技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

研究開発部門のためのマーケティング能力とその実行方法

研究開発部門のためのマーケティング能力とその実行方法

~『企業存続のための必須』の能力を身につけ実践する~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、研究開発部門が担うマーケティングについて基礎から解説し、良いテーマを創出するためのアプローチ、事業推進力強化のアプローチについて詳解いたします。

開催日

  • 2014年4月23日(水) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 研究開発部門の担当者

修得知識

  • マーケティングの基礎
  • 良いテーマを創出するためのアプローチ
  • 事業推進力の強化のアプローチ

プログラム

 今日本企業は、先進国企業を徹底して研究しさらに極めて戦略的かつ積極的・大胆な展開をする新興国企業の追撃を受けており、この傾向は今後も益々強くなることは明らかです。このような環境の中で、日本企業が成長し存続し続けるためには、継続的に革新的な製品を創出する能力を身につけることが極めて重要であることは、議論を待ちません。革新的な製品とは、大きな『顧客』価値を創出する製品であると定義することができます。この大きな『顧客』価値を創出する上で、
研究開発部門は大きな責務を負っています。しかし、現状の研究開発部門は心理的にも、経営プロセス・組織的にも顧客や市場から遠いところに位置しており、『顧客』価値を創出するには大きな問題を抱えています。この問題を解決する方法が、研究者・技術者をマーケティング志向に変えることです。今やマーケティングは、研究開発部門が備えておかなければならないというレベルの能力ではなく、『企業存続のための必須』の能力です。
 本セミナーにおいては、研究開発部門が担わなければならないマーケティング機能・役割とそれらを実現・実行するための知識および活動について包括的かつ具体的に議論をします。特にマーケティングの重要概念が研究開発活動においてなぜ必要で、具体的にどこで必要となるかについて、明確に理解いただくことを重要視します。

  1. はじめに
    • 「研究所は人間の気持ちを研究するところであって、技術を研究するところではない」 (本田宗一郎)
  2. 研究所が置かれている環境
    1. 21世紀の日本の産業界の現実
    2. 日本企業が行く道
      1. 新興国企業の追撃とその対象
      2. 新興国企業の弱点
        • スマホ、太陽電池等の産業の例
      3. 日本企業が行く道:革新的製品の追求
  3. 研究開発部門のあるべき姿
    1. これまでの研究所
      1. 中央研究所時代
      2. 第3世代のR&D
      3. 過度の既存顧客中心 (エレクトロニクスメーカーの例)
    2. あるべき研究開発の姿
      1. 市場の現実:捉えどころのない「竜」
      2. 市場をベースとした創発研究開発
  4. 研究開発部門の課題とマーケティングの関係
    1. 研究開発部門の課題 (その1) :テーマ創出力の弱さ
      1. Garbage in, garbage out
      2. 「How」と「What」の混同
    2. 研究所の課題 (その2) :事業推進力が不在
      1. 既存事業に向けた研究開発と新規事業に向けた研究開発の大きな相違
    3. 研究開発部門の2つの課題とマーケティングの関係
  5. 研究者・技術者が押さえておくべきマーケティングの重要概念
    1. 顧客提供価値
      1. ドリルメーカーは何を売っているか?
      2. 中核ニーズ以外の様々なニーズへの対応
    2. マーケティングミックス:4P (Product, Price, Place, Promotion)
      1. サービス, ブランドも重要な研究開発マネジメントの対象 (GEの例等)
    3. 3C (Customers, Competition, Company)
      1. 3Cが収益を決める
    4. 顧客 vs. 市場
      1. イノベーションのジレンマ (ワイヤー式建機と油圧式建機)
    5. 潜在ニーズ vs. 顕在ニーズ
    6. STP (Segmentation, Targeting, Positioning)
      1. ターゲティングの失敗の例
    7. 5フォーシーズ
      1. なぜPC業界は低利益率なのか? (ソニーのVAIO事業の売却の例)
        • 注:これらの重要概念をどう使うかは後に議論をする。
  6. 良いテーマの創出力強化のために
    1. 良いテーマ創出のための2つの要素
    2. 良いテーマとは (「5.研究者・技術者が押さえておくべきマーケティングの重要概念」に基づき)
      1. 良いテーマの10の要件
      2. 良いテーマの10の要件追求上の大きな課題と対処法
        • 段階的評価
        • 多産多死
        • ステージゲート法 等
    3. 良いテーマの創出法
      1. 良いテーマのアイデア創出の3つの原料:スパークのために
      2. シュンペーター「イノベーションとは新結合」
        スティーブ・ジョブス「創造力とはいろいろなものをつなぐ力だ」
      3. 市場知識、技術知識、自社の強み
      4. 研究者が顧客との直接の接点を持つことの重要性
        • NEC、IBMの例
      5. 市場・顧客を理解する3軸:TADと各軸に沿った市場理解の活動
      6. 時間軸 (Time) (島津製作所、シマノ等の例)
      7. 分野軸 (Area) (テトラパック、ワコール等の例)
      8. 深度軸 (Depth) (キーエンス、ディスコ等の例)
      9. 市場知識に関する暗黙知の重要性
      10. スパークのための4つの要件
      11. 良いテーマ創出のための環境の用意 (3M, Google)
      12. 多様なソースからの情報・知識を集める (日立)
      13. テーマ創出に向けての情報・知識の『圧縮』 (ホンダ)
      14. 組織構成員による『着火』 (同上)
  7. 事業推進力の強化のために:事業推進力の強化に向けての5つの活動
    1. 研究者・技術者であり事業推進者という意識を持ちそして行動する
    2. 早期から最終的なビジネスモデルの構想を持つ (JX日鉱日石)
    3. 自社やグループ企業の力を最大限に活用する (三菱ケミカル)
    4. 外部の能力を活用する (富士フイルム)
    5. 事業化推進のための仮説・検証サイクルを迅速に回す
  8. 研究開発部門をマーケティング志向にするために
  9. 最後に
    • 質疑応用・名刺交換

講師

  • 浪江 一公
    ベクター・コンサルティング 株式会社
    代表取締役

会場

東京流通センター

2F 第4会議室

東京都 大田区 平和島6-1-1
東京流通センターの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名同時申込みで1名分無料
    • 1名あたり定価半額の22,500円(税別) / 24,300円 (税込)
    • 2名様ともS&T会員登録をしていただいた場合に限ります。
    • 同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
    • 3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で受講できます。
    • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
    • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
      申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
    • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/2/13 革新的な研究開発テーマを継続的に多数創出する方法とその体系的・組織的な仕組みの構築 オンライン
2025/2/13 技術マーケティングによる新規事業・R&Dテーマの発掘 オンライン
2025/2/14 R&D部門のデータ共有・利活用 (MI, AI) のためのデータ共有システム構築と進め方 オンライン
2025/2/14 市場分析・競合他社 (ベンチマーキング) 分析と情報収集の進め方 オンライン
2025/2/14 競合・市場調査とマーケティング活動 オンライン
2025/2/17 技術者、研究者のための効果的なタイムマネジメント オンライン
2025/2/18 医薬品マーケティング・市場予測 オンライン
2025/2/18 PV・MA・マーケティング部門における医療情報データ (RWD) 活用の実践 オンライン
2025/2/18 産学連携の概要と共同研究契約・交渉のポイント オンライン
2025/2/20 研究開発テーマを正しく定量的に評価・選定する個別評価法と評価システム・全体体系の構築 オンライン
2025/2/20 メーカー技術者・研究者のための技術マーケティング入門 オンライン
2025/2/20 研究開発におけるKPIの設定と活用の考え方・進め方 オンライン
2025/2/21 デジタルを基盤としたニューモダリティー医薬品/ヘルスケアの探索・初期評価と事業性検討 オンライン
2025/2/21 バイオ医薬品 (生物製剤) の開発・審査の現状と品質審査の視点 オンライン
2025/2/25 不確実性を考慮した事業性評価の実践 東京都 会場
2025/2/26 メーカー技術者・研究者のための技術マーケティング入門 オンライン
2025/2/26 産学連携の概要と共同研究契約・交渉のポイント オンライン
2025/2/27 電子実験ノートの導入と共有・利活用ノウハウ オンライン
2025/2/27 医療・ヘルスケア分野参入に向けた新規事業・研究開発テーマ企画応援 全2日間セミナー オンライン
2025/2/27 新規事業・研究開発テーマ企画の心得と戦略 オンライン