技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

自社技術に基づく「コア技術」の明確な設定方法とその強化手法

自社技術に基づく「コア技術」の明確な設定方法とその強化手法

~自社保有技術の俯瞰と棚卸し・洗い出し・分類 / コア技術の明確な定義、設定するための評価と方法 / コア技術の継続的な強化方法とそのプロセス~
東京都 開催 会場 開催 演習付き

開催日

  • 2016年6月29日(水) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 技術の棚卸
  • コア技術の設定法
  • コア技術の強化法

プログラム

 コア技術設定は自社の技術戦略の要となる、極めて重要な戦略的な意思決定です。しかし、大企業を含めて多くの企業において、個別製品での重要技術の設定にとどまり、長期に渡り自社として新規事業を含め事業の成長の根幹とし今後とも継続的な強化が必要とされるような技術、すなわちコア技術は明確に設定されていません。このような企業においては、1つ1つの技術開発に大きな不確実性を抱え、加えてますます大きな投資が必要となる環境下において、技術戦略が不在もしくは不備と言われてもしかたがありません。
 本セミナーにおいては、コア技術を明確に定義し、その定義に基づきコア技術を設定する方法論、すなわち、どのような評価基準でコア技術を設定するのか、そしてどのようなプロセスでコア技術の設定を行うかを学んでいただきます。
 前者については、コア技術を長期的かつ継続的に自社の収益拡大に直接的に寄与する視点から、複数のコア技術の選定軸を提示し、コア技術を定義します。
 後者においては、自社の現状の保有技術の棚卸を最初に行います。技術の棚卸とは、自社が全社として保有する技術はどのようなものなのか、それは自社の他社との相対的な技術水準を含め、どのような特徴を持つのかにより、自社の保有技術を俯瞰的に捉えることを目的として進めるものです。また最後には、どうコア技術を継続的に強化していのかについても、議論をします。
 他の参加者の方々とグループを編成し、グループ単位で技術の棚卸および評価の演習を共同で行い、理解を深めていただきます。

  1. 最初に
    1. コア技術設定の難しさ
      • クレハ・富士フイルムの例
    2. コア技術設定の目的
      • 長期的・継続的収益の拡大
    3. コア技術設定上の注意点
      • 機械的に設定できるものではない
  2. コア技術設定の重要な拠り所:「価値づくり」
    1. コア技術によってどう長期的・継続的に収益拡大をするか?
    2. なぜ「価値づくり」か?
    3. ものづくり vs. 価値づくり
    4. 「価値づくり」における収益拡大のメカニズム
    5. 収益拡大のメカニズムを実現する4つの要素
    6. 「価値づくり」を目指した三位一体の技術戦略
    7. 三位一体の技術戦略におけるコア技術の位置付
  3. コア技術とは
    1. コア技術戦略
    2. 「範囲の経済性」実現手段としてのコア技術戦略
    3. コア技術は;
      • 自社にとっての将来の収益の柱
      • 技術戦略の根幹
    4. 長期的視点でのコア技術の変更の必要性
  4. コア技術設定の企業事例
    1. コア技術設定の企業事例
      • 3M
      • クレハ
      • 富士フイルム
      • 東レ
    2. コア技術の他の定義
  5. コア技術の選定軸
    1. コア技術の選定軸
    2. コア技術の選定軸の背景
    3. 「自社の独自性追求」軸の設定の注意点
  6. コア技術設定の全体プロセスと注意点
    1. コア技術設定の全体プロセス
      • ステップ1:技術棚卸の大分類の設定
      • ステップ2:技術棚卸素案の設定
      • ステップ3:技術棚卸素案の各部門での修正と評価
      • ステップ4:各部門での追加・評価の統合
      • ステップ5:ステップ4に基づくコア技術の設定
    2. 注意点
      • その1:自社保有技術を広く俯瞰する
      • その2:世の中の技術全体に目を向ける
      • その3:長期的な事業の視点での成功の視点を持つ
  7. ステップ1:技術棚卸の大分類の設定
    1. 技術の棚卸の大分類とは
    2. 技術の棚卸の大分類の設定事例
  8. ステップ2:技術棚卸素案の設定
  9. ステップ3:技術棚卸素案の各部門での修正と評価
    1. 技術棚卸素案の各部門での修正と評価の具体的作業
    2. 評価項目の全体像
    3. 評価項目の「コア技術の選定軸」との関係
    4. 評価項目①:顧客提供価値の大きさ
      • その意味
      • 顧客価値の前提となる顧客ニーズ
      • 顧客価値拡大の網羅的視点:VACESモデル
    5. 評価項目②:適用範囲の広さ
      • その意味
      • 事業ドメインの必要性
      • 適用範囲を認識する方法
    6. 評価項目③:公式の技術戦略上の位置付
    7. 評価項目④:技術水準
      • 自社の技術水準を評価する視点
      • 注意点:完全な客観性は求めない
    8. 評価項目⑤:技術成熟度
      • その意味
      • 技術成熟度評価のガイドライン
  10. ステップ4:各部門での追加・評価の統合
  11. ステップ5:ステップ4に基づくコア技術の設定
    1. コア技術設定の2つのタスク
    2. タスク1:グループ化によるコア技術候補の設定
      • グループ化の意味
      • グループ化の視点
      • 未来志向の重要性
      • 技術の重複についての考え方
      • 機械的作業ではない
    3. タスク2:コア技術候補の評価・選択
  12. コア技術の強化法
    1. 積極的なコア技術利用製品・事業の展開
    2. 組織横断的共有・強化活動
    3. コア技術の情報発信とフィードバック
    4. オープン・イノベーション 等
  13. 演習: 技術の棚卸と技術の評価:自転車を例に
  14. 最後に
    • 質疑応答

