技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

高分子材料における微生物劣化のメカニズムと対策技術

高分子材料における微生物劣化のメカニズムと対策技術

~インフラはすぐそばに / 埼玉の道路陥没事故は対岸の火事ではない / 地球環境悪化による高分子材料の微生物劣化とトラブルの解と予防対策~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、微生物の実際の挙動から発現する現象、高分子材料に与える影響、トラブルの原因と対策までをわかりやすく解説いたします。

開催日

  • 2025年9月30日(火) 10時30分16時30分

修得知識

  • ゴム・プラスチックの事故事例 (特に地球温暖化による微生物劣化)
  • ゴム・プラスチックに追加した抗菌剤、防カビ剤の効用とトラブル
  • ゴム・プラスチックの破損・破壊と対策
  • ゴム・プラスチックの各種劣化因と対策
  • 地球環境悪化へのゴム・プラスチック材料の影響と対策

プログラム

 埼玉・八潮市の道路陥没事故、博多駅近くの道路陥没事故、それらは下水管の老朽化だけではない。何れも充分な寿命を残しながら陥没していると言う事実は、日本の豊かな食生活を起因とした嫌気性硫酸還元菌が主要因である。
 また、九州地区では上水道のジョイント部の微生物劣化、MDPEガスの微生物による物性低下現象が発現しつつある。これらは難分解性ポリマーと言われるPE等の合成樹脂が微生物の学習効果 (馴養化) と近年の地球温暖化の相乗効果によって生じている。
 本講座は、これらの現象を微生物の専門家で無くても理解出来るよう、微生物の実際の挙動から発現する現象、材料に与える影響、そして対策までを分かり易く、平易に解説する。本講を受講する事で「高分子における微生物劣化対策」のスペシャリストになれる事をお約束します。

  1. コンクリートの発生物破壊とエポキシコーティングの硫酸による劣化
    1. なぜ、コンクリート設備が簡単に崩壊してしまうのか?
    2. 硫酸発生メカニズム
    3. 硫酸遼元と硫黄酸化細菌の相乗作用
    4. なぜ、硫酸によるコンクリート破壊事故が激増しているか?
    5. 防食材としてのコンクリート表面のエポキシコーティングが耐久性への問題
    6. エポキシ樹脂の耐薬品性
    7. 環境中の化学物質と適材適所の高分子材料の選択
    8. ポリマーと硫酸、水などの侵入分子との関係
    9. GERPの耐薬品性
    10. コンクリートの強化と充分な曝気対策と有用な微生物の活用
  2. 学習する微生物 (制養化) によるゴム・プラスチックの事故
    • NR+SBR 製の導水管の微生物化
    • 地球温暖化により、微生物活動の活性化に伴い、土壌中でのゴム・プラスチックの耐久性が著しく低下している。その事例紹介と対策。
    • 例えば、上水道管のつなぎ目部の ゴムの微生物劣化。 都市ガス配管 (MDPE) など
  3. 学習する微生物 (副養化) によるゴム・プラスチックの事故
    1. PU製ビールサーバーパッキンのビール漏れ
    2. PU製靴底の破損
    3. LDPE製水道管スリーブの白化現象
    4. エステル系 PU 靴底の崩壊事故
    5. 分子量測定
    6. EPMA (Electronprobe Micro Analyzer) による“P”元素の存在確認による微生物劣化の判定
    7. エステル系 PU製ビールサーバー管の微生物劣化
    8. 土壌埋設された水道管用 LDPEスリーブの白化トラブル
      (LDPEの微生物劣化分解)
    9. アクチフェノールコットンブルー (Lactphenoicotan bue) による微生物劣化の判定方法
    10. 馴養 (Adaptation) による微生物の学習効果
  4. ゴム・プラスチックに添加した抗菌剤、防カビ剤の効用とトラブル
    1. 抗菌剤と防カビ剤は基本的には異なる
      1. 抗菌剤
      2. 防カビ剤
    2. 防カビ剤を原因とするトラブル (皮膚障害)
    • 質疑応答

講師

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 180,000円(税別) / 198,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 210,000円(税別) / 231,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/9/4 プラスチック、フィルム分野における「伸長流動」の考え方、その測定法と応用 オンライン
2025/9/5 微粒子・微生物の環境モニタリング測定方法と留意点、アラート/アクションレベルの設定・管理 東京都 会場・オンライン
2025/9/5 プラスチックリサイクルの現状と課題 オンライン
2025/9/5 高分子材料へのフィラーのコンパウンド技術およびナノコンポジット化技術、その特性・分散性制御と機能性付与 オンライン
2025/9/5 押出機内の樹脂挙動および混練の基礎と最適化 オンライン
2025/9/5 摩擦振動・異音の入門講座 オンライン
2025/9/5 国内外におけるマイクロバイオーム医薬品の研究開発動向 オンライン
2025/9/8 プラスチック発泡体の気泡構造制御と成形条件最適化、トラブル対策 オンライン
2025/9/8 ポリイミドフィルムの特性、技術動向と加工、応用 オンライン
2025/9/8 国内外におけるマイクロバイオーム医薬品の研究開発動向 オンライン
2025/9/9 二酸化炭素を原料とする有用有機化合物製造技術の研究開発動向と展望 オンライン
2025/9/9 高分子合成・重合反応のメカニズムと設計指針 オンライン
2025/9/9 エポキシ樹脂の配合設計と硬化剤の選び方、使い方 オンライン
2025/9/10 粘着・剥離現象の基礎と可視化実験・モデリング オンライン
2025/9/12 ポリマーの高屈折率化技術 オンライン
2025/9/12 フーリエ変換赤外分光光度計 (FT-IR) における異物分析・不良解析の基礎とポイント オンライン
2025/9/12 PVA (ポリビニルアルコール) の基礎知識と機能化設計 オンライン
2025/9/16 フーリエ変換赤外分光光度計 (FT-IR) における異物分析・不良解析の基礎とポイント オンライン
2025/9/16 ゼロカーボンを目指す持続可能な社会におけるプラスチックの循環利用法 オンライン
2025/9/17 ポリウレタンの構成構造、材料設計、分析解析、国内外事情 オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/5/30 AI、シミュレーションを用いた劣化・破壊評価と寿命予測
2024/7/31 ポリウレタンの材料設計、環境負荷低減と応用事例
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/6/28 微生物を用いた有用物質生産技術の開発
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/6/30 加速試験の実施とモデルを活用した製品寿命予測
2023/4/26 微生物、動物/植物細胞を培養するバイオリアクター:設計とスケールアップの基礎
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/11/30 バイオプロセスを用いた有用性物質生産技術
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート