技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

構造設備・分析機器・Excelのバリデーション方法とプロセスバリデーションセミナー

構造設備・分析機器・Excelのバリデーション方法とプロセスバリデーションセミナー

~PIC/S GMP Annex 15改定のポイント~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年3月25日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • プロセスバリデーションとCSVの相違点
  • 構造設備のCSVの実施
  • 分析機器のCSV・ER/ES指針対応の実施
  • 構造設備・分析機器の具体的なCSV成果物
  • Excelを利用したPart11、ER/ES指針、Annex11対応
  • Excelを使用した電子データの管理方法
  • SOPでの電子生データの定義
  • 電子生データのセキュリティ、監査証跡、バックアップ

プログラム

 PIC/S GMP Annex 15 「適格性評価とバリデーション」は、2015年10月1日から改定版が施行されました。改定版Annex15では、バリデーションに関して、大きな変更が実施されました。改定版では、2013年1月1日から改定されたAnnex11 (コンピュータ化システム) 、Annex13 (治験薬) との整合性や、ICH-Q8、Q9、Q10との整合性を考慮されました。Annex15の改定により、いったい何が変わるのでしょうか。また製薬企業や構造設備等の供給者にとってどのようなインパクトがあるのでしょうか。
 プロセスバリデーションについては、2011年のFDAのガイドラインの改定以降、大きな変革がありました。製薬企業におけるコンプライアンスコストの上昇は、最終的に患者負担になるため、バリデーション実施に対する負荷を軽減する必要がありました。そこでベリフィケーションという概念が導入されています。バリデーションとベリフィケーションはいったい何が違うのでしょうか。またそれぞれの特徴やメリット、デメリットは何でしょうか。また適格性評価とプロセスバリデーションの関係はどのようなものでしょうか。
さらにコンピュータ化システムバリデーション (CSV) と適格性検証とプロセスバリデーションの関係はどのようなものでしょうか。
 Annex15に記載されている用語はその理解が難しく、新しい用語も増えています。用語の定義を正しく理解することは、極めて重要です。現在の製薬工場における施設・設備・装置・機器・ユーティリティのほとんどはコンピュータ化 (自動化) されています。
 PIC/S GMP Annex11 コンピュータ化システムは、2013年1月1に改定版が施行されました。コンピュータ化システムにおいての要件にも留意しなければなりません。製薬工場 (GMP) におけるCSV実施の大半は、構造設備や分析機器です。
 しかしながら、これまで構造設備や分析機器のCSVについて具体的に解説したセミナーや書籍は皆無でした。また多くの場合、IQ、OQは製薬企業ではなく、当該ベンダーが実施するというのが一般的になっています。いったい、どういう風にCSVを実施すべきでしょうか。
 構造設備や分析機器の特徴は、ハードウェアが中心で、比較的小さなプログラム (PLCやファームウェア) でコントロールされています。また、ITアプリケーションと違って、その品質が直感的にわかります。ITアプリケーションは、複雑かつ大規模なソフトウェアが中心であり、膨大なデータによるテスト (システムテスト、インテグレーションテスト等) を中心に実施します。
一方で、構造設備や分析機器は、DQ、IQ、OQ、PQといったQualification (適格性評価) が中心です。 これまで製薬業界では、プロセスバリデーションで使用されてきたDQ、IQ、OQ、PQといった用語を流用して、CSVを実施してきました。
 ではCSVのPQとプロセスバリデーションは何が違うのでしょうか。そういった、よく寄せられる疑問に答える形でセミナーを進めたいと考えています。また分析機器は、CSV実施よりもむしろER/ES指針対応の方が重要です。その理由は、品質試験において分析機器から出力される電子記録は、出荷判定に用いられ、患者の安全性に大きく影響するからです。
 多くの製薬工場では、まだER/ES指針対応が十分ではありません。本セミナーでは、具体的なCSV成果物のサンプルを紹介し、実践的なCSVを学んでいただきます。製薬企業の品質保証担当者、IT部門、構造設備や分析機器のベンダーにとって、必須のセミナーです。
 また、製薬業界において、Excelは臨床試験、製造販売後試験、製造、品質試験等で多用されています。特にGMPにおける品質試験では、試験記録書や試験成績書の多くがExcelで作成され、出荷判定に用いられています。しかしながら、ExcelではPart11やER/ES指針などには対応できません。それは、セキュリティや監査証跡などに対応することができないからです。
 出荷判定などでは、患者の安全性に大きく影響するため、規制当局は電子記録に関して、非常に厳しい要件を課しています。だからと言って、Excelの使用を今すぐ止めて、別のシステムを導入するということも事実上困難です。それでは、いったいどのようにしてExcelによる電子記録の信頼性を保証すれば良いのでしょうか。
 本セミナーでは、Part11やER/ES指針にのっとった、Excelファイルの適切な管理方法や、計算式やマクロなどのバリデーション方法などをわかりやすく解説いたします。
 一方で、業務が電子化された場合、これまでの紙媒体による記録に代わって、電子記録が用いられるようになりました。生データを電子化し、電子生データを使用する場合、あらかじめSOP等で業務 (試験) 毎に電子生データを定義しておかなければなりません。なぜならば、電子生データは、何回コピーしても生データであるためです。プロセスのいたるところで、同一の電子生データが存在することは好ましくありません。また、電子生データは、Part11やER/ES指針に適合させるためには、「セキュリティ」「監査証跡」「バックアップ」といった要件を満たす必要があります。いったいどのようなSOPを作成すれば良いのでしょうか。
 本セミナーでは、電子生データを扱うSOPのサンプルを配布し、具体的な電子生データの規制要件対応方法を解説いたします。
 2012年4月1日から、コンピュータ化システム適正管理ガイドライン (新ガイドライン) が施行されました。新ガイドラインでは、CSVの実施要求とともに、ER/ES指針への準拠を求めています。
 これまでGMPやGQPの分野では、ER/ES指針への対応が十分に実施されてこなかったことと思われます。
 ところが、すでに新ガイドラインによる査察が開始され、電子記録・電子署名 (ER/ES) に関する指摘も出されています。
 GMPにおいては、特にQCラボにおいてER/ES指針対応が強く求められます。 その理由は、品質試験における分析結果は、ほぼ100%電子記録を使用しているためです。
 本セミナーでは、まだER/ES指針対応を行っていない製薬企業のために、正しい対応方法を詳しく解説いたします。