講師

  • 浪江 一公
    ベクター・コンサルティング 株式会社
    代表取締役

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 第1特別講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/23 ステージゲート・プロセスを活用したR&Dテーマ評価・選定のマネジメント オンライン
2025/1/27 研究開発部門が行うべきマーケティングの知識と活動 (基本理論編 & 実践編) オンライン
2025/1/27 研究開発部門が行うべきマーケティングの知識と活動 (実践編) オンライン
2025/1/29 研究開発テーマ、プロジェクトの費用対効果の算出と見える化 オンライン
2025/1/30 デザインレビュー (DR) の基本とすすめ方、抜け漏れ防止策 オンライン
2025/1/30 特許情報からみた5G・6G材料開発戦争 2022 オンライン
2025/1/30 特許情報からみたBeyond 5G 材料開発戦争 2023 オンライン
2025/1/30 製薬業界で必要となる創薬企画の発想法とBeyond-the-pill/Around-the-Pillのトレンド オンライン
2025/1/31 市場分析・競合他社 (ベンチマーキング) 分析と情報収集の進め方 オンライン
2025/2/6 新製品開発プロジェクトの考え方と進め方 オンライン
2025/2/7 技術者・研究者のための効果的な時間管理術 オンライン
2025/2/7 研究開発テーマ、プロジェクトの費用対効果の算出と見える化 オンライン
2025/2/12 製薬業界で必要となる創薬企画の発想法とBeyond-the-pill/Around-the-Pillのトレンド オンライン
2025/2/13 革新的な研究開発テーマを継続的に多数創出する方法とその体系的・組織的な仕組みの構築 オンライン
2025/2/13 技術マーケティングによる新規事業・R&Dテーマの発掘 オンライン
2025/2/13 企業成長実現にむけた「技術戦略・技術ロードマップ」立案セミナー オンライン
2025/2/14 技術者・研究者のための効果的な時間管理術 オンライン
2025/2/14 R&D部門のデータ共有・利活用 (MI, AI) のためのデータ共有システム構築と進め方 オンライン
2025/2/14 市場分析・競合他社 (ベンチマーキング) 分析と情報収集の進め方 オンライン
2025/2/14 競合・市場調査とマーケティング活動 オンライン

関連する出版物

発行年月
2023/12/27 実験の自動化・自律化によるR&Dの効率化と運用方法
2023/10/31 出口戦略に基づく研究開発テーマの設定と事業化への繋げ方
2022/8/31 研究開発部門と他部門の壁の壊し方、協力体制の築き方
2022/4/28 研究開発部門へのDX導入によるR&Dの効率化、実験の短縮化
2022/2/28 With・Afterコロナで生まれた新しい潜在・将来ニーズの発掘と新製品開発への応用
2021/10/29 “未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方
2021/8/31 研究開発の "見える化" によるR&Dテーマ評価、進捗管理と進め方
2021/3/31 研究開発テーマの評価と中止/撤退判断の仕方
2020/10/30 研究開発者のモチベーションの高め方と実践事例
2018/12/27 R&D部門の“働き方改革”とその進め方
2018/9/28 コア技術を活用した新規事業テーマの発掘、進め方
2018/5/31 “人工知能”の導入による生産性、効率性の向上、新製品開発への活用
2013/7/16 「ロボット技術の用途、機能、構造等主要観点別開発動向と参入企業の強み、弱み分析」に関する技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/7/16 「ロボット技術の用途、機能、構造等主要観点別開発動向と参入企業の強み、弱み分析」に関する技術開発実態分析調査報告書
2011/11/2 インドの食習慣・食品産業と日本企業の事業機会