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『屈折率』測定 手法と選び方, データの読み方,その応用

『屈折率』測定 手法と選び方, データの読み方,その応用

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2015年4月17日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 屈折率の測定を行う方
    • 光学
    • 材料化学
    • 医学
    • 生物
    • 服飾
    • 建設

修得知識

  • 屈折率測定の基礎
    • 物性評価
    • 品質管理
    • 不良品検査
    • 得られたデータの読み方と活用法

プログラム

第1部 屈折率分散の物理的起源

(2015年4月17日 10:30〜11:30)

 光学材料の屈折率には必ず分散 (屈折率の波長依存性) がある。
 本セミナーでは, 分散が何故生じるのか,その物理的な起源を,物質と光 (電磁波) の電磁気学的な相 互作用にさかのぼって考察する。
 これにより,光学材料の屈折率の理解を深めること ができる。

  1. はじめに
    (分散とは屈折率が波長 (周波数) で変化すること)
    • 分散の効果プリズムによる分光
    • レンズの色収差,虹
    • パルス伝搬 ・群速度と群速度分散
  2. 分散の古典論
    (屈折率 (分散) の起源は紫外および赤外吸収にある)
  3. 誘電体 (ガラス) の分散
    • Lorentzモデル
    • 分散の経験式
    • アッベ数
  4. プラズマの分散
    • Drudeの式
  5. Kramers-Kronigの関係式
    • 分散と吸収の直接的な関係
    • 複素関数論からの帰結
  6. 群速度
    • 分散媒質中のパルスの伝搬
    • 分散媒質中の光エネルギー密度
  • 質疑応答

第2部 屈折率測定の原理と実際

(2015年4月17日 11:40~13: 00)

 屈折率は光学材料の最も基本的な物性値ですが、その測定は以外に簡単ではあり ません。
 この講義では、材料の形状や特徴、要求される精度に応じてどのような測定 法を選択すればよいのか、測定上の注意点などについて解説します。

  1. 屈折率測定法の概略
    1. 屈折率測定の原理
    2. 各種測定法の特徴と精度
    3. 測定法選択のポイント
  2. 屈折率測定法とその実際
    1. クラマース・クローニッヒ解析
    2. 臨界角法
    3. 最小偏角法
    4. 液侵法
    5. 干渉法
    6. 楕円偏光解析法 (エリプソメトリ)
    7. プリズムカップリング法
    • 質疑応答

第3部 屈折計の各測定方式の特長と, 実例を交えた測定ノウハウ

(2015年4月17日 13:00〜14:20)

 屈折率の情報は食品,化学,工業分野と幅広い分野で利用されて測定対象となる試料も液体,ガラス,樹脂,フィルムなど多様な形態があります。
 このセミナーでは ,屈折計の各種測定方式の概要,特長から測定時の注意事項など,ノウハウについても 実例を交えて解説します。

  1. 屈折計の種類
    • 各測定原理と特長
    • 各測定方式の装置紹介
      • 最小偏角法
      • 臨界角法
      • Vブロック法
  2. 屈折率測定に関連した規格
  3. 測定試料
    • 試料の形態と測定時の注意
  4. 測定条件
    • 測定結果に影響を与える因子について
      • 試料の加工
      • 波長
      • 温度
      • 大気圧など
  5. 測定例
  • 質疑応答

第4部 樹脂・フィルムの複屈折測定とその応用

(2015年4月17日 15:10〜16:30)

 透明材料において、複屈折は屈折率や透明性と並ぶ重要な特性である。
 本講演では、高分子の構造と複屈折の関係について簡単な考え方を述べるとともに、 各種測定法および、それを活用したプロセスの解析事例について紹介する

  1. 高分子材料の屈折率と複屈折
    1. 反射率、屈折率
    2. 屈折率の波長依存性
    3. 分極率と屈折率
    4. 高分子の一次構造と屈折率
    5. 屈折率楕円体と複屈折
    6. 高分子の一次構造と複屈折
    7. 高分子の高次構造と複屈折
  2. 複屈折の測定方法
    1. 複屈折とレタデーション
    2. 屈折率測定を利用した複屈折測定
    3. 偏光顕微鏡
    4. 分光光度計を用いた複屈折測定
    5. 光変調法
  3. 複屈折測定の実例紹介
    1. PETフィルムの延伸に伴う屈折率変化のオフライン測定
    2. PETフィルムの延伸に伴う屈折率変化のオンライン測定
    3. 非晶透明フィルムの延伸過程における複屈折変化
  • 質疑応答

講師

  • 第1部
    • 黒田 和男 氏
  • 第2部
    • 近藤 高志 氏
  • 第3部
    • 木下 律志 氏
  • 第4部
    • 宝田 亘 氏
  • 黒田 和男
    宇都宮大学 オプティクス教育研究センター
    特任教授
  • 近藤 高志
    東京大学 先端科学技術研究センター
    教授
  • 木下 律志
    (株)島津デバイス製造 カルニュー飯田事業所 技術課
    係長
  • 宝田 亘
    東京工業大学 大学院理工学研究科 有機・高分子物質専攻
    助教

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
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