8 焼結
  • おわりに
第3節 無機膜の作製
  • はじめに
  • 1. 無機膜の概要
  • 2. ゾル-ゲル法による無機膜
    • 2.1 シリカ膜
    • 2.2 チタニア膜
  • 3. 無機膜の水処理への応用
  • 4. チタニア膜の高温水処理への応用
    • 4.1 ナノろ過膜の透過特性
    • 4.2 透過特性の温度依存性
  • おわりに

第4章 水処理膜の処理能力評価

第1節 膜プロセスによる化学物質や微生物除去についての考え方
  • 1. 膜による微生物の除去
  • 2. 対数阻止率
  • 3. 膜性能の試験に用いられる微生物
  • 4. 微生物除去の評価で重要になる視点
  • 5. 膜による有害化学物質の除去
  • 6. 逆浸透法・ナノろ過法による有害物質の除去特性
  • 7. 膜分離活性汚泥法による廃水処理
  • 8. 膜分離活性汚泥法における微量有害物質の除去特性 まとめ
第2節 NF 膜による微量有害有機汚染物質除去の評価
  • はじめに
  • 1. 農薬の阻止特性
    • 1.1 フェニル基と疎水性の影響
    • 1.2 芳香族系農薬
    • 1.3 非芳香族系農薬
  • 2. 内分泌攪乱作用物質 (EDCs)
    • 2.1 ホルモン
    • 2.2 フタル酸エステル類
    • 2.3 アルキルフェノール類
  • 3. その他の微量汚染物質
  • 4. NF 膜の分子篩作用
  • おわりに

第5章 ファウリング抑制技術

第1節 ファウリングの基礎と膜に与える影響の評価
  • 1. ファウリングの原因とメカニズム
    • 1.1 膜の分離機能の低下とファウリング
    • 1.2 ファウリングの形態と特徴
    • 1.3 ファウリングに影響する因子
    • 1.4 付着層の形成と膜と粒子間の相互作用
    • 1.5 目詰まり 粒子による細孔閉塞
    • 1.6 バイオファウリング
  • 2. ファウリングが膜に与える影響と評価
    • 2.1 阻止率の変化
    • 2.2 透過現象と圧力損失
    • 2.3 ろ過抵抗の経時変化
第2節 膜ファウリングの素性と制御技術~原因物質・発生メカニズム・対処方法~
  • はじめに
  • 1. 膜ファウリングの定義
  • 2. 浄水膜におけるファウリングの原因物質 (何が膜を詰まらせるのか?)
  • 3. 浄水膜におけるファウリングの発生・進行機構 (どのように閉塞したのか)
  • 4. ファウリングの抑制方法 (どうしたらファウリングを抑制できるのか)
    • 4.1 前凝集沈殿+ MF/UF 膜ろ過
    • 4.2 生物膜・分離膜一体型リアクター
    • 4.3 オゾン処理法
    • 4.4 紫外線 (UV) 処理法
第3節 膜プラントにおける薬品プログラムと運転管理技術
  • はじめに
  • 1. 洗浄プログラムの最適化
  • 2. ファウリング抑制技術の歩み
  • 3. 運転管理技術の革新
  • 4. 予防保全技術の革新
  • おわりに

第6章 新しい水処理膜の開発

第1節 ナノ構造制御した膜の開発と水処理先進材料への応用
  • はじめに
  • 1. ナノテクノロジーを用いた膜の研究開発
  • 2. ナノファイバー膜
    • 2.1 ナノファイバー膜の特徴
    • 2.2 水処理膜への応用
    • 2.3 イオン交換ナノファイバー膜の作製と評価
  • 3. 今後の展望
第2節 膜利用の革新プロセス
  • はじめに
  • 1. ゼオライトの薄膜化
  • 2. A 型ゼオライトを用いた脱水プロセス
  • 3. 石油化学工業における水の分離のニーズ
  • 4. メンブレンリアクターへの水分離膜の適用 まとめ
第3節 フォワードオスモシス (FO) を用いた水処理技術の現状と課題
  • はじめに
  • 1. FO 法の原理
    • 1.1 正浸透
    • 1.2 FO 法とRO 法の違い
    • 1.3 FO 法の利点
  • 2. FO 水処理システムの現状と課題
    • 2.1 FO 膜の構造
    • 2.2 内部濃度分極とS値
    • 2.3 FO 用膜モジュール
    • 2.4 駆動溶液 (DS)
    • 2.5 DS 再生プロセス
  • 3. FO 法の応用例
    • 3.1 海水淡水化 (FO/RO ハイブリッドシステム)
    • 3.2 海水淡水化 (NH3/CO2-FO システム) まとめ
第4節 ゼオライト膜を用いた高効率水処理膜の開発
  • はじめに
  • 1. 結晶化時の結晶間隙制御
    • 1.1 ゼオライト膜の合成
    • 1.2 ゼオライト膜の有機構造規定剤について
    • 1.3 結晶間隙の測定
    • 1.4 結晶間隙の透過
    • 1.5 ゼオライト膜の結晶間隙の制御
    • 1.6 結晶化時の粒界制御のまとめ
  • 2. 無機多孔体の形状制御
    • 2.1 氷晶テンプレート法による多孔質シリカ作製方法
    • 2.2 氷晶テンプレート法の形態制御例
    • 2.3 氷晶テンプレート法を応用した吸着剤の開発め
  • おわりに

執筆者

  • 東レ(株) : 栗原優
  • 東レ(株) : 富岡洋樹
  • 東レ(株) : 田中祐之
  • 名古屋大学 : 入谷英司
  • 名古屋大学 : 片桐誠之
  • 神戸大学 : 松山秀人
  • 東レ(株) : 辺見昌弘
  • 東レ(株) : 志村晴季
  • 東洋紡績(株) : 熊野淳夫
  • 日東電工(株) : 新谷卓司
  • ダイセン・メンブレン・システムズ(株) : 中塚修志
  • 東レ(株) : 峯岸進一
  • 東レ(株) : 小森研司
  • 三菱レイヨン(株) : 上西理玄
  • 住友電工ファインポリマー(株) : 森田徹
  • 広島大学 : 都留稔了
  • 東京工科大学 : 浦瀬太郎
  • 豊橋技術科学大学 : 木曽祥秋
  • 横浜国立大学 : 中村一穂
  • 北海道大学 : 渡辺義公
  • 旭化成ケミカルズ(株) : 山村寛
  • 片山ナルコ(株) : 加藤雅敏
  • 東京工業大学 : 松本英俊
  • 東京工業大学 : 谷岡明彦
  • 早稲田大学 : 松方正彦
  • 山口大学 : 比嘉充
  • 芝浦工業大学 : 野村幹弘

出版社

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お問い合わせ

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体裁・ページ数

B5判 上製本 276ページ

ISBNコード

ISBN978-4-86428-034-1

発行年月

2012年1月

販売元

tech-seminar.jp

価格

60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)

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