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エポキシ樹脂の硬化メカニズムと特性改良技術および応用展開

エポキシ樹脂の硬化メカニズムと特性改良技術および応用展開

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、エポキシ樹脂 (主鎖) の化学構造から解説し、さまざまな硬化剤との反応機構を捕らえることで、 硬化物の良い物性を得るための基礎的な考え方、フィラーの使い方、熱衝撃試験による耐クラック性解析により、硬化物の物性評価に関する方法論を紹介いたします。

開催日

  • 2016年2月8日(月) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 熱硬化性樹脂・エポキシ樹脂に関連する技術者、品質担当者、ユーザ
    • 塗料
    • 接着剤
    • 土木・建築
    • 複合材料
    • 電子材料
    • 合板
    • 成形材料
    • 鋳物 など
  • 熱硬化性樹脂の合成・応用に関わる技術者、研究者、開発者
  • エポキシ硬化剤に課題のある技術者、研究者

プログラム

第1部. エポキシ樹脂の化学構造・特徴と硬化メカニズム

(2016年2月8日 10:30〜12:30)

 エポキシ樹脂は、成形性、接着性、電気絶縁性、機械的強度… と様々な特徴を持ち、多くの分野で便利に用いられている。エポキシ樹脂主鎖だけでなく、硬化剤をいろいろと選ぶことができるのと同時に、その種類によって物性が大きく変わることが特徴である。
 本講では、エポキシ樹脂側の化学構造を紹介し、エポキシ樹脂に使われるさまざまな硬化剤との硬化メカニズムの基礎についてもあわせて説明する。

  1. エポキシ樹脂の化学構造と特徴
    1. エポキシ樹脂の高分子構造
      1. 熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂
      2. エポキシ樹脂硬化物の分子構造
      3. エポキシ環の反応性とその特徴
    2. ビスフェノール型エポキシ樹脂の構造と特徴
      1. ビスフェノールA型樹脂の特徴と用途
      2. ビスフェノールA型樹脂の原料と合成
      3. ビスフェノール型のバリエーション
        • ビスフェノールF型樹脂
        • ハロゲン化樹脂
    3. ノボラック型エポキシ樹脂の構造と特徴
      1. フェノールノボラック型/クレゾールノボラック型
      2. ノボラック型エポキシ樹脂のバリエーション
    4. その他のエポキシ樹脂
      1. 環状脂環式、グリシジルエステル、グリシジルアミン、複素環式
      2. ビフェニル型、多環芳香族、水添脂環式
  2. 主な硬化剤と硬化メカニズムの基礎
    1. 硬化剤と活性水素
      1. 硬化剤の種類
      2. 活性水素
    2. アミン系硬化剤との反応
      1. アミン系硬化剤
      2. ポリチオール硬化剤
    3. 酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤との反応
      1. 酸無水物硬化剤
      2. フェノール硬化剤
    4. その他の硬化剤との反応
      1. イミダゾール
      2. DICY

第2部. フェノール樹脂系硬化剤の特性と技術開発動向

(2016年2月8日 13:10〜14:10)

 フェノール樹脂はエポキシ樹脂の硬化剤として電気・電子材料分野で重要な位置を占めている。このフェノール樹脂をエポキシ樹脂硬化剤として用いた場合の特性及び、技術的な展開について紹介する。

  1. フェノール樹脂のエポキシ樹脂硬化剤への適用
    1. フェノールとエポキシの反応
    2. ノボラック系硬化剤
    3. アミノトリアジンノボラック硬化剤
    4. ポリフェノール系硬化剤
  2. フェノール樹脂系の技術的な展開例
    1. アミノトリアジンノボラック硬化剤の応用例
    2. 特殊フェノール樹脂系硬化剤とその応用例

第3部. 酸無水物系硬化剤の特性と技術開発動向

(2016年2月8日 14:20〜15:20)

 エポキシ硬化剤としての酸無水物の特徴を紹介するとともに、具体的な特性改良例として、透明性、可撓性、硬化時の揮発抑制を実現した酸無水物を紹介いたします。

  1. 酸無水物エポキシ硬化剤の概要
    1. 酸無水物の使用方法
    2. 酸無水物の種類と特徴
    3. 酸無水物を使いこなすポイント
  2. エポキシ硬化物性の改良例
    1. 無色透明用液状酸無水物
    2. 可撓性付与型酸無水物
    3. 不揮発性酸無水物

第4部. イミダゾール化合物の特性と硬化剤、硬化触媒としての利用

(2016年2月8日 15:30〜16:30)

 近年、さらなる高性能化が硬化物に要求されています。そのような中、エポキシ樹脂の硬化剤やジシアンジアミド等の硬化促進剤として広く使用されるイミダゾール化合物がこれまで以上に注目されています。
 本セミナーでは、イミダゾール化合物の基本的な特性から応用例まで全般に渡りご紹介します。

  1. イミダゾール化合物とは
    1. 一般的な性質
    2. 一般的な合成法
    3. 硬化剤としての特長
    4. 代表的なイミダゾール化合物
    5. イミダゾールの反応性と硬化のメカニズム
    6. エポキシ樹脂硬化触媒としてのイミダゾール化合物
  2. イミダゾール化合物の応用
    1. イミダゾールの選択~反応温度領域と保存安定性~
    2. 用途例~塗料、積層板、半導体封止剤など~
  3. 開発品のご紹介
    1. エポキシ樹脂向け開発品のご紹介

講師

  • 久保内 昌敏
    東京工業大学 大学物質理工学院 応用化学系
    教授
  • 佐藤 泰
    DIC 株式会社 ポリマ第一技術本部 ポリマ技術5グループ
    主任研究員
  • 吉川 秀幸
    新日本理化 株式会社 樹脂原料事業部 大阪営業チーム
    係長
  • 溝部 昇
    四国化成工業 株式会社 化学品研究・開発 機能材料チーム
    チームリーダー

会場

東宝土地 株式会社 高橋ビルヂング
東京都 千代田区 神田神保町3-2
東宝土地 株式会社 高橋ビルヂングの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,111円 (税別) / 49,800円 (税込)
複数名
: 36,111円 (税別) / 39,000円 (税込)

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    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 82,222円(税別) / 88,800円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

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