  1. PIC/S GMP Annex 15と構造設備・分析機器のバリデーション
    1. PIC/S GMP Annex 15 「適格性評価とバリデーション」改定のインパクト
    2. Annex15改定の経緯
    3. Annex15改定版における新しい考え方 (変更点)
    4. 医薬品ライフサイクルとは
    5. ICHガイドラインとの整合
    6. Annex15改定により何が変わるか (バリデーションからベリフィケーションへ)
    7. 重要な用語の整理と理解
    8. GMPにおけるコンピュータ化システムの4つのカテゴリ
    9. コンピュータ化システムとは
    10. GMPにおけるハードとソフトとは
    11. 分析機器の品質保証
    12. 構造設備の品質保証
  2. 構造設備・分析機器の特徴とCSV実施方法
    1. 適格性評価とは
    2. DQとは
    3. IQとは
    4. OQとは
    5. PQとは
    6. リスクアセスメントの実施方法
    7. プロセスバリデーションとCSVの違いとは
  3. ER/ES指針と分析機器
    1. ER/ES指針とは
    2. 試験記録書・成績書とER/ES指針
    3. 出荷判定とER/ES指針I
    4. PIC/S GMP Annex 11におけるER/ES要求
  4. 具体的なCSV成果物解説
    1. バリデーション計画書・報告書
    2. DQ計画書、DQ報告書
    3. IQ計画書、IQチェックリスト、IQ報告書
    4. OQ計画書、OQスクリプト、OQ報告書
    5. PQ計画書、PQ報告書
  5. Excelの問題点
    1. Excelではダメな理由
    2. ハイブリッドシステムの問題点
    3. Excelファイルをどのように取り扱えば最善か
    4. ExcelのCSV実施方法と具体例
    5. ExcelのCSV SOPの具体例
  6. Part11、ER/ES指針、Annex11の要求事項
    1. 最新の規制要件は出荷判定に厳しい要求を課している
    2. 新ガイドラインにおけるER/ES指針対応要求
    3. ER/ES指針とは
    4. 電子記録・電子署名におけるリスクとは
    5. 出荷判定におけるER/ES対応要求
  7. 電子生データの管理方法
    1. 生データとは
    2. 電子生データとは
    3. 電子生データの要件
    4. 電子生データの定義方法と留意点 ・電子生データに関するSOPの具体例

講師

  • 村山 浩一
    株式会社 イーコンプライアンス
    代表取締役

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 第1グループ活動室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/4/28 FDA DMF (Type II,IV) (Type III) の各ファイルの作成方法と事例及びFDA照会対応 (2日コース) オンライン
2025/4/28 開発から製造販売後までの一貫した安全性評価の取りまとめ方と効率的な資料作成方法 (基礎編 + 実践編) オンライン
2025/4/28 化学物質を扱う研究所における法規制に準拠した薬品管理の進め方 オンライン
2025/4/28 FDA DMF (Type II,IV) の各ファイルの作成方法と事例及びFDA照会対応 オンライン
2025/4/28 開発から製造販売後までの一貫した安全性評価の取りまとめ方と効率的な資料作成方法 (基礎編) オンライン
2025/4/28 開発から製造販売後までの一貫した安全性評価の取りまとめ方と効率的な資料作成方法 (実践編) オンライン
2025/4/28 FDA DMF (Type III) の各ファイルの作成方法と事例及びFDA照会対応 オンライン
2025/5/29 製品品質照査の活用による製造工程、原料・資材及び製品規格の妥当性検証 オンライン
2025/5/29 バイオ医薬品 (抗体医薬品) の特性解析・構造決定と得られたデータの品質管理への活用 オンライン
2025/5/29 バイオ医薬品における各種試験方法の適切な精度管理と分析法バリデーションの実施方法 オンライン
2025/5/29 環境モニタリングの測定時およびアラート・アクションレベル設定時の留意点 オンライン
2025/5/29 責任役員 (上級経営陣) にむけたGMP、GQP教育訓練と法令順守体制の整備 オンライン
2025/5/29 医薬品/医療機器等へのQMSの具体的な構築フロー オンライン
2025/5/29 バイオ医薬品の不純物管理 オンライン
2025/5/29 バイオ医薬品のCTD (CMC) :妥当性の根拠とまとめ方 (2日間) オンライン
2025/5/29 再生医療等製品/細胞加工製品の製造・QC担当者のためのGCTP入門 オンライン
2025/5/29 バイオ医薬品 (CMC) マスターコース (全6コース) オンライン
2025/5/29 バイオ医薬品における製法・試験法変更と担保すべき同等性/同質性評価 オンライン
2025/5/29 バイオ医薬品における規格及び試験方法の設定と安定性試験 (長期保存試験) による有効期間の設定 オンライン
2026/3/31 Excelでわかる金利ハル・ホワイト・モデルによるプライシング オンライン

関連する出版物

発行年月
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版) (製本版+ebook版)
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2022/3/10 改正GMP省令対応 QA (品質保証) 実務ノウハウ集
2022/2/28 撹拌装置の設計とスケールアップ
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点)
2021/10/18 医療機器の設計・開発時のサンプルサイズ設定と設定根拠
2021/10/15 医療機器のプロセスバリデーション (PV) と工程管理
2021/10/11 抗ウイルス薬
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価 (書籍版 + ebook版)
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価
2021/8/31 創薬研究者・アカデミア研究者が知っておくべき最新の免疫学とその応用技術
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請
2021/8/26 薬事規制・承認審査の3極比較と試験立案・臨床データパッケージ/CMCグローバル申請 (製本版+ebook版)
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール
2021/5/27 [Global] 治験/市販後での安全性情報の収集・評価・報告要否とPVベンダーコントロール (書籍 + ebook版)